小路幸也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
21世紀に21歳になる21人――僕らはただの同級生じゃない。
物語は彼らが25歳のときの視点で語られる。特別な絆で結ばれていたはずなのに、なかまの一人が自殺した。場所は当時の教室だった。ミステリーっぽい設定ですけど(っぽいというかミステリーなんだろうけど)、ミステリー色は強くなくて、むしろ同級生の自殺を知ったことで、原因は自分にあるんじゃないか、生きるってなんだよ、とか登場人物が色々考える話です(アバウトで申し訳なし)。
羨ましいなあ。この設定を読んだときに最初に思った。僕が中学生のときはそんな特別なことはなかったから。2010年に21歳になる38人(ぐらい)でしたからね。ただ、こうゆう距 -
Posted by ブクログ
文庫本で読みました。この小説の主人公の森省吾は高校3年生。卒業するまでの文字通り青春まっただ中の1年間の出来事を回想する書き出しで始まります。時は1970年代後半、小説の舞台となる喫茶店とフォークソングやロック・ジャズなどの音楽は対になる風景、ギターなどの楽器の小道具も欠かせないアイテム”あの頃”と懐かしがる年代の方々にはそんな思い出深いキーワードが物語の進行と同時に登場します。
主人公の省吾は親友ともいうべき友人、孝生と出会います。友人の家庭には複雑な事情がありました。高校生の省吾が少し背伸びして通う喫茶店”ぶろっく”の店主、カオリさんには明かされない秘密があります・・・そこに集う大人に見え -
Posted by ブクログ
48歳の男二人、
同郷の幼なじみで数十年後の再会した時には
同じ大学の同僚?(事務局長と大学教授)の親友同士
ある日目が覚めたら心は48歳のまま
体と自分をとりまく世界は
小学校5年生の野原をかけまわった
懐かしい時へ
それも男二人そろいもそろって同時に!
「これは何かの符号だ」と48歳の頭脳をもった
わんぱく坊主ふたりが
昭和43年に起こったあの”大事件”にからんだ
当時の可愛いクラスメート一家の悲劇を
防ぐべく奮闘するお話!
一種のタイムスリップものですが
主人公二人は就寝することによって
現在の世界と過去の世界を一日ごとに
行き来するので 自分たちが過去の世界で
本来起き -
Posted by ブクログ
とある過失?事故?で小学生の女の子を殺してしまった少年と、
死んだ女の子の親友が出会い、
周囲の人に助けられながら事件を乗り越えていく話。
ハートフル感動ストーリーという感じで評判よいけれど、
あまりにみんないい人過ぎて、道徳の教科書のような話だった。
少年が結局何をしたのかよくわからない。
妙に「殺した」というフレーズで引っ張るだけ引っ張っておいて、肩透かしな感じ。
事故で子供が子供を死なせてしまったり、児童虐待とか重い話題なのに、
それを物語の飾りの一つとして軽く使っているのに違和感。
それは優しい人の書く物語か?
テーマの割りに文章が読みやすくて平易な分、こんなに