Posted by ブクログ
2012年09月29日
このシリーズも11巻目で終章にさしかかってきました。この巻では今は亡き孔子の母、顔徴在という女性がどのようにして孔子を産み育てたのかを、その父である太長老が療養中の身である「妤」に語る形で始まります。
孔子は50歳を過ぎ天命を知った今、その母を思いながら魯の国の政治の難局に取り組もうとしているのでし...続きを読むた。以前にも、抵抗勢力に合い自ら武勇を奮った孔子でしたが、今回の局面でもひとりの武将がまたもや、悪悦の呪術の罠にはまり、彼に操られ孔子の計画を阻もうとしていました。悪悦は孔子の故郷・尼丘(顔氏一族の住む)を襲うという恐ろしい意図をその武将に吹き込んでいたのでした。悪の根源ともいうべき少正卯がすっかり影を薄くしたと思っていたら、またもやその弟子の始末に負えない悪悦の企みにげんなりします。しかし、この局面にはこれとは別に身をやつしていた「スーパー媚女」子蓉が復活して登場します。彼女は自分を招く声に誘われるまま尼丘を目指します。彼女のことですから当然、人間技とは思えない凄まじい戦闘技で顔氏の手練れた術者を次々と倒して進みます。そして、とうとう禁地とされる尼山の神の住む祠にたどり着いたのでした。そこでは太長老の命を受けた妤にも出会います。深手を負い死を真近かに予感しながら彼女が聞いた言葉は・・・
とうとう、ここで顔氏一族の存亡の秘密が明かされます。ようやく子蓉の命の秘密も明かされてこれまでの緊張が緩みました。しかし、未だ尼丘を取り囲む兵たちには悪悦の魔の手が支配しているのです。次を早く!の場面です。