田坂広志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
学歴コンプレックスだった自分が、必死に勉強をして高学歴といわれる大学にすすんだものの、大学や社会に出て、しっくりこなかった。
学歴ではない、地頭のようなものが必要とされることを感じていたが、高学歴が通用しない、その理由がここに書いてあってとても刺さる一冊だった。
知識を詰め込む教育ばかりを選択していて、いつからか答えを早く知りたくなっていたり、見つけたいと思うようになっていた。
考えぬくことをしてこなかったなぁと感じさせられた。それこそが知性であると書いてあり、深く納得した。
また、経験が大切ということ。追体験をすることで、経験を体験にしていくこと。
とても良い本でした!
-
Posted by ブクログ
人の成長を阻む7 つの壁とそれに対処する技法は、次の通り。
①学歴の壁:高学歴で優秀だが、仕事に必要な「直観的判断力」と「智恵(暗黙知)の修得力」に欠ける。
→日々の仕事からどんな智恵を得たか、振り返る。
②経験の壁:仕事上の小さな失敗に気づかず、それを糧としてさらに深い智恵を摑つかむことができない。
→仕事で経験したことを、直後とその日の深夜に振り返
り、自分の技術や心得について深く反省する。
③感情の壁:「営業成績を上げたい」といった感情に支配され、他者の心がわからない。
→他者の発言や表情の奥にある心の動きを推察する。
④我流の壁:我流に陥り、仕事の基本が身についていない。そのた -
Posted by ブクログ
知性と知能は間逆の言葉。
知能とは答えのある問いに対して、早く正しく答えを見出す能力。
知性とは答えの無い問いに対して、その問いを問い続ける能力。
精神が楽になることを求め、割り切りに流されると深く考えることができなくなり、知性が衰える。
割り切りではなく、腹を決めること。
愛情とは関係を断たぬこと。河合隼雄談。
修行とは、自分の能力を少し超えたレベルの仕事に集中するという時間を定期的に、継続的に、数年間というオーダーで持つ。
知性の本質は知識ではなく、智恵である。
知識は言葉で表せるものであり、書物から学べる。
智恵とは言葉で表せないものであり、経験からしか学べない。
つまり、智恵とは暗 -
Posted by ブクログ
この本は、「知識社会の訪れは、知識の価値の向上ではなく、知識の価値の下落を招く」とのアンチテーゼから始まる。確かに、インターネットにより、ソフトウエアのみならず多くの情報はただで流通され、その情報を持っていることには価値がなくなっている。このような社会においては、知識労働者は「求められる人材」ではあっても「活躍できる人材」ではない。それは高度成長期の日本では、「中卒の勤勉な肉体労働者が求められる人材でではあったが、その人たちが日本の経済活動において、中心人物ではなかった」こととまったく同じである。では、どうすれば、求められる人物から脱皮し、活躍できる人材となれるか。それに対しての解を真っ向から
-
Posted by ブクログ
ゆるゆる働きながら30歳を目前にした今、
仕事との向き合い方を見直したくなりました。
何度も読み返したい本になりました。
特に第二話。反省したいことばかり思い浮かびます。
以下各話からの個人的な気づき。
1.わたしは、錨(=思想)なく働いてきてしまいました。
だから、流されるんだ。
2.成長が仕事で得られるものだったとは、気付いていませんでした。この章は何度でも読み返したい。
3.目標は会社のためだと思ってました。でも自身の成長のためのものでもあることに気づかされました。
4.顧客は、私自身の鏡であることに気づかされました。
5.顧客に共感してもらうのではない、私が顧客に共感することが相手