あらすじ
あなたは、何のために働くのですか? こんな問い掛けに、あなたならどのように答えるだろうか。生活をしていくお金を稼ぐため。しかるべき地位に就きたいから。こんな答えが返ってきそうだ。しかし著者はいう。「何のために働くのか」という、この問い掛けと、その答えにこそ、今後の長い人生を左右するような、大きな意味が込められていると。給料や収入、役職や地位は、たしかに働いた結果得られる「報酬」に違いない。ところがこれらは、使ってしまえば無くなる報酬であり、その仕事を離れれば失ってしまう報酬である。しかし著者は、目には見えないが、一生失うことのない「最高の報酬」がある、と説く。それは、仕事という作品の創造を通して得られる、技術の熟練、人との出会いと学び、完成の喜び、その結果としての「人間的成長」であるというのだ。『なぜ、働くのか』に続く、好評の書籍講話第二弾は、人生を深く静かに見据えた新人生論である。
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Posted by ブクログ
自分に仕事の報酬を問うたときには、成長や能力は出てくるがその先の考え方を学べる本だった。
人の心と闘っていくのは間違いなく自分が逃げていた領域だと感じた。
何か勘違いしていた部分はあった。イベントごとを主催したりするが、周りの仲間が自分の鏡だと思ってくれるはずがないから。より、いろんな人が鏡だと思ってくれる再現性あるやり方かつ、スキル、成長を求めるためにより思考することが大事。リーダーには、主体性を求められるケースはあるが主体性があるからリーダーなわけではない。そこの認識理解は必須。
若いうちに目に見えない人としての成長を求める姿勢が第一歩であり、それは感染できたら最高。
Posted by ブクログ
仕事の報酬とは何か
人間成長をめざして
著:田坂 広志
PHP文庫 た51 4
仕事の報酬とは何かという問いについて、筆者は、何のために働くのかという
問いに置き換えています。
仕事の報酬を目に見えるものと、目に見えないものとに分けていることも新鮮です
そこには、プロフェッショナルとしての矜持がある
気になったのは、以下です。
・我々は、いつも「目に見えるもの」に目を奪われてしまう
「目に見えるもの」だけを見つめてしまう
・では「目に見えない報酬」とは、何か
①能力 職業人としての能力がつく
②仕事 懸命に仕事をすると、良い「仕事」を残すことができる
③成長 人間として成長ができる
・我々は、無意識に1つの錯誤に巻き込まれてしまう
収入や地位というものが、結果として与えられる報酬であることを忘れ
自ら求めて得るべき報酬であると考えてしまうのです
■能力
・一つひとつのスキルを、工夫しながら、身につけていく
・いかなるスキルも、センスも、テクニックも、ノウハウも、仕事の現場での厳しい修練を通じて
忍耐力を持って、粘り強く学んでいかないかぎり、決して、身につくことはない
・スキルやセンス、テクニックやノウハウを身につけるために、「秘訣」とでも呼ぶべきものがあるとすれば
それは、ただ一つ。
「狭き門」より入れ
・シンクタンクのプロフェッショナル。むしろ深く感銘を受けたのは、彼らの愚直なほどに努力する姿です
・専門的な知識、という、ナレッジの段階から職業的智恵とでも呼ぶべき高度なスキルの段階まで、いかにして
プロフェッショナルとしての能力を高めていくか、それが勝負になってくるわけです
・師匠を見つける
・プロフェッショナルのスキルというものは、そもそも、言葉で表せない智恵であるため、
参考書や専門書、テキストやマニュアルでは伝えらないのです
・直伝、それは師匠から弟子に対して1対1の関係で、直接に伝えていくもの
・師匠から学ぶもの
①呼吸 リズム感、バランス感覚
②着眼 師匠から、着眼を学ぶ必要がある、それは反省をするために
反省を通じてこそ、スキルを改善していける
プロフェッショナルとして腕を磨くためには、この反省ということが極めて重要です
着眼とは、言葉を換えれば、コツ、ツボと呼ばれるものであります
③心得 スキルを学ぶ前に、心得、心構え、心の姿勢を学ぶ
師匠とは、与えられるものではない、自身がみずから見つけだすもの
私淑、心の中で、あの方は私の師匠だと思い定め、その方を遠くから見つめながら学ぶ
一芸を学ぶ、誰にも、一芸がある
反面教師として、学ぶ。他人の中にある欠点は、必ず、自分の中にもある
■仕事
・仕事の報酬は仕事だ
・懸命に働くと、良き仕事を残すことができる
・プロフェッショナル集団の中で、最高のほめ言葉は、"Good Job!"
・仕事を通じて、顧客に提供しているものは、単なる商品ではない
それは、作品である
・腕を磨く、だけでは、決して、良き仕事は残せない
・我々が仕事を通じて残すものは、実は、作品ではない 共同作品です
・共同作品を創り出すためには、何が求められるのは、それは、共感です
・相手を操作して意のままに動かすのではない、操作主義ではない
・仲間と共に抱く、志 がなければならない
■成長
・成長こそが、最高の報酬、それは、人間を高めることの喜びだから
・人間としての成長とは何か それは、心の世界に処する力
それは 心の世界を感じる力、それは、心の世界に働きかける力 です
・仕事において、仲間の心の世界は、しばしば、自分の心の世界を映す出す「鏡」だからです
・いかにして、その「人間としての成長」を得るか
それは、格闘することです、人間の心と格闘することです、正対することです
・相手の心と正対し、相手の心を理解することです
そして、相手に心を伝えようとすることでう
そのとき、そこには、「心の格闘」とでも呼ぶべきものが生まれます
・そのため、仕事が壁に突き当たったとき、
ときに、お互いの心が、摩擦で軋み
ときに、お互いの心が、誤解ではなれる
しかし、それにもかかわらず、我々は、
その軋む心や、離れた心に、どう処してよいか、わからない
・そのとき、我々は、迷い、悩み、そして、苦しみます
・我々は、人間の心というものと、格闘しなければならない
・マネジャーは、人間の心よりさらに難しい
人間集団の心と格闘しなければならなくなるのです
・マネジャーや経営者という地位は、
職場や会社の仕事の重い責任を背負い
五里霧中のなか、決断し、組織を率いていく立場
そして、何よりも、部下や社員のかけがえのない人生を預かり、
その人間集団の心と格闘しながら、歩んでいく立場
・だからこそ、マネジャーや経営者は大きく成長できる
目次
第1話 目に見えない三つの報酬/能力・仕事・成長
第2話 腕を磨くことの喜び/職業人としての能力
第3話 いかにして腕を磨くか/呼吸・着眼・心得
第4話 いかにして師を得るか/問われる心の姿勢
第5話 仕事を残すことの喜び/作品としての仕事
第6話 いかにして仕事を残すか/共感と志を求めて
第7話 人間を高めることの喜び/人間としての成長
第8話 いかにして人間を高めるか/心の世界に処する力
第9話 決して失われぬ報酬/歩みを終えるとき
謝辞
ISBN:9784569670669
出版社:PHP研究所
判型:文庫
ページ数:192ページ
定価:476円(本体)
発売日:2008年07月17日第1版第1刷
発売日:2016年03月29日第1版第8刷
大事なことが書かれている
仕事の報酬はたくさんの人が勘違いしていると思う。
仕事をする上で外せないことが書かれていた。
マネジメントを行う上でも参考になった。
Posted by ブクログ
一生懸命働くことで、「給料」「収入」といった目に見えるものではなく、「能力」「仕事」「成長」といった目に見えない尊い報酬が得られます。
素直に受けとめたい、、、
Posted by ブクログ
これは目からうろこ!です。
内容を要約すれば、以下のようになる。
給料や収入、役職や地位は、たしかに働いた結果得られる「報酬」に違いない。ところがこれらは、使ってしまえば無くなる報酬であり、その仕事を離れれば失ってしまう報酬である。
目には見えないが、一生失うことのない「最高の報酬」がある。それは、仕事という作品の創造を通して得られる、技術の熟練、人との出会いと学び、完成の喜び、その結果としての「人間的成長」である。
ほんまに、この本は一読の価値あり!
Posted by ブクログ
淡々と、講演のように書いてありますが、引き込まれる内容です。
仕事の報酬とは、目に見えるものと見えないものがある。
収入と地位以外の報酬とは?
すごく納得。そして共感。素晴らしいと思います。
人間的成長や、能力をつけるということ、良い仕事を残すこと。
こういう考えを持ち、仕事に取り組めば、困難を乗り越え成長できる。
生きがいを持って生きていけると思います。
就活生にも是非読んでほしいお勧め著書です!
マネジメントする立場の人にもお勧め。
将来マネジメント職につくので、読み返したい本。
Posted by ブクログ
●「能力」「仕事」「成長」という3つの報酬は、自ら求めて得るべき報酬
●「経験」の後の「反省」
●反省+経験=体験
●師匠から学ぶ3つのもの、「呼吸」「着眼」「心得」
●師匠との出会いを妨げているのは、自分自身の驕った心
●私淑
●誰にも、「一芸」が、ある
●反面教師⇒他人の中にある「欠点」は必ず自分の中にもある
●邂逅
●商品ではなく、「作品」
●共感を得ようとするのではなく、共感する
●一隅を照らす、これ国宝なり
●仕事の最高の報酬は「人間としての成長」
Posted by ブクログ
仕事を天職にする視点をくれる。
あとは、
天職にたどり着くために
その視点を持って自分を”反省”できるか?
自分にかかっている厳しさのある本。
田坂さんの言う仕事とは、生き方のこと。
だから、
その人の生き方にあわせて読んでほしい。
リーダーとして・・・
就職活動をしている学生として・・・
お母さんとして・・・・
その読み方によって視点は変化する自在な本です。
最後にもう1つ。
行間を読むとはこの本で学ぶことができる。
言葉は道具、
心を伝える道具。
本とは
著者の言葉を伝えるのではなく、
著者の喜こび、怒り、哀しさ、楽しさ、
それに苦しさ、切なさ、願い、信念など
心の”温度”を伝えるものなのだとわかる。
だから、
厳しさにぬくもりがあって、
やる気がおきます。
素直になれます。
そして、
「幸せである力」がつきます。
不思議でしょ・・・・
Posted by ブクログ
「仕事の報酬とは何か」という問いに対して、「お金ではない」という含みで導入された瞬間やりがい搾取という言葉がだ浮かぶ。税や社会保険の負担も重く、理念だけで生活は成り立たないと思いつつ、仕事を通して得た経験や技術、積み重ねた能力が、やがて目に見えない資産となって自分の中に残るのも事実だろうと自分のまわりに当てはめて考えてみる。損得だけでは測れない価値がそこにあるのかもしれない。なんて結論に。
Posted by ブクログ
あっという間に読めます。
国語の教科書に載るレベルの長さといっても過言ではない。だからこそ気軽に読み返せるのは良いかも。
何のために働いているのだろうか、そう思ってしまった時に読むと良いのかなと思います。
Posted by ブクログ
なんで?と思うことが多くなるタイミングが
定期的にやってきて、悩む。
そして、なんでこんなにやってるのに!→誰のためだろう?→自分のためじゃないか……と落ち着く。
そんな思考回路をスッキリとさせてくれた本。
Posted by ブクログ
仕事の報酬。報酬といったら、お給料、あとは役職とかだと思っていた。
でも本当に大切な報酬とは、目に見えない報酬である。
それは3つの報酬
「能力」「仕事」「成長」。
確かにそうだと思う。
能力を磨き、素晴らしい仕事を残し、仲間と切磋琢磨することで一人の人間として成長していく。最高の報酬でうある。
また能力を身につけるには「師匠」を見つけること。
仕事を辞めたら、給料や地位はなくなる。
でもこの3つは決して失われない。
素晴らしい気付きを得れた一冊
Posted by ブクログ
仕事の報酬とは何か?
「仕事そのものの中にある大きな喜び」これが「仕事の真の報酬」である。
では、「仕事の真の報酬」を得るために何が問われるのか?が書かれています。
成長志向が鍵のようですが、もっと無目的的に興味を持ち、やる、ということが結果的に成長につながるように思います。
好奇心が大事なのではないかと。
Posted by ブクログ
目に見えない報酬があること。
目に見えない報酬は3つあること。
3つとは「能力」「仕事」「成長」であること。
報酬には2つあること。
2つとは、「自ら求めて得るべき報酬」「結果として与えられるべき報酬」であること。
「能力」「仕事」「成長」は「自ら求めて得るべき報酬」であること。
「収入」「地位」は「結果として与えられるべき報酬」であること。
ともすれば手段が目的化している己に気づかされました。
Posted by ブクログ
金・地位を得るために仕事をするのではないという部分は前から持っていたから共感できたかな。
途中、よくわからないこじつけ的なところもあったけど笑
Posted by ブクログ
仕事には
1)目に見える報酬(給料、役職、地位etc)と
2)目に見えない報酬がある。
本当に大切なのは、目に見えない報酬。
それは、
①能力(を身につけること)
②仕事(を残すこと)
③成長(すること)
そして最高の報酬は3つ目の決して失われぬ成長。
成長という答えが、自分の価値観と合っていてよかった。
これからも成長のために、そしてもう一つの価値感「貢献」
のために仕事に励もう。
Posted by ブクログ
「ワークライフ“アンバランス”の仕事力」の著者である田島弓子さんからオススメいただいた一冊。
___________
例えば、「収入」や「地位」。
これは、そもそも、「自ら求めて得るべき報酬」ではありません。
良い仕事、優れた仕事を成したとき、
「結果として与えられる報酬」です。
これに対して、「能力」「仕事」「成長」というものは、
「自ら求めて得るべき報酬」です。
仕事を通じて、それをいかに得ることができるか。
それを、日々、考え続けるべき報酬です。
___________
「人間としての成長」は、仕事の「最高の報酬」なのです。
Posted by ブクログ
仕事の報酬には「目に見える報酬」と「目に見えない報酬」がある
目に見えない報酬は、能力、仕事、成長
私たちはいつも「目に見える報酬」に目を奪われがち
目に見えない報酬に目を向けるべき、という著者のメッセージ
給与や役職、地位と言うのは、目に見える報酬。結果として得られる報酬。
しかし、目に見えない報酬の能力、仕事、成長は自ら求めて得るべき報酬。
最高の報酬とは「人間としての成長」
それは失われない報酬だから
日々の仕事の中から無限の報酬を得るように意識することが大切
そのためには、、、
・目に見えない報酬を見つめる力
・身に見えない報酬を求める心の姿勢
が必要。
Posted by ブクログ
仕事の報酬が大きく3つ書かれている。
全て納得できるものではあるが、目新しさはない。
ただ、師匠を持つことの大切さについて語られた部分に考えさせられた。
師匠は与えられるものではなく、自らで見つけ出すもの。見つけられない、周りに師匠になるような人がいない言うのは、自分の慢心かそうさせているということ。
謙虚さこそが、より良い報酬を得る為に、死ぬまで必要な能力ではないかと思った。
Posted by ブクログ
仕事の報酬とは何かと問われてなんと答えるかは,その人の価値観に依るところが大きいだろう.
自らの人生において何に価値を置き,どのように生きていくのか.
普段考えないことを多少とも考える契機になった.
Posted by ブクログ
核燃料サイクルの工学博士号を持つ著者の、仕事からの最高の報酬とは何かを説くサラリーマン向け啓発書。
安易に地位や金銭報酬を求めるだけの風潮について痛烈に批判し、得られるべきは「見えない報酬」であり、それが本当のプロフェッショナルとなるための王道であると主張している。
そのためには、Ⅰ、能力を高めること Ⅱ、仕事を残すこと Ⅲ、自分自身を成長させることであるとし。その三点につき謙虚に取り組み、師匠と出会う必要性や呼吸・着眼・心得をどのように会得していくかを指南している。やはり、ここは謙虚になり、自分の振る舞いを再考すべきと反省させられた。