酒見賢一のレビュー一覧

  • 後宮小説

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    小田雅久仁さんのインタビューで載っていて気になって読んだ本。
    なるほど、こうやって本は脈々と繋がって行くんだなあと思いました。
    ユーモアでありながら、哲学も描き、軽やかな悲しみも小田雅久仁さんの筆致に受け継がれています。
    渾沌が一つのテーマになっているのも面白かった。

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    2023年01月20日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部

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    この最終巻では、劉備の遺児、劉禅を戴き、南方への遠征、そして五度に渡る北伐の末に、孔明が落命する件が描かれる。

    私にとっては、マイ・ファースト三国志。
    出師の表はかろうじて「聞いたことがある」レベル。
    五丈原の戦い、「死せる孔明、生ける仲達を走らす」はこのことであったか、という体たらく。

    第四部がなかなかしんどかったこともあり、読み通せるか心配だったが、冒頭の「ラーメン屋三国志」によるここまでのあらすじのおさらいで助かった。

    劉備死後の孔明は、自分の柄に合わないことをやらざるを得なくなっている感が強い。
    普通(!?)の三国志ものを読んでいたら、孔明の晩年はなかなか読んでいて寂しく、つらか

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    2022年11月27日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 3

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    ネタバレ

    緒里先生の「孔明絶対殺すマン周瑜」をみれただけでもご褒美のようなものです?
    あとは関羽張飛趙雲孫権魯粛あたりの作画がかっこよかった~
    理念というよりは「こいつ面白いな」で劉備に仕えちゃった泣き虫孔明の物語、面白かったです。
    いつか原作にもチャレンジしたいね

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    2021年07月23日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部

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    巨星が次々に落ち物語の大きな転換点を迎える。

    この巻では孔明の出番が少ない様な気がするが、最終巻は八面六臂の活躍をするのでしょう。楽しみです。

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    2020年12月14日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部

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    長板坡の戦いが本書の中心。にしてもこれにまるまる一巻費やすとは。

    張飛、趙雲の人間とは思えぬ活躍に思わず笑いが。いやはや、酒見さんのこの物語はスプラッター喜劇なんですな。

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    2020年10月19日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部

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    吉川三国志、柴練三国志、北方三国志と読んできた。さてさて、酒見さんのはどんなんかなと読み始めたが、ちょっとびっくり。

    予想の斜め上をいっています。
    講談調なのにまずビックリ。でもこれって、水滸伝もそうであるように、三国志演義も元々はこうなのかも。

    それぞれの人物造形も現代だと、こうなんだろうなと妙に納得します。

    想像した感じとは違っていたが先が楽しみ。

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    2020年10月10日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部

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    ネタバレ

    これにて終わりにそろ。

    三国志はやっぱり、面白いね。ここまでぶっとんだ設定でも、劉備は劉備で、曹操は曹操で、孔明は孔明として生きて、舞台から消えてゆく。

    これからも「孔明のヨメ。」を読んでいくし、三国志から完全に離れるわけじゃないけど。

    まずは酒見さん、お疲れ様でした(^^)

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    2020年09月18日
  • 後宮小説

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    「素乾書」「乾史」「素乾通鑑」を紐解いて明かされる、後に素乾国の正妃となる少女銀河の物語。

    正史二点と無官の歴史家の歴史通釈の書一点を丁寧に比較・考察し、時には新発表の論文にも触れ、時には異なる説を併記して想像力を掻き立て、描かれる銀河のいた素乾国が架空の国だとは…
    その丁寧な引用の仕方ときたら、読者を誑かすとんだ狸である。……楽しかった!

    歴史書から引用考察するかたちで書かれるということは、キャラクターを客観的に遠くから眺めることになると思いきや、それぞれの人物のなんと面白いこと!愛おしいこと!
    歴史の中で見るからこそ、人の子のか弱さが悲しく、懸命さが胸を熱くする。
    これも作中で我々に語

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    2020年08月25日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部

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    ネタバレ

    諸葛孔明死す。
    蜀に集まった英雄は、皆いなくなってしまった。
    ひとつの時代に、多くの英雄が現れ、歴史を動かしてきた。
    互いに切磋琢磨して、輝きを増したのだろう。

    冒頭の、三国志をラーメン店の勢力争いに模した話は、分かりやすくて、面白い。

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    2020年08月23日
  • 後宮小説

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    ネタバレ

    アニメの方を見てから読んだが、あまりに内容が振り切れているのでびっくり。よくこれを大賞に据えてアニメにしたな、と思う。玉遥樹の最後や「道女」になるシーン、馬小屋の二人は子供に分からないように映像を作っているのがなんとなく分かったが、相当苦心されたろうな、というのが伝わってくる。
    歴史資料をもとに作者が想像交じりで小説風に語るという形式を取っており、普通の小説で見せ場になるような部分はあえて簡素にして切っている。もっと会話を聞きたくなるような魅力的な人物ばかりなのに、世界観にどっぷり浸るということはさせてくれない。その分読んでいる方はああでもない、こうでもない、と想像が膨らんで、そこに作者の飄々

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    2020年07月28日
  • 陋巷に在り7―医の巻―

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    「医」という文字の中に矢の文字があるのは、古くは医術は呪術であり、呪矢を病魔に向けて放った事にあるらしい。漢字の奥の深さは恐ろしいくらいに感じますネ。

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    2020年06月11日
  • 陋巷に在り5―妨の巻―

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    公山不狃達が魯を襲ってくるエピソードはドラマ「孔子春秋」でも緊張感あった。あれこれ盛り上がってるのに次巻へ続く!です。

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    2020年05月30日
  • 陋巷に在り4―徒の巻―

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    先日見た「孔子」ドラマといい、この作品といい、小生卯(しょうせいぼう)は本当に不思議な存在。確かに架空の人物なのかもしれない。顔回出番少なし。

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    2020年05月14日
  • 陋巷に在り3―媚の巻―

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    媚とは、眉に装飾をほどこし呪術をおこなう巫女の事。媚とは魔女の事で、媚態、媚辞はすべて魔女的な行為なのだそうです。

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    2020年05月01日
  • 陋巷に在り1―儒の巻―

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    需は雨請いする下級の巫祝。儒教の儒はその階層から起こったものだから、儒というのだ・・と。サイキックパワー!

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    2020年04月09日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部

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    -歴史とは解釈の賜物だ!-

    三国志はこれまで複数の著者の作品を読んできた。それなりの知識を有している自信はあったし、本筋は理解しているつもりである。それでも本作を通じて新しい発見があった。

    それは一言で表すと歴史とは解釈の賜物なのだ、という当たり前だけれど忘れがちの事実である。正確な歴史なんてものはないのだ。歴史はどうしても書き表す人の思想や哲学から逃れることはできない。資料の狭間狭間を埋めるものは想像力であり、希望であり、悪意なのかもしれない。

    本書においては、これまでとは一味違ったスパイスを加えられ、劉備三兄弟や孔明が描かれている。この本を読むとこれまで吉川三国志や陳舜臣三国志や横山

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    2020年01月04日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部

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    -歴史とは解釈の賜物だ!-

    三国志はこれまで複数の著者の作品を読んできた。それなりの知識を有している自信はあったし、本筋は理解しているつもりである。それでも本作を通じて新しい発見があった。

    それは一言で表すと歴史とは解釈の賜物なのだ、という当たり前だけれど忘れがちの事実である。正確な歴史なんてものはないのだ。歴史はどうしても書き表す人の思想や哲学から逃れることはできない。資料の狭間狭間を埋めるものは想像力であり、希望であり、悪意なのかもしれない。

    本書においては、これまでとは一味違ったスパイスを加えられ、劉備三兄弟や孔明が描かれている。この本を読むとこれまで吉川三国志や陳舜臣三国志や横山

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    2020年01月04日
  • 陋巷に在り12―聖の巻―

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    顔儒の里、尼丘の崩壊。
    死力を尽くした長老たちの封鎖の呪を突破して、山上の祠に向かう悪悦の恐ろしさときたら、夢に出て来そうだ。
    妹の子蓉は、駆けつけた顔回の腕の中で息絶える。

    一転して成城攻めの場面。
    忠義の気持ちから、敢えて主君孟懿子に背き籠城する處父。
    攻める盟友の景伯は、處父を惜しみ、何とか投降させようとするが、うまくいかない。
    處父も彼に従って戦い抜こうとする民を裏切れず、投降できないところに追い込まれている。
    そこで景伯がとった策は――。
    ここいらは、男の意地に泣くところ、だろうがねぇ。
    私は若干引いてしまった。
    人の命が軽く扱われすぎだ。

    孔子は、急いて事を運んだために處父の乱

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    2019年08月17日
  • 陋巷に在り10―命の巻―

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    長いなぁーと思いつつも、物語は着実に進行する。
    顔回の方は妤の回復を待ち、伯牛の病を治そうと医鳥兒を連れていく。
    妤の回復は著しく、太長老のもとに出入りするようになる。
    そこで明らかになっていくのは、孔子の驚くべき出生の事情だった。
    妤のお転婆ぶり復活。
    若き日の徴在(孔子の母)もいわば跳ねっ返り娘だが、やはり妤とは違う雰囲気を持つ。
    作家の書き分けの技に驚く。

    一方、孔子サイドの物語は、成城の取り壊しの件の膠着状態が続く。
    取り壊しを何としても止めさせたい城宰、處父は、息を吹き返しつつある少正卯、悪悦と手を結ぶ。
    膠着状態の背後で、緊張感が高まって、次の巻へ。

    そういえば、この巻には南伸

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    2019年08月16日
  • 陋巷に在り9―眩の巻―

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    顔回が妤を冥界から取り戻す旅の帰路が描かれる。
    現世へは二人しか戻れないところを、子蓉の策を使って三人で戻ろうとする顔回。
    二人の女性を内部に容れることにより、むしろ子蓉との関係が変容していく。
    これで子蓉が死んでしまったわけではなく、まだ一展開あるのか、気になるところ。

    長い長い黄泉がえりの話が終わったかと思うと、今度は魯のお家騒動の続き。
    孟懿子の家老格である公斂處父が中心人物となる。
    孔子・子路の思惑に反し、成城の取り壊しを命を懸けて阻止しようとする忠臣だ。
    こうした人物から見ると、手段を択ばず目的を遂げようとする孔子は怪物のように見えてくる。
    ここに黄泉がえり男の顔回が絡む。
    冥界で

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    2019年08月15日