小路幸也のレビュー一覧

  • 空へ向かう花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    想像通り、少しドキドキしながらも、スルスルと読みやすく
    最後まで、穏やかな気持ちで読み終えることが出来たのだけど
    本当は内容が、幼児虐待や社会問題にも踏み込んでいるにも係らず
    辛いことはさらっと都合良く解決しているように思える
    ちゃんと書かれてしまったら、重くて読めなかったのだろうし
    希望を持つこと、前を向くこと、明るく生きることの大切さを感じるけど
    どうしても心のどこかに「きれいごと」の文字が浮かんできてしまう

    0
    2011年10月16日
  • 探偵ザンティピーの休暇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     マンハッタンに住む探偵・ザンティピーは、日本人と結婚した妹・サンディからの電話で、彼女の嫁ぎ先である北海道の旅館を訪ねることになる。両親とは絶縁状態にある彼だが、妹のサンディとは仲が良く、この誘いの裏にある彼女の不安に気づいたのだった。サンディが婚家にも町にもなじみ、受け入れられている様子に一安心するものの、立ち入り禁止の場所になっている御浜(オンハマ)で彼女が見つけた白骨死体の話を聞き、穏当に解決すべく行動することにする。
    *妹の幸せと平穏な人々の暮らしを守るための解決に安心してしまうのは甘いのだけど、徒に何でも暴けばいいというものではないのだ。

    0
    2011年10月15日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

    Posted by ブクログ

    「みんなの顔がのっぺらぼうに見える」と言いはじめた息子。兄さんに会わなきゃ。姿を消す前、兄さんはもしそんな人が現れたら呼ぶようにと言っていた。そして兄が語るのっぺらぼうの謎とは。

    個人的には「高く遠く空へ歌ううた」のほうが好きです。小路作品に共通するどこか懐かしい感じはここでも健在。ふわんとした雰囲気の物語です。

    0
    2011年09月11日
  • COW HOUSE カウハウス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小路さんらしい、心の根のきれいな、やさしい、
    人の気持ちを思いやれ、賢い人たちばがりが出てくる小説
    文章も読みやすいし、安心して読める・・・んだよね

    0
    2011年09月11日
  • 高く遠く空へ歌ううた

    Posted by ブクログ

    ギーガン、ルーピー、ベイサンとあだ名だけで、毎日がドキドキのあの頃を思い出す。
    最後にあのシリーズだったのかと気付かされるぐらい、一物語として完成度は高い。
    「暗い日曜日」のエピソードを絡めるところが、小路氏の巧さと思う。

    0
    2011年09月10日
  • 探偵ザンティピーの休暇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    会話も多く、さらっと一気に読めました。寅さん口調で話すザンティピー。。。笑えました。妹の嫁ぎ先の優しい方々との会話が面白くて引き込まれました。

    0
    2011年09月07日
  • COW HOUSE カウハウス

    Posted by ブクログ

    何やら訳ありの過去を持つ人々が偶然に集まり、新たなことを始める物語。とってもハートフルで気持ち良い話です。
    主人公は阪神の震災で孤児となった青年。孤児院で育ち、何かの理由でそこを飛び出してきた青年の恋人。冷徹だけどどこか優しさを持つ部長。ボケを装う老人と異常なピアノの才能を持つ少女。そうした人々が次々に集まる序盤は楽しく、大きな期待を抱かせます。
    だけど、最終的に訳ありの過去もぼんやりとしか描かれないし、ハッピーすぎて浮ついた印象もぬぐえません。やや、最初の勢いが最後にしぼんだ感じもあります。
    それにしても小路さん、ちょっと多作すぎませんかね。

    .

    0
    2016年07月30日
  • ラプソディ・イン・ラブ

    Posted by ブクログ

    たぶん、私は、語りが次々に代わる形式の物語が苦手なのかもしれない。
    素と演技を分析したりする、そういう語り口があまり好きでなかった。

    0
    2011年08月18日
  • brother sun 早坂家のこと

    Posted by ブクログ

    展開も人物の描きこみもものたりない感じでしたが、全体を流れるさわやかな空気感はなかなかよかったです。

    0
    2011年07月18日
  • 高く遠く空へ歌ううた

    Posted by ブクログ

    不思議な話だった。不思議な力を持つ少年と彼を取り巻く人たちの話。彼に、不思議な力があると話せる人がいて、支えてくれる人がいてとてもよかったと思った。

    0
    2011年06月16日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

    Posted by ブクログ

    とりあえずタイトルがステキ。

    ストーリーは、「みんなの顔がのっぺらぼうに見える」という
    少し変わった設定からはじまり、
    謎を含んだミステリーで引き込まれる。

    語り口や雰囲気は好きな作品だけど、
    ラストの謎(?)を知ると「えー・・」という感想。

    伝えたいことはわかる気がするのだけど、
    この小説にはもっとしっくりくる展開があってほしかった。

    0
    2011年06月03日
  • カレンダーボーイ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     48歳のおっさん(失礼)のタイムスリップモノ。
     難点は視点がコロコロ変わり読みにくかったのと、あそこまで膨らませた三億円事件の経緯を、驚くほど簡単に終わらせちゃったこと。それも、全てを読み終えてからは、三億円事件をあまり深く掘り下げると、物語の主格がぶれるので、アレはあれで正解なのかな?と思いもしますが、膨らませ過ぎな感は、否めません。
     それでも、終盤にかけて読ませる力はあり、あざといな、と思わなくも無いですが、ラストシーンの出来は秀逸。
     嫌いではないし、面白かったとは思うのですが、ちょっと消化不良。さらっと読ませるよりも、中途半端に突くならいっそガッつり人間の側面に踏み込んでほしかっ

    0
    2011年05月22日
  • 探偵ザンティピーの休暇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ニューヨーク マンハッタンに暮らす、探偵ザンティピーは、数ヶ国語を操る名探偵。日本人と結婚し、北海道の温泉旅館の若女将になった妹のサンディから日本に来てほしいと連絡がある。日本に来てみると、サンディは、温泉旅館近くの海岸で白骨化した人の骨を見つけてしまっていた。

    バイリンガルのザンティピー話す日本語は、大好きな映画『男はつらいよ』の寅さん口調。そのほのぼのさが、なんだかミステリーなんだけど、事件はほのぼのと、円満解決(?)の人情物語で終わる。
    だから、『休暇』なのねと思えば納得。ほんわかミステリー。

    0
    2011年05月08日
  • ホームタウン

    Posted by ブクログ

    2011.4.27

    ミステリーなような、過去に傷を負った葛藤物語のような、家族愛のような、どれでもありどれでもない感じ。

    ちょっとインパクトもないかな。

    でもこの作品も読みやすくて、登場人物はみんな魅力的。

    スラスラいける。

    0
    2011年04月28日
  • brother sun 早坂家のこと

    Posted by ブクログ

    面白かったけど、エピローグの話はちょっと無くてもいいかなと思ったのは事実です。まあこの後に大した波乱は起きないでしょうけど。それにしても家族構成がどんどん複雑になり過ぎて、この人はあの人から見て何親等?と考えてしまうのは自分だけでしょうか。

    0
    2011年04月20日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

    Posted by ブクログ

    懐かしい昭和の風景がひろがっている中で展開される不思議な話。
    ラストに謎が解けてくると展開がすごく早くなりそれまではなんとなくだらだらと進んでいたのが嘘のようでした。

    0
    2011年04月17日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

    Posted by ブクログ

    昭和の懐かしさが読んでいて心地よい。みんなの顔がのっぺらぼうに見えるという深刻な状況と、比喩的表現ではあるが人間の善悪を語っているにもかかわらず、危機感や恐怖は襲ってこない不思議なストーリー。

    0
    2011年04月02日
  • うたうひと

    Posted by ブクログ

    ミュージシャンにとって共感できるフレーズが
    多そうな文章。かっこよくておしゃれ。
    日本の小説じゃあないみたい。

    ただ、読んだ感想として
    「共感する」とかとは少し違う感じ。

    0
    2011年03月04日
  • 探偵ザンティピーの休暇

    Posted by ブクログ

    小路さんのミステリー。
    なんで小路さんが?とも思いましたが、考えてみればバンドワゴンも多少はミステリーっ気がありますね。ただ、この作品は主人公が私立探偵で、のっけから埋められた頭蓋骨などが出て来ますから、ミステリーが本筋として描かれてます。
    もっともそこは小路さん。さすがに陰惨なところは無く、至ってソフトな事件なのですが。
    寅さん映画で学んだ日本語を扱うユーヨーク在住のアメリカ人私立探偵。妹が国際結婚で嫁いだ北海道の温泉宿を舞台に。。。というちょっと変わった設定もあって、小路さんらしいホームドラマ的な要素もあるのですが、やっぱりミステリーを主眼に置いたのはどうですかね。
    気楽に読めますが、出来

    0
    2016年07月30日
  • モーニング Mourning

    Posted by ブクログ

    「東京バンドワゴン」の感想に『今更こんなもん、本で読まなくってもいいんじゃない』と書いて、その後の続編には手を伸ばさぬままになった小路幸也。
    とは言え、手練れではありますな。この本読んでも、まあ、そう思う。
    親友の葬儀に20数年振りに集まった4人。葬儀を帰りに一人が自殺すると言い出し、それを思い留まらせるために福岡から東京までのロングドライブが始まる…。
    「理由を思い出してくれたら、死ぬのをやめる」という言葉を頼りに、語り明かす彼らが交わった数年間。
    学生時代に文字通り同じ屋根の下で暮らしたバンド仲間の5人と、その内の2人と恋仲だった姉妹の、謎解きめかした、ちょいといい話?の数々。
    と言えば聞

    0
    2015年05月02日