酒見賢一のレビュー一覧

  • 後宮小説

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    タイトルは後宮がついてるが、中身は爽やか。
    悲しい話でもあるんだけど、主人公の銀河が軽やかに生きていくので、悲壮感はなく、むしろ切ないジュブナイルとしても読める。

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    2019年05月07日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部

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    題名通り諸葛孔明が主人公の三国志演義準拠作品
    泣き虫弱虫というより奇人変人というべき
    吉川三国志から見れば驚きの内容かもだが
    『蒼天航路』以降の現在だと普通
    場面ごとの描写は楽しいが
    かといって長く詳しければより良いというものでもない

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    2019年01月11日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 2

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    1巻はなんかキャラ描写に手探り感があってぎこちなかったのだけど、2巻では人物像のデフォルメ振り切ってきて面白くなってきた!
    諸葛亮が表情で物を言うところが多く、描き方が巧みだなあ…と。

    黄月英かわヨ

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    2019年01月09日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 1

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    原作未読。緒里先生の三国志なら買わなきゃって……。
    「戦火に油を注ぐ男」とかチンピラ劉備とか号泣合戦三顧の礼とか楽しい、読みやすい。
    関羽張飛のおっかない見開きとか、流石です。
    黄氏かわいい

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    2018年12月08日
  • 後宮小説

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    二十年以上前に読んでいるが、古本屋で再会し、再読。
    今でも覚えているフレーズを見つけたりして、何とも懐かしかった。
    それと同時に、ああ、デビュー作の頃から、酒見さんは酒見さんなんだなあ、とも思う。
    架空の「素乾書」なのか、実在する「三国志」の違いはあれど、それにツッコミをいれながら、自在に物語を紡いでいく手法なんて、そのままだ。

    一方で、昔はひたすら天衣無縫の銀河ばかり追っかけて、わくわくしながら読んでいたのが、今は混沌がとても気になったりする。
    世沙明のことは覚えていたのに、玉遥樹のことは全く覚えていなかった。
    あれ、この辺りあの事件を踏まえているのかなあ、なんて思うようになったのも、年を

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    2018年01月27日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部

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    毎巻レビューに書いている気がするけれど、私にとっては三国志は敷居が高い。
    登場人物が多いし、地名も事件もたくさんあって…。
    長年ずっと敬遠してきた。
    で、マイ・ファースト三国志がこれだったわけだけど、ほんとにいいんかい!と自分に突っ込みを入れてしまう。
    四冊目にもなると、もうだいぶ読み慣れてくる。
    というか、普通の三国志ものを今後受け入れられるか、不安になってくる^^;

    この部では、赤壁の戦いの後からスタート。
    荊州を巡る呉と蜀の攻防。
    関羽の死、曹操の死と曹丕、曹植兄弟の骨肉の争い。
    劉備の即位と関羽の弔い合戦での敗北。
    白帝城に逃げた劉備は、有名な遺言を孔明に託し、死ぬ。
    もう、いろんな

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    2018年01月10日
  • 後宮小説

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    「素乾書」「乾史」「素乾通鑑」の研究報告のように始まり、最初は歴史小説と思い込まされましたが、見事に架空の(そういう意味では立派なファンタジー)物語でした。
    銀河のような元気のいい少女がどうも好きでして。。。その上に江葉などというニヒルで屈折した少女が相方で、更には気高い王遥樹なんて美女も出てきて。。。良いですね。
    それで居て、歴史小説と間違えるくらいリアリティをい感じさせるのですから、著者の力量はたいしたものです。
    面白く一気に読ませてもらえました
    あとで考えれば、多少キャラが漫画チックかと思ったら、ちゃんとアニメ化されていました。

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    2017年11月08日
  • 分解

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    『ピュタゴラスの旅』からの二編をはじめとする、今や入手困難な作品を文庫化したものだそうだ。
    確かに『ピュタゴラスの旅』は読んだけれど、それ以外は初めて。
    それにしても、本当に酒見賢一さんは幅の広い作家だと思う。

    表題作「分解」。
    語り手は分解者の先達として、分解の技術を指南する。
    そのレッスンの様子が延々と語られる。
    分解者なるもには、いったい何者なのか。
    まったくわからないままに、だ。
    最初の授業は拳銃の解体、次に人体、と進んでいく。
    あおれぞれのパーツが頭に描けないので、ここで挫折するかと思った。
    が、その後、人間の意識の解体、小説の解体へと進むと、俄然面白くなった。
    メタ物語というか、

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    2017年10月14日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部

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    敵味方を問わず、お馴染みの登場人物が次々に逝く、「終わりの始まり」とも言える第四部。
    劉備も関羽も張飛も、そしてまだ存命ではあるが孔明も、この本を読んで既刊の様々な「三国志」から得たイメージが大きく変わった。何というか、「英雄」という遠い存在から、もっととっつきやすいイメージがしやすい人物として感じられるようになった。
    次巻が間違いなく最終巻になるんやろうけど、これから孔明がどうするのか、気になるまま一日も早い文庫化を待つ。

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    2017年10月08日
  • 後宮小説

    ネタバレ

    雲のように風のように

    中学生の頃にアニメで見てからずっと忘れられなくて、原作が後宮小説と知り購入。
    原作はアニメには無い大人な表現と、軽快なストーリー展開が良い。アニメはどちらかと言えばお子様向けな、本当に夢見がちな物語だけど、小説はまさに歴史小説。
    比べてみると面白いです。

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    2017年09月10日
  • 後宮小説

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    あまりにも当たり前のごとく書かれていて、実際に歴史書から引用したごとき記載もあったりで、最初、史実に則った小説かと思いました。読み進めているうち、良い意味で胡散臭い部分とかも目に付くようになってきて、だんだん気付かされてくるんだけど、そうなると逆に、多少あざとく思える言い回しとかが気になってくるんで、騙されたまま読み続けた方が、良い感触が残ったものと思われます。それにしてもよくここまで妄想を膨らませたものだとか、感嘆させられることしきりでしたが。歴史小説としてもSFとしても、面白く読める作品だったことは間違いないです。

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    2016年10月18日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部

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    サンゴクシャン最大の見せ場赤壁編。
    正史と演義の世界を縦横無尽に行き来しつつ愛情溢れるツッコミが素晴らしい。
    仁義なき戦いに出てきそうな呉の連中よりも孔明の方が妖しく怖い。

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    2015年08月08日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部

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    酒見先生の描く体育会系劉備軍団に愛着が湧いてきた。
    目玉は負け戦にして超見せ場な長板橋。二体の殺人マシーンが大活躍。

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    2015年07月12日
  • 陋巷に在り5―妨の巻―

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    1~4巻までが最初に手に入り、その後、8~13巻が手に入った。そして、最後まで手に入らなかったのが5~7巻。
    やっと手に入って、読み始めることに。
    読み始めると、ついつい読み続けてしまう。

    この巻では、費の公山不杻(本当はけものへんだが、字が入っていないので、これで代用する)、叔孫輒と、孔子たちとの盟約が、悪悦に引き裂かれていくところ。
    それから、妤が鏡を介して子蓉の媚術に陥り、顔回の守り役である五六にも及んでいく。
    それぞれが破局というか、爆発に向けて、緊張が高まっていく、息詰まるような巻だった。
    で、この巻では、ただ緊張が高まるだけで、解決はしていないわけで…
    こうやって、次の巻に手が伸

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    2015年05月18日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部

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    ハチャメチャ三国志だ。呉の国の要人が皆広島弁をしゃべるところが愉快だ。話が展開するにつれ、三国志演義の世界に近づいてくるのはやむを得ないところ。

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    2015年04月04日
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部

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    ようやく文庫本の第3部が刊行されました。続けて読みたいところですが、いかんせん作者の酒見さんの遅筆?!なのか前回の発行から間が空くのでお話が何処まで進んだのか思い出し思い出しの読書です。それでも、読み始めると酒見流の独特な作風に引きずりこまれます。
    題名からわかるとおり、これまでの三国志などのイメージからの孔明や劉備玄徳像を覆すトンデモ人物表現が満載。彼らの言動に物語の中でケチをつけ、大いに突っ込むスタイルです。今回はあの赤壁の戦い辺りが舞台になりますが、何故か九州弁をしゃべる重臣や三国志武将の中でもカッコよさでナンバーワンの周瑜=美周郎が孔明を狙ってメラメラするシーンとか可笑しさが随所にあり

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    2015年03月27日
  • 陋巷に在り4―徒の巻―

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    前巻最後の、顔穆の壮絶な死の件を読んだ後、「一体どうなるんだ??」とものすごい緊張感とともにこの巻を開いた。
    顔穆を殺した子蓉が、真のターゲットたる顔回宅へ現れる。
    ただならぬ展開・・・なのだが、回の父、路とのしれっとしたやりとりがどうにも可笑しい。
    いい箸休めになった。
    後半はまた、少正卯と顔儒との戦い。
    前巻まで、この人物の何が恐ろしいのかと思っていたが、その怪物的な姿が、ここで明らかになる。
    また次の巻を手にするとき、緊張しそうな予感がする。

    もっとも、中々このシリーズ、手に入らない。
    次の巻を手にするのは一体いつになろうか?

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    2014年09月15日
  • 陋巷に在り3―媚の巻―

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    第二巻で出てきた「子蓉」なる魔性の女性が大活躍する。
    古書店などでもなぜかこの巻ばかり見かけるのは・・・やはりそのせい?
    顔回も辛うじて勝てたという感じで、まだこの人物とは次の対決もありそうな雰囲気。
    完結は13巻だそうで、まだまだ先は長そう。
    新刊書ではまず見かけない。
    古本屋で見たらその都度買っているが、読み終わるのはいつになるのやら。

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    2014年09月13日
  • 陋巷に在り2―呪の巻―

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    陽虎との戦いが終わったと思ったら、次は少正卯との暗闘。
    二人とも、たしかに『論語』の中で見たような名前だけれど…こんなことになっていようとは(笑)。

    本巻前半では顔回は全く登場せず、あれ?と思ったが、後半では異能ぶりを存分に発揮。
    顔回の中の「儒」には収まりきらない過剰さが今後どういう展開になるのか、楽しみ。

    巫祝といわれる人々は、こんなふうだったのかな、と思わされた。
    どこまで信じていいのかとは思うけれど。

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    2014年09月12日
  • 陋巷に在り1―儒の巻―

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    新本で手に入らなくて、古本屋を探して、探して・・・ようやく手に入れた。
    これまで白川静の『孔子伝』などを読んできた。
    祭祀などをしきる「儒」という社会集団から孔子が出たということが書かれていたけれど、正直、なかなか具体的なイメージがわかなかった。
    この本を読んで(無論フィクションも含まれているだろうけれど)どういう存在なのか、もう少しリアルに想像できるようになった。
    晏子との行き違いや、陽虎、子貢などの人物像なども、なんだか、きっとそんな風だったのかも、と思わされてしまった。

    まだこの巻では顔回のすごさは、それほど描かれていない。
    どうなっていくのだろう。

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    2014年08月21日