小路幸也のレビュー一覧
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ネタバレマンハッタンに住む探偵・ザンティピーは、日本人と結婚した妹・サンディからの電話で、彼女の嫁ぎ先である北海道の旅館を訪ねることになる。両親とは絶縁状態にある彼だが、妹のサンディとは仲が良く、この誘いの裏にある彼女の不安に気づいたのだった。サンディが婚家にも町にもなじみ、受け入れられている様子に一安心するものの、立ち入り禁止の場所になっている御浜(オンハマ)で彼女が見つけた白骨死体の話を聞き、穏当に解決すべく行動することにする。
*妹の幸せと平穏な人々の暮らしを守るための解決に安心してしまうのは甘いのだけど、徒に何でも暴けばいいというものではないのだ。 -
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何やら訳ありの過去を持つ人々が偶然に集まり、新たなことを始める物語。とってもハートフルで気持ち良い話です。
主人公は阪神の震災で孤児となった青年。孤児院で育ち、何かの理由でそこを飛び出してきた青年の恋人。冷徹だけどどこか優しさを持つ部長。ボケを装う老人と異常なピアノの才能を持つ少女。そうした人々が次々に集まる序盤は楽しく、大きな期待を抱かせます。
だけど、最終的に訳ありの過去もぼんやりとしか描かれないし、ハッピーすぎて浮ついた印象もぬぐえません。やや、最初の勢いが最後にしぼんだ感じもあります。
それにしても小路さん、ちょっと多作すぎませんかね。
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ネタバレ48歳のおっさん(失礼)のタイムスリップモノ。
難点は視点がコロコロ変わり読みにくかったのと、あそこまで膨らませた三億円事件の経緯を、驚くほど簡単に終わらせちゃったこと。それも、全てを読み終えてからは、三億円事件をあまり深く掘り下げると、物語の主格がぶれるので、アレはあれで正解なのかな?と思いもしますが、膨らませ過ぎな感は、否めません。
それでも、終盤にかけて読ませる力はあり、あざといな、と思わなくも無いですが、ラストシーンの出来は秀逸。
嫌いではないし、面白かったとは思うのですが、ちょっと消化不良。さらっと読ませるよりも、中途半端に突くならいっそガッつり人間の側面に踏み込んでほしかっ -
Posted by ブクログ
小路さんのミステリー。
なんで小路さんが?とも思いましたが、考えてみればバンドワゴンも多少はミステリーっ気がありますね。ただ、この作品は主人公が私立探偵で、のっけから埋められた頭蓋骨などが出て来ますから、ミステリーが本筋として描かれてます。
もっともそこは小路さん。さすがに陰惨なところは無く、至ってソフトな事件なのですが。
寅さん映画で学んだ日本語を扱うユーヨーク在住のアメリカ人私立探偵。妹が国際結婚で嫁いだ北海道の温泉宿を舞台に。。。というちょっと変わった設定もあって、小路さんらしいホームドラマ的な要素もあるのですが、やっぱりミステリーを主眼に置いたのはどうですかね。
気楽に読めますが、出来 -
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「東京バンドワゴン」の感想に『今更こんなもん、本で読まなくってもいいんじゃない』と書いて、その後の続編には手を伸ばさぬままになった小路幸也。
とは言え、手練れではありますな。この本読んでも、まあ、そう思う。
親友の葬儀に20数年振りに集まった4人。葬儀を帰りに一人が自殺すると言い出し、それを思い留まらせるために福岡から東京までのロングドライブが始まる…。
「理由を思い出してくれたら、死ぬのをやめる」という言葉を頼りに、語り明かす彼らが交わった数年間。
学生時代に文字通り同じ屋根の下で暮らしたバンド仲間の5人と、その内の2人と恋仲だった姉妹の、謎解きめかした、ちょいといい話?の数々。
と言えば聞