【感想・ネタバレ】仕事の技法のレビュー

あらすじ

相手からの「言葉以外のメッセージ」を感じ取るこの一つの技法を身につけるだけで「仕事力」は、圧倒的に高まる ビジネスにおける数多くの修羅場をくぐり抜けてきた著者が到達した究極の「仕事の技法」、コミュニケーションの真髄を語る23話。

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Posted by ブクログ

言葉以外のメッセージ(深層対話)を感じ取ることが重要。
なぜなら、コミュニケーションの8割は非言語メッセージ。非言語メッセージから読み取ることで、言語だけでは得られない多くの情報を得ることができる。

実践方法は、相手の立場、性格、状況を把握し、あらゆる所作に注目することで心の動きを読み取る。
例えば、上司に対しては単に作業をするのではなく、心を楽にしてあげられるように進捗状況などを早めに報告する。
また、商談時お客様に対してはトーンや表情をみて言葉からは見えない本音を観察する。

注意点として、心の動きを読み取れるようになっても相手を操作しようとしてはならない。一流にはバレる。誰しも悩みながら懸命に生きているので、すべての人に敬意をもって共感し支援し協調する。

深層対話力を高めるには、事前準備と事後反省を行う。
事前準備は、戦略的行動が必要。先読みして起こりうる場面に対して意図をもった準備、行動をする。準備しておくことで事後反省がしやすくなる。
事後反省は、2つの方法。
1つ目は事後直後に非言語から感じ取ったことを時間の流れに沿って複数メンバーで追体験を行う。
2つ目はは深夜の反省日誌を使って自己と対話する。注意点としてあらゆる立場の人と自分を対話させ、自身のエゴで認識することを防ぐ。

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2020年06月21日

Posted by ブクログ


『仕事の技法』著:田坂広志(講談社、2016/1/20)

なぜ、「プロフェッショナルの書いた本」が溢れているのにも関わらず、「プロフェッショナルになる人間」は少ないのか?

この疑問を解くために「知識」と「智恵」の違いを理解しなければなりません。
「知識」とは言葉で表せるものであり、書物で学ぶことができるものであり、それに対して、「智恵」とは、言葉では表せないものであり、経験を通じてでしか掴めないものになります。

そして、多くの読者が間違えてしまうことは何か。
それは「知識」を学んだだけで、「智恵」をつかんだと思い込んでしまうことです。

本を読む人の多くがこの現実離れした錯覚に陥ってしまいます。
本に書いてある、「ポイント」、「心得」、「技術」にマーカーを引くだけで、読者は何かを掴んだと錯覚します。単に、その知識を記憶しているだけということにも関わらず、著者の智恵を掴んだと錯覚します。そして、マーカーだらけの、智恵の溢れすぎた本を読み返し、現在の自分にとって何が大切なのかを見失ってしまいます。

書物を読み、今、現在の自分が掴むべきと感じたものを仕事で何度も何度も実践して、智恵として体得する。同じ本でも、読む人が抱く課題や問題意識によって線を引くポイントは異なるにも関わらず、現実感や問題意識の無い人のマーカーの線は多くなっていきます。

気付かないといけません。簡単に手に入るものなど何もないと。時間をかけずに熟成するものなど何もないと。得やすいものは失いやすく、それらは代替可能であると。
あなたの後生大事にしている「時間」を「経験」にかえてきたのが、プロフェッショナルなのです。

元三冠王の落合選手のバッティング論を聞いて、頭で理解しても、誰も実践出来ないのです。「できそうだな」と、現実離れした錯覚に陥っているだけなのです。
現実感が無く、浮遊していた私は本書を読み、大変反省することになりました。
働く人に本書を贈ります。

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2020年06月10日

Posted by ブクログ

・仕事においては相手の「作業」を楽にしたかだけでなく、相手の「心」を楽にしたかを振り返れ
・商談や交渉、会議や会合において自分が無意識に発している「言葉以外のメッセージ」を振り返れ
・「仕事の技法」は本や雑誌で知識として学ぶのではなく、日々の経験を通じた「智恵」としてつかめ
・「追体験」においては「相手の視点」に徹し、「相手の心の動き」を想像せよ
・自分の中にもうひとりの自分を持ち、様々な自分と対話する。
・小さなエゴの動きを静かに見つめる自分を持つ
・己の原則を持っている人間こそが最も柔軟になれる

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2019年01月05日

Posted by ブクログ

仕事で乗り切れていない時に、書店で見つけて購入。
すごい本に出会ってしまった。
本物の、一流の、プロフェッショナルのビジネスマンになりたい。
私が今三流だということはわかった。
面構えと身のこなしで、上司を支えることができているだろうか。
きっとできるようになってみせる。

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2016年03月23日

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ネタバレ

深層対話(非言語コミュニケーション)力の必要性と鍛え方。
何を説明するか、説明と例示、要約と、サンドイッチ法で論理的に書かれているため、自分にとっては読みやすく理解しやすい記述だった。
直後の反省会、深夜の反省日誌、聞き届け(自分が発するメッセージを意識した共感と居住まい)
読書では、得られたものを何か一つ絞って即実行すること。(このことを実行したい。)
16-44

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2016年03月12日

Posted by ブクログ

この本はかなりオススメ。読むべし。

相手や自分の心をどう捉えどう思いを交わすのか。
この本で書かれている深層対話というものに非常に納得感がある。
空気を読む、なんていうのもこの深層対話の中の一部というところだろうか?

一話ずつ完結させているため読みやすいし、
例え話もイメージしやすかった。

作主義に陥らないようというメッセージをあげたあとで、
最後にご本人の本のリストを紹介するという…
ここは唯一残念だった点。
画竜点睛を欠いたというかまさに蛇足というか。

その部分を差し引いてもオススメ。

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2016年02月26日

Posted by ブクログ

「深層対話力」。言葉以外のメッセージによる対話であり仕事の技法の根幹、と著者は言う。
じつはこの本に書かれていることは、自分でも自身の営業の仕事経験のなかで長年かけて会得し実践を心がけていることといってよい。
したがって、本書にもあるように、「経験を積む」ということが、プロフェッショナルの「仕事の技法」を掴んでいくための大前提だとする主張は大いにうなずける。
ということは、当然ながら自分で経験したことのない仕事にも、やった人にはわかるがそうでない人にはなかなか見えてこない‘暗黙知’ともいえるノウハウが必ずあるのだ。自分の経験などたかがしれてるのだから、ものごとを広く深く知るために本書にある「『深層対話の技法』が身につく本の読み方」をしっかりと実践していきたいと思った。

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2016年02月14日

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仕事だけでなく日常においても意識することで人間としての深みを出すトレーニングになると感じた。結局は実践を通して自身で体得するものであり、理論を学んだだけでは意味が無いことも再認識させられた。

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2022年08月12日

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さまざまな仕事に応用できる仕事の技法は深層対話力である。

深層対話力とは相手の深層の心と対話する力であり、言葉以外のメッセージを受け取ることである。
言葉以外のメッセージを受け取るためには、相手の発言、仕草、動作に注目する必要がある。なぜあのときあの表情だったのか、あの発言をしたのか、あの動作の意味は何か、振り返り反省を繰り返すことで深層対話ができるようになる。またこの反省会は多数の知見を得るために、上司や部下と一緒に行うことが大切である。1人で行うと無意識に自分のもつエゴに流さ、間違った解釈をしてしまうことに注意すべきである。一方で1人での反省にも意味がある。1人で振り返り、思ったことを書き出す中で、冷静さを取り戻し、他人のせいにせず自分自身の課題と向き合うことができるようになる。
また事後の反省のみならず、事前の場面予測も重要である。これから起こることを予測し、戦略を考えておくことで臨機応変に対応できるだけでなく、その後の反省も深くなる。戦略は大きなものだけでなく、五分先の場面も想像し、戦略を練るべきである。
言葉以外のメッセージは相手から受け取るだけでなく、自分の動作、仕草からも伝わることを意識しておかなければならない。そしてそのほとんどは自分では気づくことができないため、常に自らと向き合う必要がある。無意識に相手を操作しようとしてないか、自分にとって有利に解釈してないか、常に己の深層と向き合うことが大切である。
そして相手に対しては常に敬意を持って接することが、その人の人間力につながり、その人間力は言葉からも姿からも伝わり、相手の心に残るものであるため、重要である。

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2020年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事のうえで必要な「対話」の技法をまとめた本
ここでの対話は非常に高度な内容で、言葉以外のやりとりも
書かれている(ここでは深層対話、と名付けられている)
役員以上や営業職は、ここまで考えながら仕事をしてる
のかと考えると脱帽せざるをえない
内容自体は、著者がまるで講演で喋るような流れとなって
いるため、非常に読みやすい。

●メモ
・仕事の技法は知識で得ただけで終わらせず、知恵にする
 (経験する、得た知識を経験に紐づける)
・知識を沢山得ても、活用は難しい
 課題をひとつに絞り、知恵となるまでやり続ける
・直後の反省会
 企画説明はうまくできたか
 部長の反応はどうだったか
 質問に対しての答えは適切だったか
 あの質問がでてきた背景は何か
 この後、どのような議論が部長たちで行われるか
 
 そういったことを「時間の流れに沿って」行う
  ・会議室へ入る(場所によって表情がみえるか等)
  ・待機
  ・説明
  ・質疑応答
  ・会議室を出る(客の最後の表情)
 自分が何を考えたかではなく、相手がどう考えて
 どういった行動をしたかを中心に行うこと
 反省を即座に行うことで客観的な情報をなるべく入手
・事前シミュレーションをしても思った通りに進まない
 ケースは数多く存在する。だが「己の原則を持つ者が
 最も柔軟になれる」その原則を共有することでチーム
 が柔軟に立ち回れる


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2017年07月23日

Posted by ブクログ

深層対話力という観点に特化したビジネス本。言葉以外のメッセージから如何に多くのことを受け取るのか。

ぼくがとても苦手意識を感じている部分なので読んでよかった。技術で身につけるのではなく、習慣と裏打ちされた人間力によって深層対話力がついていくというメッセージは、付け焼き刃でなく信頼ができる。

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2016年05月22日

Posted by ブクログ

☆いかなる仕事であっても求められる「根幹的技法」とは
「対話の技法」である。
・対話には「表層対話」と「深層対話」があるが、言葉以外のメッセージがある深層対話が重要な意味を持っている。
☆仕事の技法の本を読む時は、ただ知識として読んでしまっても意味がない。「走馬灯リーディング」と「即実践リーディング」を励行する。
・商談や交渉の後には必ず直後の反省会を行え。
☆相手から必ず見抜かれる心の中の「操作主義」
浅はかな営業テクニックへの批判
☆深層対話力は使い方によっては相手との関係を壊してしまう諸刃の刃。心構えとして相手に深い敬意を持って接する。

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2016年05月21日

Posted by ブクログ

◯相手の「心」を楽にすることも、「働く」ことの大切な意味とされている。(37p)

◯頭の中で「走馬灯」を巡らせ、過去の経験を「追体験」しながら読むことである。(67p)

◯大切なことは(中略)自分の心の奥の「小さなエゴの動き」が見えていることである。(121p)

★仕事をする上で大切な技法を伝えながら、最後は人間力向上にまで繋がっていく

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2016年05月04日

Posted by ブクログ

表現としてはおすすめというのは難しい特徴的なものだが、非常に面白く他の方に読んでみて意見をいただきたいと思う本。
「深層対話力」という表現が使われているが、言外のメッセージも読み取るというところに仕事やコミュニケーションのポイントがあるということが書かれている点、個人としては納得感の高いメッセージだった。(いしの)

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2016年02月29日

Posted by ブクログ

対話の深層を理解せよ!

このワンイシューで深く、ビジネスの真髄を抉ってくるような本。田坂広志は最初に『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』を読んで、「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる宇宙のすべての出来事のすべての情報が「記録」されているというアカシックレコードのような概念が提唱されていたので、スピっている感じがしたのだが、そもそもコンサルの代表をしたりグロービスの顧問をしていて私も知った人なので、この本のような「自己啓発」「ビジネス書」的な方が本領発揮という事なのかもしれない。

普通に会話のうわべだけを聞いて判断するのではなく、言外の情報も総合して、相手の真相を掴み操作しながら商談を意のままに進めよ、というようなニュアンスだ。

これは読書でも同じことかも知れない。文字列を追いながら内容を理解する視点と、著者の本音を理解しようとする視点、著者も含めた世の中をメタに認知しようとする視点は、それぞれ階層がある。例えば「おばあさんは川に洗濯にいきました」という一文から何が分かるかというと、洗濯機がない時代、あるいは洗濯機が買えない状況。あるいは水が近場で手に入らないという事。こうした〝状況把握“だけではなく、川で何かを起こしたいという〝作者の構成上の作為・意図”がある。加えて、おじいさんではなく、おばあさんが洗濯をするのだという社会的価値観を反映するような前提があるわけだ。

これを面談した相手とその場の雰囲気から一挙に情報取得して、情報処理して、その状況に自らの振る舞いでもって関与するスキル。

基本的だが極めて重要なスキルについての本なので有用性は高いと思う。そして読書家は何となくこうした所作を自然にできている傾向が高いのではないかな、とも感じた。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

作者の経験を通じて仕事の肝を教えてくれる本。

重要な点は「深層対話力」を磨くことで言葉以外のメッセージをしっかり受け取る/発信できる様にすること。

「働く」と言うことは「傍」を「楽」にすることだと言う一文が気づきを与えてくれた。どんな仕事に於いても、次工程や上司、関連部署を楽にすると言う心で働いていきたい。

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

★★★
今月13冊目
うーん、ビジネスマンには向く。
自由奔放な私にはさほど。
振り返り、反省が大切てこと。表面の言葉よりも表情しぐさから内側を予想しろと

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2023年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事の時に気を付けたいと思う点が幾つかありました。

・傍が楽になるように動くことが働くということ
・終わった直後に反省会で相手の視点で追体験をする
・深夜に反省日誌を書いて複数の自分の視点で振り返る

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2022年09月23日

Posted by ブクログ

久しぶりに田坂広志氏の本を読んだ。
本書は長らく本棚にあったが読んでいなかった。
20代のとき、田坂氏の書物を何冊か読んだ。
時代を見通すような慧眼に驚き、物事の本質を突く洞察力に嫉妬しながら読んだ。
しかし本書から、そのような衝撃は受けなかった。それは、私が成長したためか、私がサラリーマンではないためかは分からないが、本書から得られるものがなかったわけではない。
まず、本書は「対話」について書かれている。会話やコミュニケーションではなく、「対話」に注目しているところに田坂氏の鋭さがある。
LINEゆTwitterなどのおしゃべりは会話である。対話は意見や思想の交流である。相手を尊重し、相手に敬意を持ち、非言語的な思いまで汲み取りながら、成立するのが対話である。
本書はまさに非言語コミュニケーションとしての対話について書かれている。それを著者は「深層対話」と呼ぶ。
言語コミュニケーションを表層対話、非言語コミュニケーションを深層対話と呼び、「深層対話の効用」について書かれているが、その矛先は最後に自分に向けなければならない。
自分の深層との対話を通し、自分の人間性を深めること。その先に得られるのは「深い洞察力」や「鋭い洞察力」である。

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2018年08月11日

Posted by ブクログ

表層対話だけでなく、深層対話で仕事を進める。
「はたらく」とは周りの人の体と心を楽にすること。
言葉以外のメッセージを感じ取る。
自分が無意識に発しているメッセージを振り返る。
情報は知識としてではなく、日々の経験を通じた智恵として掴む。
走馬灯リーディング、即実践リーディング。
直後の反省会で追体験し、相手の視点で想像する。
自分の小さなエゴの動きに留意する。
複数の自分で反省日誌をつける。
下段者上段者の力が分からない。
操作主義は見抜かれる。相手に敬意を持つ。
事前の場面想定で戦略思考を鍛える。
戦略的な「行動力」が必要。
相手の話を聞いている時こそ無言のメッセージを発している。

相手に深い敬意を持って接する。

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2018年01月01日

Posted by ブクログ

自組織内外を問わず、自分以外の人に仕事をしてもらう機会が増えるとき、本書で語られた「深層対話」が必要となってくるだろう。それは無言の会話、感情・表情・仕草、間に対して反省することという。また仕事の技法は「知識」として会得するのではなく、日々の経験や現場での修練を通じた智慧としてつかむことを著者は求めている。

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2016年03月21日

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