田坂広志のレビュー一覧

  • 仕事の報酬とは何か 人間成長をめざして

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    これは目からうろこ!です。
    内容を要約すれば、以下のようになる。
    給料や収入、役職や地位は、たしかに働いた結果得られる「報酬」に違いない。ところがこれらは、使ってしまえば無くなる報酬であり、その仕事を離れれば失ってしまう報酬である。
    目には見えないが、一生失うことのない「最高の報酬」がある。それは、仕事という作品の創造を通して得られる、技術の熟練、人との出会いと学び、完成の喜び、その結果としての「人間的成長」である。

    ほんまに、この本は一読の価値あり!

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    2011年05月31日
  • なぜ、時間を生かせないのか かけがえのない「人生の時間」に処する十の心得

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    時間を生かすためには、密度を濃くすること。そのための心構えなどが書かれています。量が少ないので、すぐに読み終われます。「あらゆることを自分の責任として考える」「複数の視点で自分と対話する」などが残りました。

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    2011年05月31日
  • プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる

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    オススメの一冊です。
    様々な技術革新を経て、例えばエンジニアは今後どのような姿を目指すべきかといった話が語られています。
    内容にとても共感できました。

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    2011年05月11日
  • 成長し続けるための77の言葉

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    ネタバレ

    【成長し続けるための77の言葉 / 田坂広志著】


    尊敬する田坂さんの現行最新の著書

    今、手元にはないが記憶の範囲内でレビューを書く

    中では人間の成長を

    ①職業人としての成長
    ②人間としての成長
    ③人間集団の成長

    の3つに大別し、ひとつずつ人間の成長の必要性を説いている

    自分の読んできた本の中でも上位にくいこむほど好きな一冊

    田坂さんは本の中で


    「成功は約束されていないけど、成長は約束されている」

    と言っている


    そもそもなぜ成長をするのか?

    それは悔いのない人生を送るため

    として、3つのステージごとに成長の定義をしていく

    ①職業人としての成長
     ●知識ではなく、知恵をつかみとることが大事
      >知識偏重社会において、知識は価値をもたない
      >言葉に表せない知恵をどれだけ習得できるかが鍵
     ●師の強烈な個性と格闘することで自分のスタイルを確立する
      >師の言動はあくまで表層的に現れた結果であって、その師が持つパーソナリティ、マインドなどの「心得」を感じ取ることが大事 
      >そうするふぉ、最初は真似ぶことからはじめ、徐々に「さまにならない」違和感にきづく
      >そこから、はじめてひとりのプロフェッショナルとしての道を歩み始める
     
    ②人間としての成長
     ●内省を具体的にし続ける
      >反省が抽象的な人間は成長できない 
     ●死生観を持って、一瞬一瞬を生き抜く覚悟をもつ
      >一瞬一瞬を生き切ることで、香りある人生に

    ③人間集団としての成長
     ●集団はリーダー自身を映し出す鏡
      >怖がることなく、覗き込むことが大事
     ●心理学からではなく相手と「正対」することで身に付くマネジメント力
      >あくまで一般論
     ●自身・集団を含めたエゴ・マネジメント
      >人は一般的に自分を良く見せようとしてしまう
      >エゴを消すことはできない
      >エゴを静かに見つめることが出来る人が本当に強い人間
      >集団の各人がエゴを見つめ、失敗をさらけ出しあう文化をつくる
     ●リーダーの究極の役割は『メンバーの成長の場を創ること』
      >学びあう、高めあう組織へ


    一旦、思い出す限りのポイントはこんくらいか

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    2011年05月08日
  • なぜ、働くのか 生死を見据えた『仕事の思想』

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    2008年06月01日 00:29 記載:

    「自分は、明日、死ぬ」と思い定め、今日を生き切る。

    「想像力」の極みで、死と対峙する。

    果たしてそのことの意味が私にわかるだろうか。


    すぐに読めるしモチベーションが上がります^^

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    2011年05月05日
  • 未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか

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    人は、必ず死ぬ
    人生は、ただ一度しかない
    人は、いつ死ぬかはわからない

    という現実を前にして、いかに一瞬一瞬を大事に、
    人生を大切にするかというものを説いている本。

    ぜひ、若い人にも、社会人の方にも、一読して欲しい本。

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    2011年04月20日
  • 未来の見える階段  詩的寓話 人類の未来 その彼方に

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    今現在と未来、高い確率でこれから起こり得ることが書いてあった。と思える。

    読んでいる最中にエジプトの政権交代。
    起きたきっかけ、始まり方、広がり方、
    この本の中に書かれている事と繋がる。
    もともと文章も少なく寓話として書かれているので
    読み易いが、内容は当初よくわからなかった。
    だけど事件以降、にわかにこの本に書かれている事全てが
    現実味を増して面白くなり一気に読み終えた。

    ニュースを見てもあまり政治とか世の中の事を深く洞察できず、
    池上さんの番組をみて
    何とか理解しようとしている自分でも
    今世の中で起きている事が本に書かれている事に気づけた。

    未来、世の中がどのようになるか、
    そして将来、自分がどのようにして世の中と繋がり、働きかけ、
    どうやったら地球の役にたつのか、
    もっと他にもいろいろあると思うけど考えるきっかけと
    参考になった。

    田坂さんの他の著作も読んでみたい。

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    2011年02月25日
  • 使える 弁証法―ヘーゲルが分かればIT社会の未来が見える

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    その名の通り使えます。流行・ブームを冷静に眺められるでしょう。ヘーゲルと易経をつなげる進化論。分かり易い。

    ●時代の変化が早くなったので、今まで直線に見えていた進化の過程が、螺旋的な進化である事が分かるようになっている。懐かしいものが進化して出てきている。一度消えたものが復活してきている。
    ●ひとたび消えていったものが復活してくるとき、革新的技術や社会基盤の整備を背景に、何かが便利になって戻ってくる。螺旋階段を一段登ってくるように新たな価値が加わるという進化がそこにある。
    ●物事の内部には矛盾が含まれている。それは両者を肯定し、抱合し、統合し、超越することによって高い次元へと止揚していく「発展の原動力・生命力」。
    ●矛盾を割り切ることは魂の弱さ。割り切ることなく格闘する人は、魂の強い人。これが「器の大きな人物」という言葉の意味。

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    2011年02月11日
  • 若きサムライたちへ 自分を生きる10のメッセージ

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    7月に読んだ本。だけど、今レビューを書く為に再読。
    意外と今でも心に響いて、まさにこの本のターゲットの自分は「助かった」気持ち。

    自分が今、就活できない理由に、この本で書かれてる日本企業の「暗黙の環境の力」への恐怖がある。

    自分の価値観を変えられてしまうことに怖れてる。自分の弱さも知ってる分、自分の夢が壊されるのにびびってるんだとこの本を読んで知る。

    <以下気になった分引用>

    ・日本企業の組織にはそういう「暗黙の場」のようなものが自然に生まれ、人間をからめとっていくのです。そしてその「場」の力は、とても強い。だから、それに対抗するには、入社したその日に、高き志を胸に刻むとともに、絶えず自分の力を磨き続けなければなりません。

    ・人間は本当に切羽詰った状態になれば、自分が思ってる以上の力を発揮するようになるのです。

    ・本当に自分の能力を発揮したければ、「退路を断つ」ということが不可欠の要件です。そしてそのためにもうひとつ大事なことは「自分の可能性を信じる」ことです。

    ・自分の価値観を大事にする。

    ・若い方は何かに惹かれる気持ちを大事にした方がいい。

    ・若者は経験が不足しているので、非常に不安を抱えている。そのため、しばしば自分の本当にやりたいことよりも、まわりから押し付けられたことをやってしまう。

    ・志とは「いま、この一瞬を、いかに生き切るか」という覚悟に他ならない。・

    ・Find your own uniqueness.

    ・成長できるのは「いま」「ここ」しかない。

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    2011年02月20日
  • 未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか

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     自分を見つめ直すとき、向き合うとき、モチベーションを上げるときに開く本。
     何回読んだか分からない。
     一生ものの一冊。

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    2011年02月04日
  • 成長し続けるための77の言葉

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    読み終わりました。
    成長し続ける必要性ではなく、人生を歩むために必要なのが成長という印象を受けました。

    これからの時代を生き抜くのには、必要な事がたくさん詰まった内容でした。

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    2011年02月02日
  • 成長し続けるための77の言葉

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    ネタバレ

    2011年、最初の1冊。
    職業人、人間、人間集団の「成長」について、田坂さんらしくわかり易く語りかけるように綴られている。

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    2011年01月31日
  • なぜマネジメントが壁に突き当たるのか―成長するマネジャー12の心得

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    マネジメントを行う上で常に心に留めておきたい心得の数々。この本にもっと早く出会いたかった。でも、実際に人を率いる立場で様々な葛藤を経験してから読んだほうが納得感は高いと思う。ぜひオススメの一冊

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    【読書メモ】

    ●「我々は、知っていることを、すべて言葉にすることはできない」・・・我々の中には、「言葉で語りえない智恵」とでも呼ぶべきものが、たしかにあるのです。そして、それをあえて言葉にしたときには、必ず「大切な何か」が失われた感覚を呼び起こすのです。従って、こういった瞬間には、敢えて言葉を発するよりも、沈黙を守ることこそが優れた接し方になってくるのです。「沈黙は金」と呼ぶべき瞬間は、こうして生まれてきます。

    ●マネジメントにおいて未熟なマネジャーの多くは、この「言語知」の世界だけで仕事を行おうとする傾向があります。要するに、経営書やマネジメント書を読んで得た知識だけでマネジメントを行おうとしてしまうのです。・・・このことを裏返して言えば、こうしたマネジャーがそのマネジメントにおいて突き当たる壁の多くは、この「暗黙知」の世界を理解することによって、それを突き抜ける方法が見えてくるのです。

    ●現場経験の豊かな熟練のマネジャーは、体験的に知っているのです。「論理で割り切れる」という姿勢でプロジェクトを進めていくと、必ず、見落としてしまう「大切な何か」があるということを。

    ●企業とは、単純な論理では理解することができない複雑な生命体である

    ●本当に革新的なキーワードは、「忘れ去られてからが、本番」なのです

    ●ものごとが複雑化すると、新しい性質を獲得する

    ●直観力や洞察力を用いることによって、「大切な何か」を見失うことなく、全体をありのままに理解することができるのです。複雑な全体を、その複雑性のままに理解することができるのです。

    ●「論理的である」がゆえに直観力や洞察力を身につけられないのではありません。「論理に徹することができない」がゆえに直観力や洞察力を身につけられないのです。

    ●我々は、論理にて究め得ることを究め尽くしたとき、論理にて究め得ないことをしることがあるだろう

    ●直観力や洞察力の世界とは、論理の彼方に突き抜けたとき、到達する世界に他ならないのです。しかし、その世界に突き抜けるために求められるものは、実は、いかなるマニュアルでもテクニックでもありません。徹すること。それだけなのです。

    ●直観力や洞察力というものは、「人為によって身につける能力」ではありません。それは、気がついたら「自然に身についている能力」なのです。・・・「目的」ではなく「結果」にすぎないのです。・・・そして、それを身につけるために、もし「方法」とでも呼ぶべきものがあるとするならば、それは、ただ「徹する」ということに尽きるのです。

    ●この経営者は、何百人、何千人という社員の人生を預かり、安易に答えの出ない眼前の経営課題に全責任を賭けて取り組み、「何が正しい判断か」を極限にまで考え続けるという修練を通じて、その直観力を自然に身につけたのです。

    ●なぜ、これほど直観力や洞察力を身につけたいと願うマネジャーが溢れているにもかかわらず、それを身につけるマネジャーが少ないのか。・・・その原因は、手軽に直観力や洞察力を身につけたいと願うマネジャーの「精神」にこそあります。・・・こうした安易な精神からは、決して「徹する」という姿勢は生まれてこないからです。

    ●直観力や洞察力が真に発揮されるための条件を考えるとき、この「無我夢中になってしまう」という才能が、大切な意味を持つからです。・・・苛立ち、焦り、不安、恐怖などのエゴに振り回され、騒々しい心境で意思決定を行ったときには、直観力が曇り、誤った判断にながされてしまうからです。逆に、「無我夢中」「無心」の心境にあるときには、不思議なことに、直感と洞察の閃きが訪れるからです。

    ●企業の抱える問題は、当初、ある部門が小さな問題を抱えることから始めるのですが、それが循環構造を通じて急速に悪影響と悪循環を広げていき、短期間に企業全体の問題へと拡大していくのです。

    ●「東洋的治癒」の発想とは、この「全体観察」→「構造理解」→「要所加療」→「全体治癒」という循環的思考にもとづくものです。

    ●東洋的な発想にもとづいて「治癒」を促すためには、まず、企業の抱える問題の全体を観察し、その循環の構造を理解することが必要です。しかし、そのうえで、問題が循環的に改善されていくためには、最初に手をつけるべき「要所」があるのです。そこをおさえれば、あとは、順次、好循環が広がっていくという部分です。まさにこれを見抜く力が、マネジャーには求められるのです。

    ●全体観察において循環構造を把握する心的プロセスとは、このように、複雑な表面現象の中から特定の部分がコンステレーションを形成して、浮かび上がって見えるプロセスに他なりません。こうした心的プロセスこそが、大局観というものの本質なのです。

    ●我々マネジャーは、精神の厳しさを保持した「腹決め」は行うべきなのですが、精神の弱さから来る「割り切り」は、決して行うべきではないのです。なぜならば、マネジャーが精神の弱さから「割り切り」を行ったとき、それは、たとえこころの奥深くの世界であっても、必ずと言ってよいほどマネジメントの結果に影響を与えるからです。そうしたマネジャーの精神が、部下の教育に与える影響は大きいのです。

    ●優れた人材とは、究極、多くの「矛盾」を抱えた現実を前に、精神の強さを失うことなく、その「矛盾」と対峙し、自己の責任を賭した決断を行える人材だからです。・・・マネジャーが真に優れた部下を育てたいと考えるならば、部下に伝えるべきは「矛盾を解消するための方法」ではありません。彼が部下に教えるべきは、「矛盾と対峙し続ける姿勢」なのです。言葉を換えれば、我々マネジャーは、部下に対して「マネジメントの本質は、矛盾との対峙である」との真実をこそ、伝えなければならないのです。

    ●マネジメントの本質は、「矛盾」との対峙です。それゆえ、マネジャーの力量とは、その「矛盾」の両極の間でバランスを取る力に他なりません。そして、この「バランス感覚」とでも呼ぶべき力量は、熟練のマネジャーならば、誰もがその重要性を理解しているものであり、マネジャーにとっての最も高度な力量なのです。

    ●部下指導の基本は、仏教思想に言う「対機説法」、すなわち「部下の持っている力量に応じて語る」ことであるため、部下によって言うことが違わざるを得ないのですが、これに加えて、この「バランス感覚」がゆえに「部下の置かれている状況」に応じて、語ることが違ってくるのです。従って、この機敏を理解できない現場のスタッフからは、こうしたマネジャーの姿は「矛盾している」としか移らないでしょう。そして、優れた経営者でありながら、「矛盾だらけ」との陰口をたたかれている経営者が少なくないのは、こうしたことが理由でもあるのです。

    ●一つのことを言うと、まったく逆のことを言いたくなる

    ●魂の力とは、壮大な矛盾を心に抱き続ける力である

    ●市場が「創発性」や「自己組織性」を高めていくと、「明日は何が起こるか、まったく分からない」という意味で、分析や推理による「将来予測」が意味を失い、「思うように動かそうとしても、動かない」という意味で、設計や企画による「将来計画」が意味を失ってしまうのです。

    ●では、そうした「明日は何が起こるか、まったく分からない」という状態において、マネジャーにはいかなる能力が求められるのでしょうか?ここでもまた、答えは同じです。直観力や洞察力です。

    ●分析力や推理力については、「一人の個人」が単独で発揮する能力よりも、「複数の人間」が集団で発揮する能力のほうが一般に高いと言えます。しかし、直観力や洞察力については、優れた「一人の個人」が発揮する能力のほうが、「複数の人間」が集団で発揮する能力よりも高いことが多いのです。従って、「明日は何が起こるか、まったく分からない」という時代において、市場の動向を把握し、企業の進路を定めていくために求められるのは、集団の分析力や推理力ではなく、何よりも優れた個人の直観力や洞察力なのです。

    ●決断力を持ったマネジャーとは、いかなるマネジャーでしょうか?分かりやすく述べましょう。勘が鋭く、腹がすわり、言葉に力のあるマネジャーです。

    ●これからの「複雑系の時代」が、「未来がどうなるか?」との客観的予測よりも、「未来をどうするか?」との主観的意志にこそ、大きな価値がおかれる時代になっていくということです。

    ●言葉に力を与えるものとは何でしょうか?それを適切に表現する言葉はないのですが、敢えて言葉を選びましょう。それは「信念」です。その企画が必ず成功するという確信、その企画を絶対に成功させるという決意、そうした意味での「信念」をどれほど持っているか。そのことが、実は、隠しようもなく言葉に表れてしまうのです。

    ●熟練の経営者が見ているのは、企画の論理性や緻密性ではありません。それは、戦略やビジョンですらありません。究極、その経営者が見ているのは、ただ一つです。その企画を提案してきたマネジャーの、決意の強さと確信の深さです。

    ●成功するマネジャーは、意識的にも、無意識的にも、企業や市場という複雑系が、「小さな変化が大きな変動を生み出す」という性質を持っていることを知っているのです。いわば、これらのマネジャーは、あの言葉が真実であることを体得しているのです。神は細部に宿る。

    ●これらのマネジャーは、こだわるべき「細部」と、こだわらなくてよい「細部」を明確に区別しているのです。複雑計の言葉で表現すれば、「大きな変動」につながる可能性のある「小さな変化」と、「大きな変動」につながる可能性のない「小さな変化」を見分けているのです。それは、意味のある「ゆらぎ」と、意味のない「ゆらぎ」を見分けていると言ってもよいでしょう。

    ●「気配りの細やかな人」という評価は、人間や人間集団の「こころの流れ」を読む力が優れていることを意味しているのです。

    ●熟練のマネジャーが示す「完璧主義」とは、あくまで直観力や洞察力にもとづく「細やかさ」に他なりません。しかし、そうした直観力や洞察力を持たず、ただ「細かさ」だけに目を奪われるとき、マネジャーは「瑣末主義」に陥るのです。

    ●選手一人ひとりに適切なアドバイスをするということは、相手の「機」に応じてアドバイスをするということに他ならないからです。それが、「細やか」なアドバイスという意味です。それは、ただ「細かい」アドバイスを数多くすることではありません。そのアドバイスは、相手の「機」に応じたものならば、たった一つでもよいのです。

    ●「部下のこころを理解しているか」「人間のこころというものを理解しているか」そのことが深く問われるのです。そして、そのことに気づくとき、我々マネジャーは、「人間学」や「人間通」ということの真の意味を理解し始めるのです。

    ●「あのスタイルは彼だから成功する。あのスタイルを他の人間がやっても毒になる」

    ●「成功者」は、一つや二つの「秘訣」によって成功しているわけではありません。何よりも、そのことを理解すべきでしょう。「成功者」は、様々な能力のバランスが良いことによって成功しているのです。そして、このバランスとは、一人ひとりにとって極めて「個性的」なものなのです。

    ●成功者や成功事例から我々が学ぶべきは、一つや二つの「成功原因」ではありません。また、手軽な「成功方法」や「成功法則」でもありません。我々が、成功者や成功事例から学ぶべきは、何よりも、数多くの「成功原因」が織り成す「バランス」なのです。そして、我々が、成功者や成功事例からさらに深く学ぶべきは、自分の能力と個性に合ったバランスを掴み取るための「方法」なのです。

    ●もし、世の中に「成功の方法」とでも呼ぶべきものがあるとするならば、それは「自分の能力と個性に合ったバランスを掴み取る方法」に他ならないのです。

    ●「自分の能力と個性にあったバランス」というものを、いかにして掴み取っていくことができるのでしょうか?・・・「一晩中素振りをしなさい」という言葉が、その答えです。これはすなわち、「現実との格闘の中から掴み取りなさい」「現場での実践の中から見つけ出しなさい」という意味に他なりません。

    ●熟練のマネジャーは部下に対して、「何を身につけるべきか」を教えるのではなく、「何を行えば身につくか」をこそアドバイスすべきなのです。・・・「成功の体験」を持つマネジャーが、部下に対して伝えるべきは、その成功体験から学んだ「成功の方法」ではありません。むしろ、その成功体験から掴んだ「体験の方法」をこそ伝えるべきなのです。

    ●深い暗黙知は体験を通じてしか伝えられない

    ●我々マネジャーは、現場での体験を通じて獲得された自身の暗黙知に光を当て、その暗黙知を、やはり現場での体験を通じて、新しい世代に伝えていく努力をすべきなのです。こうした努力によってのみ、我々は、無意識に身についた「知行分離」の発想から脱し、新しい「知行合一」の思想にもとづく、二十一世紀のマネジメント論を創造していくことができるのでしょう。

    ●どのような「経験」も、事前に何らかの「仮説」を持って臨むのと、何も考えずに臨むのとでは、その経験から得られる暗黙知が決定的に違います。田中マネジャーは、事前に「仮説」を立て、事後にそれを「検証」することによって、一つの経験からできるだけ多くの暗黙知を学び取ろうとしているのです。

    ●マネジャーが若手社員に対する指導において、まず最初に身につけさせるべきは、「精神のスタミナ」とでも呼ぶべき、こうした「集中力」に他なりません。なぜならば、それは成長していくための「基礎体力」だからです。

    ●「集中力」を鍛えるための方法は、一つしかありません。それは、「集中力」が求められる場面を数多く経験することです。・・・いかなる小さな会議においても精神を集中して臨むという訓練を自己に課することです。

    ●しばしば、経営学の世界では「組織は戦略に従う」という原則が語られます。この言葉は、ある意味で極めて正しいことを述べているのですが、しかし、実際の現場のマネジメントにおいては、むしろ「組織は人材に従う」とでも呼ぶべき原則が支配しているのです。

    ●書物に書かれているある言葉が、我々に深い共感を呼び起こす瞬間があるとすれば、それは、書物から大切な「真実」を学んだ瞬間なのではなく、「著者の真実」と「読者の真実」が共鳴した瞬間に他ならないのです。

    ●「人間通」の力とは、粘り強い「人間との格闘」によってしか身につくことはありません。

    ●人間は「道具」ではありません。「機械」でもありません。誰といえども、他の誰かの意志に従って「操られたい」とは思っていないのです。

    ●マネジャーのこころの世界に潜む操作主義的な人間観は、必ずその人間集団の「こころの生態系」に反映し、それを、その貧困な人間観の水準にまで引き下げてしまうのです。

    ●自分の内面にある「エゴ」を見つめ、その動きが見えていることは、それだけで、その「エゴ」が衝動的に活動することによってもたらされる破壊的影響から、我々を救ってくれるのです。

    ●残念ながら、企業を見渡してみると、「部下の意見を聞く」ことはよく行われているのですが、「部下の声を聞き届ける」ということはあまり行われていないのです。

    ●「聞き届け」の姿勢とは「深い共感のこころを持って相手の話を聞く」ことであるとはいっても、それは、必ずしも部下の意見に「賛同」することを意味していません。では、「賛同」するのではないなら、どうするか?「正対」することです。マネジャーが、一人の人間として、部下という一人の人間と正面から向き合うことです。一人の人間に対する深い敬意を持って、正面から向き合うことです。

    ●「正対」するとは、シニカルな姿勢に陥ることなく、相手の人生に深い敬意を持って接することに他なりません。

    ●いかなる計算もなく、いかなる駆け引きもない、一途さや、一徹さ。そうしたことがマネジメントにおいて大切な価値とされる時代が回帰してくるのではないでしょうか。

    ●マネジャーが為すべきこと、そして、為し得ることは、その時代の環境に合った人材が自然に育つための条件を整えることです。言葉を換えれば、人材の成長を支援することが、マネジャーに求められるのです。

    ●マネジャーが為すべきことが、三つあります。
    ・「成長の方法」を教えること
    ・「成長の目標」を持たせること
    ・「成長の場」を創ること


    ●マネジャーが部下の成長を支えようとするならば、まず最初に教えるべきは、こうした「こころの姿勢」です。・・・この「こころの姿勢」であるかぎり、どれほど失敗を積み重ねようとも、必ず成長していける。この「こころの姿勢」であるかぎり、当面どれほどの成功がやってこようとも、必ず壁に突き当たる。そうした世界が存在するということです。

    ●新入社員だからこそ、最も「高み」にあるものを見せなければならないのです。・・・ビジネスマンとしてスタートした最も瑞々しい時期にこそ、最も高みにある頂を見上げるということをさせてあげるべきなのです。そうした意味で、新入社員の教育は、本来ならば、その組織で最も力量のある人間が行うことが望ましいのです。それは、ときに経営トップ自らの教育であってもよいでしょう。

    ●登山を目指す初心者には、もちろん、靴の履き方から、ザックの背負い方、地図の見方という基本的なことを教えなければなりません。しかし同時に、いつの日か昇るであろうアルプスの名山や、さらには、いつか登ってみたいと願うヒマラヤの最高峰を仰ぎ見せなければならないのです。そして、もし、その新入社員が、アルプスの名山やヒマラヤの最高峰をそのこころの深くに刻むならば、彼にとっての「成長の目標」は定まります。・・・それこそが、一人のビジネスマンの先輩であるマネジャーが、これからの長き道を歩み始めた一人の後輩に伝えてあげられる、おそらく最高の「何か」なのです。

    ●もし、組織の中心に立つ人間が、メンバーの誰よりも強い「成長への意欲」を持っているならば、その組織には、黙っていても「メンバーを成長させる空気」が生まれてきます。

    ●「こころの姿勢」とは、「終わりなき道」です。いかに優れたマネジャーといえども、「それを身につけた」との資格において、それを部下に語るべきものではありません。そうではありません。「それを身につけたい」との祈りを込めて、それを部下に語るべきものなのでしょう。

    ●例えば、部下の言動に苛立ちを感じる瞬間があるとします。その瞬間に、その苛立ちの感情に流される前に、「なぜ、自分はこれほど苛立ちを感じているのか?」を静かに問うてみればよいでしょう。そこには、部下の言動によって刺激された自身の劣等感や恐怖感、すなわち自分の「エゴ」のうごめきがあるかもしれません。

    ●「こころの成長」にとっての最も大きな課題の一つが、自分の中にある「劣等感」や「恐怖感」を乗り越えることができているかという課題なのです。

    ●しばしば「本来持っている力を発揮できていない」「力が萎縮してしまってうまく出てこない」などと評される人材がいます。・・・彼にとっての真の課題は、力の発揮を妨げている真理的問題をいかにして解決することができるかなのです。そして、その心理的課題の多くが、こころの深くにある「劣等感」や「恐怖感」の問題なのです。・・・これからの時代において、マネジャーに求められる役割は、メンバーの抱えているこうした心理的問題を解決することであり、そのことを通じて、メンバーの「心の成長」を支えることに他ならないのです。それは、おそらく、マネジメントの役割が、これまでの役割から大きく脱皮し、「セラピー」としてのマネジメントへと進化を遂げていくことを意味しているのでしょう。

    ●自ら成長の道を歩むものだけが、他者の成長を支えることができる。

    ●言葉や論理によって表すことができない暗黙地を伝えるには、古くから、これら三つの方法を用いるべきであるとされています。「否定法」「隠喩法」「指示法」という三つの方法です。

    ●真にマネジメントに役立つ書物とは、我々に、深い「矛盾」を突きつける書であり、豊かな「物語」を語る書であり、「体験」の方法を教える所に他ならないからです。

    ●複雑系の七つの性質
    1)分析によって理解することができない/分析不能性
    2)人為的に管理することができない/管理不能性
    3)情報に極めて敏感である/情報敏感性
    4)小さな変化が大きな変動をもたらす/摂動敏感性
    5)一部分だけを独立して換えることができない/分割不能性
    6)法則そのものが変わってしまう/法則無効性
    7)未来の挙動を予測することができない/予測不能性


    ●複雑系の七つの知
    1)個別の分析をするな、全体を洞察せよ/全体性の知
    2)設計・管理をするな、自己組織化を促せ/創発性の知
    3)情報共有ではない、情報共鳴を生み出せ/共鳴場の知
    4)組織の総合力ではない、個人の共鳴力を発揮せよ/共鳴力の知
    5)部分治療ではない、全体治療を実現せよ/共進化の知
    6)法則は不変ではない、法則を変えよ/超進化の知
    7)未来を予測するな、未来を創造せよ/一回性の知


    ●これからの情報社会において、我々マネジャーは、企業や市場という「高度な複雑系」に処する智恵とともに、職場の「こころの生態系」という「極めて高度な複雑系」に処するための智恵を、身につけなければならないのです。そして、その智恵とは、本講義で述べた、豊かで、細やかな、そして深みある「暗黙知」に他ならないのです。

    ●これからの新しい時代、マネジメントは、企業を合理的に運営するための単なる「テクニック」ではなく、「生きたシステム」としての市場や企業や職場に処するための高度な「アート」になっていきます。

    ●もし、マネジメントというものが「アート」へと進化していくものであるならば、我々マネジャーは、その「アート」が残す「作品」に思いを馳せなければなりません。その「作品」とは、一人のマネジャーが、深い縁あって巡り会った「部下」と名のつく人々と、こころを結び、力を合わせ、魂を込めて残していく「仕事」という名の作品に他ならないのです。

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    2011年01月08日
  • 意思決定12の心得 仕事を成長の糧とするために

    Posted by ブクログ

    意思決定を行う上での「方法論」ではなく、「心得」についての本。平易な言葉でわかりやすく、とても読みやすいが、語られている内容はとてつもなく深い。手元において何度も何度も読み直したい一冊。ぜひオススメ。


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    【読書メモ】

    ●意思決定12の心得
    第1の心得:意思決定に必要な三つの力(「直観力」「説得力」「責任力」)を身につける
    第2の心得:衆知を集めて、独りで決める
    第3の心得:感覚を磨くのではなく、論理を究める
    第4の心得:経験を積むのではなく、体験に徹する
    第5の心得:ただ進むのではなく、退路を断つ
    第6の心得:論理を語るのではなく、心理に語りかける
    第7の心得:説得するのではなく、納得をしてもらう
    第8の心得:計画への信頼ではなく、人間への信頼を得る
    第9の心得:リスクを避けるのではなく、リスク体質を改める
    第10の心得:リスク分散だけではなく、リスク最小化の手を打つ
    第11の心得:失敗を恥じるのではなく、失敗を率直に語る
    第12の心得:意思決定を精神の成長の機会とする


    ●「直観力」「説得力」「責任力」という三つの能力をきわめて高いレベルで身につけています。そして、それらの高度な能力を身につけているからこそ、「衆知を集めて、独りで決める」という意思決定のスタイルを、見事に実践することができるのです。

    ●論理的に考えて、考えて、考え抜くことによって「論理を究める」ことができるならば、その極限において、必ず、直観力や洞察力、大局観の世界が開けます。すなわち、直観力や洞察力、大局観とは、「感覚を磨く」ことによってではなく、むしろ、「論理を究める」ことによって身につけることができるのです。

    ●「徹底的に考え抜く」ことをメンバーに求める「組織文化」を生み出す

    ●我々は、言葉にて語り得るものを語り尽くしたとき、言葉にて語りえぬものを知ることがあるだろう

    ●我々は「経験」が与えられたとき、その経験を深く「反省」することによって、それを「体験」にまで高めることができるのです。

    ●「反省」という方法の最も深い本質は、「言葉で語られること」にあるのではない・・・「言葉にならないこと」にこそ、大切な何かが潜んでいるのです。もとより、それは最後まで言葉にならないのですが、我々の深層意識のなかでは、それを言葉にしようとする努力を通じて、何かの形を生み出していくのです。そして、それが、ある日、直感や洞察という形で表層意識へと浮かび上がってくるのです。

    ●なぜ「反省」が重要か。それは「反省ノート」に書かれたことだけに意味があるのではない。その「反省」という方法によって、言語化できる知の領域を照らし出すだけでなく、さらに、言語化できない知の領域にまで光を当てることができるからです。そして、それが、「体験に徹する」ということの真の意味に他ならないのです。

    ●追い詰められたとき、本当の直観力が働く

    ●小さなプロジェクトや組織のマネージャーである時代から、「自分が決めなければ、誰も決めてくれない」という覚悟を持ち、一つひとつの意思決定に挑んできたマネージャーは、いつの日か、大きなプロジェクトや組織の意思決定者の立場に立たされたときにも、それに必要な直観力を発揮することができるでしょう。

    ●非常に高度な直観力が求められる意思決定の局面において、最も大切なことは「いかなる選択肢を選ぶか」ではありません。最も大切なことは「いかなる心境で選ぶか」なのです。・・・騒々しい心境で意思決定を行ったときには、直観力が曇り、誤った判断に流されてしまうからです。これに対して、「無我夢中」「無心」の心境にあるときには、不思議なことに、直観力が閃くからです。

    ●直感は過たない、過つのは判断である・・・あれこれと考える「判断」には、様々な「エゴ」が混入してくるからです。

    ●私心を「捨てる」のではなく、私心を「見つめる」ことです。・・・私心やエゴというものを、ただ何の価値判断もなく「見つめる」とき、不思議なことに、それらは動きをやめ、静かになっていくのです。

    ●「すべてが論理的に解決できる」といった発想そのものが、硬直的で危ういのです。

    ●「論理」を語るのではなく、「心理」に語りかけることです。自分の「論理」を中心に語るのではなく、相手の「心理」が理解しやすいように語ることです。

    ●プレゼンテーションにおいて最も大切なことは、「自分が何を語りたいか」ではなく、「相手が何を聞きたいか」です。

    ●「相手の最も理解しやすい順序で語る」「相手がイメージしやすいように語る」

    ●「論理」を語りたがる人間は、論理的に物事を考えることができるという優れた能力を持つ反面、ともすれば「自己中心的」になってしまうという過ちに陥るのです。・・・「論理を語る」とは、「自分にとっての真実」を中心に語ることなのです。これに対して、「心理に語りかける」とは、「その人にとっての真実」を考えながら語ることなのです。そうした意味で、「論理を語るのではなく、心理に語りかける」という心得は、これまでの「一元的価値」の時代のマネジメントを、これからの「多元的価値」の時代のマネジメントへと、さらに深化させていくために、大切な心得でもあるのです。

    ●実は企業や組織において「説得力」がうまく発揮できないときには、この「操作主義」が原因となっていることが多いのです。すなわち、「相手を説得してやろう」「相手を動かしてやろう」という意図が強すぎると、かえってうまくいかないのです。

    ●「説得するのではなく、納得をしてもらう」という心得です。すなわち、相手を「説得してやろう」と考えるのではなく、相手に「納得をしてもらう」という考えを持って、語るべきなのです。

    ●「説得力」というものの本質が、「いかなる説明の技術で語るか」よりも、むしろ、「いかなるこころの姿勢で語るか」ということにあることを知るのです。

    ●実は、我々が誰かの発言や言葉に納得するときというのは、その発言の論理の整合性やレトリックの美しさに納得するのではなく、むしろ、無意識に「彼が言うのだから」と考えて納得することが多いのです。そして、周りのメンバーが「彼が言うのだから」と考えるのは、やはり、それまでのその人間の「実績」が創り出している「人間そのものに対する信頼感」なのです。

    ●あるマネージャーが提案する計画に対して、経営トップがそれを承認したり、関連部門のマネージャーがそれに合意するときというのは、表面的には「計画」が承認され、合意された形に見えますが、実際には、そのマネージャーという「人間」が信用され、信頼されているのです。・・・意思決定における「説得力」を考えるとき、「計画への信頼ではなく、人間への信頼を得る」という心得が大切である理由は、まさに、この点にあります。

    ●大切なのは、「何を語るか」ではありません。大切なのは、「誰が語るか」なのです。

    ●我々マネージャーがリスク・マネジメントに取り組むとき、まず、最初に行うべきは、この「仕事のスタイル」のチェックです。そして、そのとき求められるのは、部下の仕事の表面的な「成功」と「失敗」だけに目を奪われることなく、あくまでも「仕事の基本」を見つめる力です。表面的な「成功」のなかにも、将来の「失敗」の目が含まれています。表面的な「失敗」のなかにも、将来の「成功」の芽が含まれています。それらを見抜く力を磨くことこそが、リスク・マネジメントの基本であると言えます。

    ●ポートフォリオ戦略の弱点・・・それは、「局地戦」には使えないということです。すなわち、「この戦線ではなんとしても勝たねば!」という状況では、あまり役に立たない戦略なのです。従って、ある特定の戦線での敗北が、他の戦線全体に致命的な打撃を与えてしまうような状況では、役に立たないのです。

    ●リスク・リダンダンシー戦略・・・戦略的な打ち手に敢えて「冗長度」(リダンダンシー)を持たせ、それらの打ち手を重層的に連ねていくことによって、「リスク最小化」を図ろうとする戦略のことです。分かりやすく言えば「二の矢、三の矢を準備しておく」という「重層戦略」のことです。「念のため、手を打っておく」という言葉に象徴される戦略と言ってもよいでしょう。

    ●リスク・リダンダンシー戦略をとる経営者や戦略マネジャーは、「戦略的大局観」と「戦略的反射神経」という二つの能力を磨いていかなければなりません。そして、経営者や戦略マネジャーにとって、こうした直感的能力は、これからますます大切になってくるのです。なぜならば、これからの市場においては、リスク・ポートフォリオ戦略よりも、むしろ、リスクリダンダンシー戦略が重要になってくるからです。その理由は、現在の市場が、いわゆる「複雑系市場」(complexity market)としての性質を強めていることにあります。

    ●複雑系市場においては、むしろ、リスクリダンダンシー戦略のような、直感的能力を駆使して不測の事態にも対処し、いくつもの打ち手を連ねることによって能動的に「リスク最小化」を図っていく戦略こそが有効なのです。

    ●「プロジェクトが成功したとき、その成功の原因をメンバー全員に対して話すのは、決して自慢話をしているのではないのだよ。それは、メンバー全員が、プロジェクトを成功させるための方法を学んでいくのに必要なことだと思う。しかし、メンバーが学んでいくということを大切にするのならば、プロジェクトが失敗したときにも、その失敗の原因を明確に語らなければならない。失敗したときのほうが、むしろ、よい勉強になるのだからね・・・」

    ●「学習する組織」を本当に実現していくためには、最新の情報システムを導入するよりも、最先端のナレッジ・ベースを構築するよりも、大切なことがあるのです。それは、「メンバー全員が互いに学びあう」という組織文化を生み出すことです。・・・マネジャー自身が「面子」を捨ててメンバーに率直に語ることです。自分の小さな「エゴ」にとらわれず、語ることです。

    ●「原因を追究する」ということと、「責任を追及する」ということの混同

    ●ビジョン、戦略、戦術というものは、組織のメンバー全員に共有されたとき、初めて、ビジョン、戦略、戦術と呼ぶことができるのです。・・・メンバーが、「仮説」としての戦略や戦術を共有し、刻々と変化していくビジネス環境に対して臨機応変に行動していく。その行動の結果を踏まえて、ときに戦術の見直しをする。場合によっては、戦略そのものを大転換するときもある。組織とメンバーは、そうやって学び、成長していくものなのです。

    ●マネジャーは語り続けなければならないのです。自らの胸中にあるビジョンを、戦略を、戦術を、分り易い言葉にして、メンバーに語り続けなければならないのです。しかし、それは、決して、マネジャーの意思をメンバーに「周知徹底」するためではありません。それは何よりも「衆知結集」のためなのです。マネジャーがメンバー全員の声に「耳を傾ける」ためなのです。そして、メンバー全員の「智恵を集める」ためなのです。

    ●組織としての行動をとる前に、マネジャーの考えている「仮説」としての戦略や戦術をメンバーに語り、メンバーからの「反論」を聞くためなのです。そして、組織としての行動をとった後に、メンバーからの「反省」を聞くためなのです。そして、それが、「学習する組織」を生み出すために大切なマネジメント・スタイルに他なりません。

    ●我々マネジャーが為し得ることは、そして成すべきことは、それが「答えの無い問い」であることを知りつつ、それでも深く「答え」を求め、一人のマネジャーとして、全身全霊を込めて意思決定をしていくことに他ならないのです。

    ●「意思決定をする」ということは、決して「割り切る」ということではありません。その「深き矛盾」をこころに把持したまま、自らの内なる声に導かれて「腹を定める」ということです。そして、もし我々マネジャーが、この「答えの無い問い」を前に、「割り切り」によって逃げることなく、意思決定の後もなお、その問いを静かに問い続けるならば、おそらく、我々の精神は、ある深みへと向かっていくのでしょう。そして、そのことに気がつくとき、マネジャーという職業が、我々のささやかな生涯を捧げて歩むに値する素晴らしい職業であることを知るのです。そして、そのマネジャーにとっての意思決定という役割が、我々の精神を、鍛え、深め、限りなく成長させてくれる素晴らしい役割であることを知るのです。

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    2011年01月12日
  • 企画力 人間と組織を動かす力

    Posted by ブクログ

    企画書により、物語を語り、人や組織を動かす。そのための心得。ビジネスパーソンなら必読の一冊。「採用されない企画書は、紙くずにすぎない」厳しいが、常に心に留めておきたい一言。

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    【読書メモ】

    ●当時の自分のナイーブさに、恥ずかしさを感じます。当時の自分は、「たとえ採用されなくとも、良い企画書は、良い企画書だ」と思っていたからです。その自分が「採用されない企画書は、紙くずにすぎない」という覚悟を教えられた。その覚悟が、それからの私の修行において、大切な支えとなりました。

    ●企画力とは、「人間と組織を動かす力」のことである。

    ●プロフェッショナルの世界において、「企画力」とは、「企画を立案する力」のことではなく、「企画を実現する力」のことだからです。

    正確に言えば、企画を立案し、提案することを通じて、人間と組織を動かし、それによって、企画を実行し、実現する力のことなのです。

    ●「理論先行型コンサルタント」や「知識偏向型コンサルタント」は、「言葉が軽い」のです。・・・言葉が軽くなる理由は、二つあります。

    一つは、「実務経験の乏しさ」です。正確に言えば「体験の乏しさ」です。企業の現場での「体験」が少ないため、体で掴み取った「智恵」に乏しいのです。

    もう一つは、「無意識の無責任さ」です。無意識に「私の責任は企画を立案することであり、それを実行する責任はクライアントにある」と思っているのです。そのため、その企画の実行と実現まで責任を取り切るという覚悟に欠けているのです。


    ●こうした問題が生じる原因はいくつかありますが、その一つが、企画部門の「調整能力」の不足です。すなわち、立案した企画について、社内の意見を調整し、各部門の賛同を集め、現場の協力を得るという意味での「調整能力」に欠けているのです。そして、現場の協力が得られず、ときに抵抗に遭うときの原因は、多くの場合、「勝手に立てた企画を、現場に押しつけてくる」という組織心理が産まれてしまうことです。そして、この組織心理の火に油を注ぐのが、やはり、スタッフ部門のメンバーの「無意識の無責任さ」です。


    ●企画力とは、人間と組織を動かす力のことである。企画とは、実行されて初めて、企画と呼ぶ。

    ●プロフェッショナルは、何によって、人間や組織を動かすのか。端的に申しましょう。「物語」を語ることによってです。

    これからの企業や市場や社会で、何が起こるのか。
    そのとき、我々に、いかなる好機が訪れるのか。
    では、その好機を前に、我々は何を為すべきか。
    その結果、我々は、いかなる成果を得られるか。

    その「物語」を魅力的に語ることによってです。・・・その「物語」を聞いたとき、多くの人々の間に、深い「共感」が生まれてくる。そうした「共感の物語」を語ることによって、プロフェッショナルは、人間や組織を動かすのです。


    ●プロフェッショナルが身につけるべき力量には、二つの力量があるからです。一つが「技術」です。例えば、スキルやセンス、テクニックやノウハウなどと呼ばれるものです。そして、もう一つが「心得」。例えば、マインドやハート、スピリットやパーソナリティなどと呼ばれるものです。・・・身につけた「技術」の奥に、しっかりとした「心得」が備わっていなければならないのです。

    ●しばしば見かけるのが、スキルやテクニックはよいが、マインドやハートが無いため、顧客の気持ちが離れていくプレゼンテーションです。例えば、顧客や聴衆に対して「とにかく説得してやろう」という自己中心の強引さが感じられるプレゼン、「教えてやろう」という密やかな傲慢さが伝わってくるプレゼンなどです。こうしたプレゼンは、かならずと言ってよいほど失敗します。

    ●「最高の企画書」とは「最高の推理小説」である

    ●「知識」を学んで「智恵」を掴んだと錯覚するな

    ●企画書においては、企みを語れ。企みを、面白く、魅力的に語れ。

    ●「人間」が面白くないと、「企み」を面白く語れない。「面白みのある人間」とは、「生き様」が面白いのです。・・・ただ「現実」を受け入れているだけの生き様は、面白くない。そして、ただ「夢」を見ているだけの生き様も、面白くないのです。その「夢」と「現実」の狭間で、どちらの極にも流されず、粘り腰で、したたかに、バランスを取りながら歩み続けていく。その生き様は、面白くもあり、魅力的でもある。

    ●「何を行うか」よりも、「なぜ行うか」を語れ。「なぜ行うか」を、魅力的に語れ。・・・「企画書」というものが「なぜ行うのか」という「企み」を語るのに対して、「計画書」というものは、「何を行うか」についての詳細を語ります。

    ●タイトルで「企み」を語る。それが、最高の「掴み」

    ●聴衆が「期待」を持ったならば、そのスピーチは、すでに半分は成功している・・・読み手が、表紙のタイトルを読み、中身に期待を持ったならば、その企画書は、すでに半分成功している。

    ●これから何が起こるのか。その「ビジョン」を語れ。

    ●読み手に企画書を最後まで読み続けてもらうためには、「自問自答」のスタイルが効果的です。・・・端的に言えば、企画書の各ページの「見出し」で「問い」を投げかけ、「本文」で「答え」を語るというスタイルです。

    ●企画書というものの隠れた重要な役割は、「問題を提起すること」なのです。

    ●「自問自答」のスタイルで「問い」と「答え」を投げかけ、読み手の「思考の流れ」を導き、「問題意識」そのものを、どのように持つべきかを提案する企画書。それは、ある意味で、「最高の企画書」なのです。

    ●「三の原則」を用いて企画書を削れ
    ・第一の原則/読み手は、一瞥して目に入る文字しか、読まない。
    ・第二の原則/読み手の思考は、立体的ではなく、直線的である。
    ・第三の原則/すべての項目を「三つ」に整理して書く。

    ●もし、我々が、プロフェッショナルをめざすならば、企画書において問題を検討し、それを「箇条書き」にして書くとき、注意しておくべきことがあります。それは、かならず「番号」を打つことです。

    その理由は、二つあります。

    1)番号を打たないと読み手との議論になったときに、「参照」がしにくいから
    2)番号を打たない「箇条書き」は、書き手の「思考の甘さ」が伝わってしまうから


    ●企画書とは、「一人歩き」するものと思え。そして、企画書とは、「一人歩き」しても、説得力を発揮するものとせよ。

    ●「攻め」だけでなく「守り」に強い企画書をめざせ・・・「想定質問」を、「同志」とともに考えることが、非常に大事です。

    ●「表の企画書」だけでなく「裏の企画書」をつくれ・・・「社外」ではなく、「社内」を向いた企画書をつくる。・・・その担当者の立場に立って、「社内での協調戦略」に役立つ企画書をつくる。

    ●「戦略」という字を見つめてください。それはどのような意味か。「戦い」を「略(はぶ)く」

    ●営業担当者を企画会議に参加させよ

    ●残念ながら、しばしば、そのプロフェッショナルの覚悟を感じない企画書を、目にします。どのような企画書か。「汗をかいていない企画書」です。

    ●その企画書が「よく考え抜かれたもの」でないことは、企画書の何気ない部分が伝えてしまいます。それは何か。「誤字脱字」です。企画書の誤字脱字は、その企画書を作成した人間が、どの程度その企画書に時間を使ったかを明確に伝えてしまいます。

    ●企画書の目的は、「企画」を売り込むことではない。その本当の目的は、企画の奥にある「人間」を売り込むことなのです。

    ●
    従って、顧客の立場、関心、要求、そして心境や心情。
    そのことについての「明確な仮説」と「具体的なイメージ」を持つこと。
    それを持つために、徹底的に考えること。想像力をめぐらせること。
    そして、腹を定めること。腹を定めて企画書を書くこと。
    それは、絶対に必要なことなのです。
    最高の表紙とは、そして最高の企画書とは、
    そうした営みからこそ、生まれてくるのです。


    ●次のページをめくらせない戦い・・・顧客が思わず次のページをめくりたいと思うほど面白い企画書。しかし、そのページで語られる話に深く耳を傾けたくなるほど面白い説明。すなわち、最高の企画書と最高の説明。それは、まさに「最高の矛盾」を実現するための戦いなのです。

    ●企画書の役割とは何か。企画書の究極の役割とは何か。一人のプロフェッショナルとしての思いを込めて、申し上げましょう。「縁」を結ぶことです。

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    2010年11月30日
  • プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる

    Posted by ブクログ

    私淑する田坂さんの最新著書、早速読みました!

    これからプロフェッショナルはどう進化していくのかを、WEB2.0を一つのキーワードにしてわかりやすく書いています。

    一人のプロフェッショナルが世界を変えられるすばらしい時代の到来がしていると、田坂さんは静かに、それでいて熱く語ります。

    そう、田坂さんは間違いなく世の中を変えているプロフェッショナルの一人ですから、説得力の厚みが違います。

    プロフェッショナルを目指す、あるいは自負している全ての人に読んで欲しい本です。

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    2010年11月29日
  • なぜ、時間を生かせないのか かけがえのない「人生の時間」に処する十の心得

    Posted by ブクログ

    田坂氏の著書を読むのが最近のお気に入りです。

    この本では、時間の生かすための十の心得を説いています。

    タイムマネージメントが壁に突き当たる理由。

    時間を生かせない原因の根っこは何なのか。


    人生における時間とは、命そのものであり、そして、その命は有限であり、いつ尽きるかわからない。

    残りの砂の量がわからない、砂時計のようなものですね。落ちていく砂の一粒一粒が愛しくも感じます。

    それにどこまで深く気が付けるのかが大切ということです。

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    2010年11月28日
  • 未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか

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    この本はモチベーションが上がらない時、何かに迷った時に読むと視界がひらけます。人は必ず死ぬ。人生は一度しかない。いつ死ぬか分からない。この真実を正面から受け入れたとき、人生の意味が分かるのではないだろうか。自分の人生を生き切るそう決意しました。

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    2010年10月13日
  • なぜ、働くのか 生死を見据えた『仕事の思想』

    Posted by ブクログ

    新たな考え方をもらった。

    一番の驚きは、「明日、死ぬ」と思って生きている人がいることだ。
    実際、死の縁に立たないと死の実感なんてわかないが、体験した人の話から想像することは可能だ。
    想像力を働かせその状態に共感する。

    余命数ヵ月と宣告されたら絶望しか生まないものだと思っていたが、逆に一日一日を大切に生ききるという選択もあるわけだ。

    そういう意味では、やれることは今日のうちにやる。
    悔いを残さず全てに感謝し、全力で一日を生きられそうだ。
    だって「明日、死ぬ」んだもの。

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    2010年09月20日
  • 未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか

    Posted by ブクログ

    「死」を考えると例えようもない恐怖が襲ってくる。
    だから「死」を考えないように、遠ざけている僕がいた。

    だが、「死」はいつも身近にある。
    僕の周りでも、毎年のように若い友人・知人が亡くなっている。
    平均寿命なんてものがあるから、まだ何十年も生きられるような気になっているが、
    実は「死」は明日突然に訪れるものなのかもしれない。

    田坂先生は言う。

    ・人は、必ず、死ぬ。
    ・人生は、ただ一度しかない。
    ・人は、いつ死ぬかわからない。

    ならばこの命、何に使う?
    30年後じゃなく、30日後に死ぬと思ったら、残りの人生をどう生き切るのか?

    そう思えば、1日1日の行動を大切にしようと考えるだろう。

    田坂先生は言う。

    ・永劫回帰、すなわち、人生の最期のとき、
     自らの人生とまったく同じ人生を
     何度も何度も永遠に生きよと問われたならば、
     然りと答えることができるか。
     その永劫に回帰する人生を、
     喜んで受け入れることができるか。

    残念ながら今の僕には然りと答えることができない。

    30代後半でこの本と出会ってしまった事は不運か幸運か、
    とにかくこれからの人生、志を持って、悔いのない人生を
    生き切っていきたい。


    ※先日、田坂先生の同内容の講演を拝聴しました。
     本もすごかったですが、生は想像以上に胸打たれました。
     会場に張り詰めた緊張感がただものではない。
     ごくりと飲み込むつばの音さえ聞こえてきそうな静寂。
     そんな中でこのようなお話を聴けたこと、
     この奇跡の出会いに心の底から感謝します。

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    2010年08月26日