酒見賢一のレビュー一覧
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圧倒的な戦力差の中、革離の策が城を救う。しかし、勝利の影に隠された墨者内部の対立や、革離自身の孤独が深く描かれる。戦と人間ドラマが織りなす、読むほどに引き込まれる物語。
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知略の応酬がさらに激化し、墨者の戦いが本格化する。革離の信条と民を守るという信念が試され、彼の人間的な葛藤が深く描かれる。戦いの緊迫感と登場人物のドラマが融合した傑作。
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Posted by ブクログ
吉川英治は三国志の後書きで「鬼才奇才と演義は言うけれど、孔明は偉大なる平凡人ではなかったか」と語っている。
後世の小説や映画などに登場する、とことん真っ直ぐで正直で正義の塊のような人物は、そのあまりにも浮世離れした「白さ」によって周りから怪訝な眼に晒されるという演出を施される事が多い。その元祖は三国志の諸葛亮孔明にあるのではないかとも思う。
本作の孔明も偏屈で計算高くて変わり者として描かれていて(劉備やその配下も概ねそうだ)歴史の本流に突然現れて二十数年で表舞台から消えた謎の多い人物の、謎の部分を皮肉と笑いに替えて描いている。
親近感の湧く描写になっていて、孔明の周囲の人々…姉や弟や舅や師 -
Posted by ブクログ
ネタバレBSでアニメが放送されていたので懐かしくなり数十年ぶりに再読。こんなに読みづらかったかな。
後世の人間が歴史資料を読み解きながら書くという体裁なのだが、書き手の存在が頻繁に入り込むので物語に集中できない。
前半は後宮での房中術の勉強が続くのでちょっと飽きてくる。
けれど後半、銀河が正妃になったあたりから物語が一気に動き出すので面白い。
あの混乱期だからこそ銀河のキャラクターが生きてくる。
貴族の出であるセシャーミンは何故後宮を出た後に妓楼のおかみになったのだろう。
実家が没落していたのか、自分の力を発揮できる場所だと思ったのか。
銀河に初潮が訪れたのを本人が言うまでコリューンは知らなかったが