小路幸也のレビュー一覧

  • 21 twenty one

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    21世紀に21歳になる21人――僕らはただの同級生じゃない。

    物語は彼らが25歳のときの視点で語られる。特別な絆で結ばれていたはずなのに、なかまの一人が自殺した。場所は当時の教室だった。ミステリーっぽい設定ですけど(っぽいというかミステリーなんだろうけど)、ミステリー色は強くなくて、むしろ同級生の自殺を知ったことで、原因は自分にあるんじゃないか、生きるってなんだよ、とか登場人物が色々考える話です(アバウトで申し訳なし)。

    羨ましいなあ。この設定を読んだときに最初に思った。僕が中学生のときはそんな特別なことはなかったから。2010年に21歳になる38人(ぐらい)でしたからね。ただ、こうゆう距

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    2012年07月09日
  • キサトア

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    何となく本屋で「何だ?このタイトル?」と思い、あらすじを読んでみると「天才少年アーチストと変な家族の静かな四季」みたいなことが書かれていました。
    こういうのに非常に弱い僕は速攻で購入。
    読んでみると、主人公は天才少年。大人っぽい子供の彼は行動も理知的で読みやすいです。
    彼の周りの人たちもやさしい人ばかり。
    こんな世界はそうそう無いだろうなぁと思いはしましたが、本の中の世界くらいこうであっても良いかもしれませんね。

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    2012年06月14日
  • ダウンタウン

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    文庫本で読みました。この小説の主人公の森省吾は高校3年生。卒業するまでの文字通り青春まっただ中の1年間の出来事を回想する書き出しで始まります。時は1970年代後半、小説の舞台となる喫茶店とフォークソングやロック・ジャズなどの音楽は対になる風景、ギターなどの楽器の小道具も欠かせないアイテム”あの頃”と懐かしがる年代の方々にはそんな思い出深いキーワードが物語の進行と同時に登場します。
    主人公の省吾は親友ともいうべき友人、孝生と出会います。友人の家庭には複雑な事情がありました。高校生の省吾が少し背伸びして通う喫茶店”ぶろっく”の店主、カオリさんには明かされない秘密があります・・・そこに集う大人に見え

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    2012年06月13日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

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    小路幸也は初読だったのだけど、やはり東京バンドワゴンを先に読めば良かったなと思った。第29回メフィスト賞受賞作。
    妙に難しいし、敢えてそうしているのだとしても説明が少なくストレスだった。不思議感は出ているが若干の気持ち悪さもあり、その気持ち悪さもいい感じではなく中途半端感が否めないかなと思った。デビュー作だから荒削りなんだろう、と思いバンドワゴン読もうと決意表明。最後あたり結構淡々と進められたが、前半中盤の密度に比べ収まりがあっさりしているなと感じた。

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    2015年12月02日
  • 探偵ザンティピーの休暇

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    タイトルだけ見て勝手に小路氏にしては珍しい海外が舞台の探偵モノだと思っていましたが、実際には北海道におけるお得意のハートフルストーリーでした。
    主人公のザンティピーがあまりに日本文化に対する理解が深いため、敢えて外国人にした意味が薄いように感じました。
    でも軽く読めるタイプの面白い内容だったので、次作も読んでみようと思います。

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    2012年05月21日
  • キサトア

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    小路さんのファンタジー。
    風を読む才能を持つ「風のエキスパート」、色が判らない少年芸術家、一日の真逆の時間に寝起きする双子の姉妹。凄く魅力的な設定です。他の登場人物も面白く、期待を抱かせます。
    でも、読み終えるとなんだか「尻すぼみ」という気がします。
    自然との共生を軸にした優しい物語なのです。でも、何だか多くの事がケリが付かないままだったり、ケリが付いたとしても何故そうなったのか判らなかったり。
    ファンタジーなんだから理由なんてどうでも良いでしょうと言ってしまえばそうなんだけど。でもなんか消化不良という気がするのです。

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    2016年07月23日
  • 早坂家の三姉妹 brother sun

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    悪い人(笑)が出てこないので安心して読める本。
    私も妹がいるので、
    姉妹のやり取りとか共感できるところ多数。

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    2012年05月15日
  • おにいちゃんのハナビ

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    実話を基にした感動作ということだが・・・。兄妹それぞれの心情と行動がステレオタイプなので、ストーリーに深みがない。
    小路作品ならではの何かが欲しかった。残念作。

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    2012年04月30日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

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    「みんながのっぺらぼう」
    お兄さんの話が終始メインで、冒頭に主人公の息子が同じ症状になってしまったことがなんの意味をもっていたのか・・・。

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    2012年04月30日
  • COW HOUSE カウハウス

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    よかった。小路さんの作品らしく登場人物がみな、優しい。
    ちょっと出来すぎな感と、美咲の過去を思わせ振り過ぎた気がするので星は三つ

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    2012年04月18日
  • カレンダーボーイ

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    48歳の男二人、
    同郷の幼なじみで数十年後の再会した時には
    同じ大学の同僚?(事務局長と大学教授)の親友同士

    ある日目が覚めたら心は48歳のまま
     体と自分をとりまく世界は
     小学校5年生の野原をかけまわった
     懐かしい時へ

    それも男二人そろいもそろって同時に!
    「これは何かの符号だ」と48歳の頭脳をもった
    わんぱく坊主ふたりが
     昭和43年に起こったあの”大事件”にからんだ
    当時の可愛いクラスメート一家の悲劇を
    防ぐべく奮闘するお話!

     一種のタイムスリップものですが
    主人公二人は就寝することによって
    現在の世界と過去の世界を一日ごとに
    行き来するので 自分たちが過去の世界で
    本来起き

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    2012年04月15日
  • 探偵ザンティピーの仏心

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    「探偵ザンティピーの休暇」の続編。ミステリーとしては凡庸だし、ちょっとできすぎな感じ。そろそろ原点である「空を見上げる古い歌を口ずさむ」に立ち戻って欲しいなぁ。ただ優しいだけのお話ではファンは納得しないと思うのです。

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    2012年04月06日
  • brother sun 早坂家のこと

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    ネタバレ

    血縁に関するエピソードが詰まった本。視点がいくつか移り変わるので、登場人物の外面と内面のマッチやギャップを楽しく読みました。

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    2012年03月31日
  • 空へ向かう花

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    とある過失?事故?で小学生の女の子を殺してしまった少年と、
    死んだ女の子の親友が出会い、
    周囲の人に助けられながら事件を乗り越えていく話。
    ハートフル感動ストーリーという感じで評判よいけれど、
    あまりにみんないい人過ぎて、道徳の教科書のような話だった。

    少年が結局何をしたのかよくわからない。
    妙に「殺した」というフレーズで引っ張るだけ引っ張っておいて、肩透かしな感じ。

    事故で子供が子供を死なせてしまったり、児童虐待とか重い話題なのに、
    それを物語の飾りの一つとして軽く使っているのに違和感。
    それは優しい人の書く物語か?
    テーマの割りに文章が読みやすくて平易な分、こんなに

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    2012年03月27日
  • ラプソディ・イン・ラブ

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     俳優たちが、昔住んでいた家に集まり家族として演技する話。ややこしい設定で戸惑った。偉大な俳優だった父が死を間近にしたために取られた映画といいう設定。
     言葉が一つの文の中で言い直される文が多いのも気になる。まどろっこしい。

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    2012年03月25日
  • ダウンタウン

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    主人公の周りではいくらか事件は起こるけど、主人公そのものにはたいした事件は起こらない。

    喫茶店のメンバーはどこかしら寂しさを持っていて、でもそんな女性達の集まる喫茶店に主人公は入り浸ることになる。

    作品内で書かれる喫茶店の雰囲気は嫌いじやないけど、話の半分以上を喫茶店のメンバーの紹介が占めてるせいか物足りなさを感じた。

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    2012年03月20日
  • ダウンタウン

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    小説全体が「説明的すぎる」ところが嫌だったけども、舞台設定などは良かったし、思春期特有の微妙な気持ちの揺れようもそれなりに共感できる。それに70年代のどこかもの暗さもサッキを媒介にして描かれている。ここはすごく良いと思った。

    大人になるということは、自分がまだまだ子どもであるということを否応が応もなく認識させられるその瞬間であるというのは、もはや当たり前のことだろうけども、それもうまく表現されている。しかし、あのカーチェイスのシーンは、少し過剰過ぎるw

    でも、まあ、シュガー・ベイブ『DOWN TOWN』が好きになるよねー笑

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    2012年03月03日
  • 早坂家の三姉妹 brother sun

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    そこらへんにいる家族の中に、思わぬ物語がある。
    不自然につくられたものではなく、物の見方が人によって違うことを思えば、
    解釈の違いで、いくらでも起こりうるだろうと思える自然な流れ。

    登場人物がみな、魅力的だ。
    それでありながら、醜いものも抱えている。
    それを正当化して美しい物語にするのではなく、ひとりひとりが自分の解釈で消化していく。
    そういった、人の強さだとか、しなやかさが、とても美しいなと思う。

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    2012年02月25日
  • カレンダーボーイ

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    社会的地位を築いた二人の男が、大人の意識を持ったまま子供の頃にタイムスリップする物語。
    昭和43年に起きた三億円事件を絡めて、大好きだった女の子を救うというノスタルジックとロマンチック溢れる大人のファンタジー。
    結末は少し哀しいが、決して二人は後悔していないと思う。何かを得れば何かを失う。当たり前のことだが、人はそのことをなかなか納得出来ない。二人の決断は素晴らしい。

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    2012年02月24日
  • 早坂家の三姉妹 brother sun

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    仲のいい三姉妹、うらやましい。

    エピローグは描き下ろしみたいだけれど、要らないのではないかしら。

    タイトルの「brother sun」は東京バンドワゴンにも関係するけれど、どんな意図でこのタイトルにしたのか知りたいところ!

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    2012年02月23日