酒見賢一のレビュー一覧
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p.150
革離
「戦の勝ち負けは死者の数で決まる!今が勝負時なのだ!!」
シュミレーションゲームが好きで、
三国志や信長の野望をよくやりました。
大戦略はあまりやらなかったけど
今はhex-empire
でもねゲームと事実は違うと思ってはいるんです。
現代になっても無くならない戦争。
現在は武器もすすんでいるので、直接死体を見ることなく殺人を犯せるわけです。
それが戦争になると殺人にもならないわけですが、
なんだかやるせないですね。
昔は向き合っていわばどつきあいの戦争です。
弓ができて騎馬があって、鉄砲になったあたりから近代戦争でしょうか。
人が人を殺すことに正当な理由がどこにあるんでしょ -
Posted by ブクログ
主人公、革離には覚悟がある。
取り繕うべきプライドはあまりない。
それは信念があり、覚悟があるからである。
その他の事はどうでもよい。
普通の登場人物にはプライドがある。
権力というプライドだったりする。
プライドは肩書につく。
個人につくのは覚悟や信念である。
似たような感じで全く違うものだと思う。
革離は墨子であり、墨家として学んできたことに絶対の自信がある。
それが信念であり、覚悟を持っているのだ。
バックボーンのない、信念や覚悟は単なる独りよがりなものである。
革離をみればわかるが、バックボーンがあってさえ、
覚悟がある人間は人から疎まれるものである。
しかし、
覚悟を持 -
Posted by ブクログ
最初の感想としては、とにかく読みにくい。
話があっちにいったり、こっちにいったりし過ぎだし、小説の中に当時の社会状況等の解説が頻繁に出てきて話がややこしいし、仕方がないとは言えやたらに難しい言葉(漢字)が出てくるしで、とにかく読みにくいこと甚だしいという感じです。
でも、そういった点を補って余りあるほどに物語が面白い。孔子の弟子の顔回を中心にしたお話ですが、呪術を使った闘いあり、政治的な虚虚実実の駆け引きあり、顔回と自称許嫁の少女とのとぼけたやり取り等々、物語の世界に引き込まれてしまいました。
13巻で完結らしいので、まだまだ先は長いですが、読み進めていくのが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
命とは神の啓示を待ち与えられたものとのこと。この巻では孔子の両親がどのように出会って孔子が生まれたのか・・その経緯を孔子の母親である顔徴在の父、太長老が明かします。顔氏の一族の長の末娘である徴在は、その頃の習わしで家に残る定めがありながら、家出同然の有様でかなり年上の男性と一緒になります。男勝りの性格を持ち身体能力の高さで際立った存在だった彼女は、一族の年に一度の祭祀において舞を舞っているときに神の啓示を受けたからなのでした。
この巻ではこの他に妤を回復させた医鶃が、さらにその医師としての腕を発揮する場面が登場します。孔子一門の弟子のひとりが少正卯一味の悪巧みにより瀕死の状態に陥っているところ -
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前の巻で冥界に降りた主人公の顔回でしたが、妤と子蓉、二人とも連れて帰ることは冥界の決まりでできないという難問が彼の前に立ちはだかります。今回は「眩」の巻とということで、めまいのような人を惑わす場面がテーマになります。この巻での山場は何といっても顔回が子蓉の提案を受け入れ、冥界から帰るときに驚くべき術を実行する場面です。この場面では常に冷静な顔回が熱い感情をほとばしらせるのですから見逃せません。作者はここで、炎神の祝融や最強の媚女というべき子蓉、そして少女でありながら秘めた強い力を持つ妤と3人の女性を全面に出して顔回と対峙させます。女神まで含む女性たちの強さと男性との釣り合いを引き合いに出して述
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前回の巻で医鶃(いげい)と子蓉との対決は決着がつかず、途中で終わってしまったので、果たしてこの戦いはどうなるのだろうと先を読み急ぎたくなります。
・・というわけで以前に読んだにもかかわらず、やっぱりこの巻では手に汗握るという表現がぴったりの場面が続出するので、最後まで目が離せません。
昨夜の対決から一夜が明けて満月の夜、再度二人の死力を尽くした戦いが繰り広げられます。医鶃(いげい)は医術だけでなく、魔術的医療も駆使して子蓉の掛けた呪術に対抗するのですが、劣勢を強いられます。
そのため彼は、奥の手として顔回の特殊な才能に賭けて、何と!女神を招きます。炎系の神様である祝融が登場するのがこの巻のすご