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Posted by ブクログ
この巻では3巻までの主な登場人物がいよいよ本領を発揮していきます。といってもそれは決して良い意味ではなく、主人公の顔回と敵対する悪役たちが彼の周囲の人物たちを侵食していく様が描かれています。
その中でも歴史上で孔子の敵役とされている少正卯は、その名前そのものが悪を体現している字面であるため、偽造された人物という説もあるくらい薄気味悪く徹底的に悪役です。孔子の故郷である顔氏の一族の住む尼丘まで訪ねて行き、その一族の太長老と面会する場面はこの巻の山場です。本来は土地の神の祀る場所である社を守ってきた”徒”はそこから逃げてしまい歩き行く者になりました。その土地に踏みとどまり礼の一端を伝承してきた儒である太長老は、少正卯のような”徒”の存在を蔑視するのでした。少正卯の要求をはねのけた太長老の胸中は、一心同体のような部下を殺された怒りでいっぱいであり、少正卯の帰途に凄惨な殺害手段を仕掛けていたのでした。
本の巻末に作者のあとがきが毎回結構長めにあります。小説の内容からすると意外な酒見さんの人と成りが分かります。
Posted by ブクログ
スーパー超能力者顔回が主役な孔子物語を、四本目まで読んでいったん休憩。
邪悪かつ超強力な美女や、やっぱり孔子とタメ張るくらい強いイヤンな太った中年男(・・・)とか、まー書き手が酒見賢一じゃなかったら、どこの超伝奇アクション物? と言う感じ。
展開具合が懐かしのNO×ノベ×を思い出させます。とは言え、まったく同じではない。
一線を画すのは、作者の知識とその披露の仕方。
京極夏彦はキャラに(つか京極堂に)延々と薀蓄を語らせますが、酒見賢一は地の文で語ります。作者つまり神の視点ですね。
その方法を採ると、場合によってはストーリーの流れを止めてしまい、興ざめさせられるのですが、さすがに酒見賢一はえらい。
逆に飄々と超越した感じが話に添っています。
平気でカタカナ語も使われるのですが、それも何の違和感もありません。
状態を表すのに、適切な言葉がされているからですね。
古代中国物だからと言って、別に漢字ばかりを使用する必要はないのです。
だからって、凡百の作家がやると、目も当てられない惨憺たる有様になってしまうけどね・・・。
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