あらすじ
▼第1話/暗殺者▼第2話/死闘▼第3話/革離、倒れる▼第4話/来訪者▼第5話/返答▼第6話/地の竜▼第7話/穴攻▼第8話/満月の夜▼第9話/殲滅▼第10話/古傷 ●登場人物/革離(梁城を守るために唯一人でやってきた墨者) ●あらすじ/城内に火を放たれた梁城の邑民たちは、それでも壁を守ることに専念していた。趙軍の巷淹中将軍は邑民たちを城壁を釘付けにしておきつつ、大凧に乗せて革離暗殺のための兵士を送り込んだ(第1話)。▼革離と暗殺者の戦いが始まった。革離を抹殺せんがため足の骨を折りながらも向かってくる暗殺者に額を割られる革離だが、なんとか勝利し、血まみれになりながらも城壁へ戻ってくるのだった(第2話)。 ●本巻の特徴/2戦目を終え、束の間の休息をとっていた梁城に、墨家からの使者・薛併が訪れ、戻ってくるように揺さぶられる革離。ここでは墨家教団の内部の変化が語られる。その後、趙軍の穴攻が描かれる。 ●その他の登場キャラクター/城主の息子・梁適(第1話)、巷淹中将軍(第2話)、墨家からの使者・薛併(第4話)、墨家の巨子(統領)・田襄子(第4話)、袁羽(第6話) ●その他のデータ/穴攻(穴を掘っていることを悟られぬよう、はるか彼方から、トンネルを掘り、城内へ進入する攻城法)
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Posted by ブクログ
中国にある一つの国の中の一つの城。小さな世界と流されてしまう場所に、こんなにも多くのドラマが。戦で死ぬのは、そこに住む全ての人々だということ。この視点は重要。絶対に目を背けてはいけない。
Posted by ブクログ
p.150
革離
「戦の勝ち負けは死者の数で決まる!今が勝負時なのだ!!」
シュミレーションゲームが好きで、
三国志や信長の野望をよくやりました。
大戦略はあまりやらなかったけど
今はhex-empire
でもねゲームと事実は違うと思ってはいるんです。
現代になっても無くならない戦争。
現在は武器もすすんでいるので、直接死体を見ることなく殺人を犯せるわけです。
それが戦争になると殺人にもならないわけですが、
なんだかやるせないですね。
昔は向き合っていわばどつきあいの戦争です。
弓ができて騎馬があって、鉄砲になったあたりから近代戦争でしょうか。
人が人を殺すことに正当な理由がどこにあるんでしょうか。
よくわからん。
権力と宗教でしょうか。
p.210
「遠い昔の大きなあやまち。墨者として生まれ変わった革離には心痛む思い出であった。」
うんうん。
Posted by ブクログ
穴攻になる。
これは映画でもあったな。袁羽という顔が馬のように前に伸びている男のキャラがいい。こういうのは映画ではなかった。そのいじめを小さい時に革離がしていたというオチもなかなかにうまい。
2作にして読み応えが十分だという手ごたえ。
知略の応酬がさらに激化し、墨者の戦いが本格化する。革離の信条と民を守るという信念が試され、彼の人間的な葛藤が深く描かれる。戦いの緊迫感と登場人物のドラマが融合した傑作。