池村千秋のレビュー一覧
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人が変わりたくても変われないのはなぜか?
という原因を、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるという表現で表されたのが「免疫機能」というもの。
何かを変えるという時に、「変えたくない」という心理状態がある。
個人だけではなく、組織となると、組織は複数人の集合体であるため、一人一人それぞれの免疫機能があり、その存在を自認する必要が謳われている。
それとともに、「組織としての目標はなにか?」に対する全員の免疫マップを作るワークショップと一人一人の免疫マップを公表する営みから、信頼関係が構築され、組織変革につながっていく…
という事例を複数取り扱っていた。 -
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数多くの研究結果を元に、論理的に「後悔」の必要性を説いている一冊。
後悔という漠然とした概念を「基盤に関わる後悔」、「勇気に関わる後悔」、「道徳に関わる後悔」「つながりに関わる後悔」の構造で体系化されている点は非常にわかりやすかった。
私の場合「勇気に関わる後悔」が多いと感じる。
・あの時転職していれば・・・。
・周りの空気を読まずに、自分の意見を主張できていれば・・・。
・あの子に告白していれば・・・。
枚挙にいとまがない。
本書によれば「行動しなかったこと」という経験は、皮膚の内側に後悔の種子を埋め込むことにより、無限の推測を生み苦しむ。だからこそ行動すべき。と述べられている。「行動しないこと=皮膚の内側に後悔の種子を埋め込むこと」という表現が非常に印象に残っており、まさにその通りだと思う。
後悔に対して真正面に向き合い、自分は自分の人生の作者であり俳優である事を意識して、満足の行くストーリーを紡いでいきたい。 -
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発達指向型組織(=DDO)について書かれた本。
今、よく聞かれる心理的安全性に近い内容についても含まれている。
組織の成果を上げることよりも組織の人たちがいかに成長していくかに重きを置いたものである。
(組織の人たちの成長によって結果的に成果が出る)
その個々の人たちの成長をするための要素の一つに自分に対しに真摯に弱さをさらけ出せるかということが本のタイトルにもなっている。
本書でも書かれていたが、今の時代仕事に求めているのはお金だけではない。
その仕事を通してどれだけ成長できるか、どれだけやりがいがあるのかということにとてもウエイトが高くなっている。
今のように数年後の世界の流れが読めない状況では誰でもできる取るに足らない仕事はどんどん淘汰されていくだろう。
その中で常に自己研鑽を積む風土の会社、そこで働く人たちでしか生き残っていくのが難しいのではないか。
つまらない揚げ足取りをしている職場をどうにか変えていきたいと強く思った。 -
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Ideal 理念
ステンゲル50
ブランドへの絆 10年間の成長率と忠誠度=絆
潜在意識レベルの感情的本能的反応で決まる
1.ブランド理念は原動力
2.人間にとって大切な5つの基本的価値のいずれかに関わる理念がある
①喜び ②結びつき ③探究心 ④誇り ⑤社会への影響
3.ビジネスを動かすのは理念を表現手段として用いるリーダー
4.リーダー(=ビジネスアーティスト)は5つの枝の活動に卓越している
①ブランド理念を 発見 ②企業文化構築 ③発信共有 ④体験提供 ⑤仕事の評価
ブランド理念の木
差別化ポイント 類似化ポイント
企業文化を築く10の手法
①人々の行動の背中を押せるブランド理念を掘り起こし実践する
②自分が何を大切にしているかを伝える
③目標のために組織を設計する
④チームを整備する、迅速に
⑤あらゆるイノベーションを後押しする
⑥高い基準を設定する
⑦常にスタッフをトレーニングする
⑧象徴的な活動で人々の興奮を生み出す
⑨勝者のように考え、勝者のように行動する
⑩どういう遺産を底したいかを意識して行動する
パンパース 1961年~ 赤ちゃんと世話をする人の生活のために
技術者の発想=「機械がボス」「ここで発明されたものではない」
給水、乾燥性の数値化のみの進化
ハギーズ 十分な吸水性、フィット性、デザイン性、価格に優れトップに
トレーニングパンツも発売しヒット
理念=「子どもの健やかな成長のパートナー」に
母親に密着調査:母親たちの反応は世界で一致
マーケ部門と研開部門の連携 各地域チーム同士が協力 広告代理店ひとつに
webにケアと発育情報提供 成長段階別の高級紙おむつがヒット
評価基準を改める 給水乾燥性 →ぐっすり眠れる
ザッポス 顧客体験「人々に幸せを届ける」
売りつけない コールセンターと自社在庫による販売履歴
HP 「人間の進歩」を後押しする
買収により3つの事業部門 画像プリンタ、コンピューティング、法人サービス
別々の仕組みをひとつのHP企業文化に 製品サービス全てをHPブランドで統合 -
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アメリカを代表する日本研究者である著者が、日本、アメリカ、スウェーデンの子育て世代へのインタビューと国際比較データをあわせて分析することで、日本の人口減少、少子化の原因を指摘し、その解決に向けた政策提言を行う。
具体的には、日本の少子化の原因は男女の役割に関する硬直的な社会規範であると主張し、その解決のために、①子どもを保育園に入れづらい状況をできる限り解消する、②既婚者の税制を変更する、③さらなる法改正により、男性の家庭生活への参加を促す、④ジェンダー中立的な平等を目指す、ということを提案している。
著者の主張は、データに基づく国際比較や詳細な子育て世代のインタビューに裏付けられており、かなり説得性があると感じた。
正直、最近は男性の育児休業に対する忌避的な考えはほとんどなくなってきているのではないかと思っていたが、それはおそらく公務員という自分の立場によるバイアスが影響しているもので、まだまだ日本社会では男性の育児休業に対する理解が深まっていないのだということを思い知った。育児休業等の制度は他国に比べても充実しているのに、その活用が大幅に見劣りするのは、やはり社会規範、意識の問題が大きいのだと思う。
人口減少、少子化に歯止めをかけるために、日本も「共働き・共育てモデル」に社会を変えていかないといけないと強く思った。その上で、日本社会を著者の政策提案はどれもやるにこしたことのないものばかりで、特に、男性の育児休業の義務化は強制的に社会規範を変えていくためにとても有効な一手だと思う。
ただ、日本社会に根深く残る男女の役割に関する社会規範、ひいて言うと深層心理が原因ということであれば、小手先の制度的対応では限界があるような気もした。明快な対案があるわけではないが、もっと一人一人の意識の面から変えていかないといけないのではないか。
その点で、日本の男性が家事育児を全然担っていない状況は、単に長時間労働等のためだけではなく、男性自身の意識の問題の面が強いと思うので、教育や啓発でなんとかなるものなのかは心許ないが、その面の改善をなんとかしていく必要がある。本書でも指摘されていたが、男性の意識改善のためには、男性上司・同僚がカギになるのではないかと思う。 -
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元ヤフーの方の輪読講座で使用。
やってみてわかったけどマネージャーってつくづく難しい。そんな自信がない管理職の元では部下も不安だったろう、彼らにとってのキャリアに関わることだから失敗はしないほうが良いけどあまり上手く出来なかった。もちろん毎年、少しずつ自分も成長していったのは実感出来てるけど、もっと早く良いマネージャーになりたかった。
マネージャーのいろんな大変なことは経験してみないとわからないが、経験する前に知っておきたかった。この本はそれを助けてくれるかもしれない。説教くさくないのが良いし、MBAとかビジネススクールとかグロービス的なモノを軽くディスってるのも小気味良い。
メモしたいくつかのフレーズ。
「マネジャーには際限なくあらゆることが降りかかる」
「メールでは、言葉による情報しか伝わらない。声の調子も聞こえないし、身振り手振りも見えない。雰囲気も感じ取れない。しかし、マネジメントで重要なのはそういう情報だ。電話で話すとき、私たちは笑ったり舌打ちしたりする。会って話せば、うなずいたり首を振ったりして、賛意や不同意を表現する。観察力の鋭いマネジャーは、こうした手がかりを見逃さない。」
・しかし、変わっていないものにも注意を払う必要がある。
・判断に迷う場合は、まずやってみる以外にない。実行するために決めるのではなく、決めるために実行するのだ。
・人々に学習する能力があり、学習を支援する体制が整っていれば、どこからでも戦略は生まれる。機会さえあれば、誰もが新しいアイデアを考えつき、それが戦略に発展していく。
・既存の戦略を活用すべきときと、新しい戦略に転換すべきときを見極めるのが、マネジャーの大切な役割になる。
・大勢の人が一体となり、ゆっくり足並みをそろえて、混沌とした状況の中を前進していく——これと同じことが組織でもできればいいのではないだろうか。 生きた牛のような組織をつくるためのヒントは、牛のように歩くことの中にある。みんなが一体になって仕事をし、一体になって歩くことが重要なのだ。マネジメント論ではリーダーシップが神聖視されるが、それよりも重要なのは、言うなれば「コミュニティシップ」だ。
・リーダーが不要なわけではない。特に、新しい組織にコミュニティシップを確立したり、既存の組織でそれを維維持したりするためには、リーダーの役割が欠かせない。不要なのは、過度にリーダーシップを重んじる姿勢だ。誰か一人を選んでリーダーの座に据え、その人物を組織づくりの唯一の最重要人物と位置づけ、途方もない金額の給料を支払うようなことは、もう終わりにしたほうがよい。コミュニティシップの中に組み込まれた「必要最低限のリーダーシップ」が一番だ。
・マネジャーや、経営を論じる専門家や大学教授は、変革を説くことには慎重であるべきだ。それよりも、もっとコミュニティシップに関心を払ったほうがよい。
・最高幹部たちに必要なのは、ほかの階層のマネジャーたちが何を考えているかを知ることだ。
・やることがないマネジャーほど危険なマネジャーはいない。マネジャーとは、そもそも精力的な人たちだ。そうでなければ、マネジャーにはなれない。そんな人物にマネジメント不可能な職務を与えると、その人は自分にできる仕事をひねり出す。
あとは省略。同意できるキーワードの宝庫でした。 -
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ネタバレリンダグラッドンにより、新しい働き方。今までの職場の重要性から、働く人を大切にする考え方へ。2時間かけて通勤する日本では絶対的に有効な2時間✖️5日で10時間、月であれば30時間以上。年間となると300時間以上を無駄にしてきたと言える。もちろん、その時間を読書やポッドキャストに費やした人はいい。
タタのチャンドラセカランさん、非常に優秀な多々グループの創業家一族で、素晴らしい方だと思うが、オンライン学習の可能性を感じさせるコメントも印象的。働き方は全く新しいフェーズに移行していくべき時期に来ている。
まず、働き方を柔軟に、という考え方は、子供との時間、勉強する時間、といったプライベートな時間を確保できるようにしてくれている。一方で、常時ネット環境、仕事環境につながっていることから、結果的に仕事をずっとやらなくてはならない。オフィスと家庭の差は、通勤という概念によって区切られていた。これが曖昧になっている。
人的ネットワークも非常に変化している。同僚との偶然の遭遇はない。人と話すことで救われることがとても多いことに気がつく。また、ディストリビュートされた各家庭が職場となった場合には、孤立感が起きる。マネージャーとの間のコミュニケーションというよりも、よりプロジェクトごとのリーダーを指名して、その進捗を測っていくことで、より自主的な動きを活性化させることができるかもしれない。会社の飲み会はなくなる。そのかわり、チームが顔を揃えて話をするということがいかに大事かと気がつく。
ウェルビーイングを重視することで、成果に直結する動きを評価する。そのアプローチをチームでどのように盛り上げていくかがマネージャーの仕事。人を大切にするということを、ゆるい会社にせずともできるのか。これが問われている。 -
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ネタバレ評価
・ジョンコッター先生は、組織に起こりうる変化に対して現実目線で希望を見出すような書き方をしてくれ、とてもパワーをもらった気持ちになる
感想
・この本に書いてあるようなことを、自さでも考えていきたい。
内容
人間:変革とイノベーション
力学:大きな成果を上げる企業とそうでない企業
1.変化の科学
▫ 現在
1960年ー1990年で特許は3倍、さらに30年で4倍
インターネット上にあるデータのうち90%は、2年間以内のもの(IBM)
▫ 変化の妨げ
○ 準備不足
○ 能力不足
○ 変化を嫌う
▫ 少数の英傑なマネジメントだけでは、上記の安全安心を求める大多数を変えることはできない
○ 人間の進化や変化に関する反応を活用する
○ 現代のマネジメント型の組織管理手法がなぜ限界を迎えているのか
○ 変革型リーダーがはまりやすい落とし穴
▫ 新しい変化の科学
○ 脳科学側面からの科学
§ 生存:危機と脅威を察知するレーダー➡集中力・注意力・不安と恐怖➡迅速な問題解決
§ 繁栄:機会を察知するレーダー➡視野拡大・情熱と興奮➡イノベーションとコラボレーション
○ 現代がもたらしたこと
§ 24時間365日、仕事でも私生活でも社会とつながっていることの悪影響(常に脅威がある)
§ コロナのリモートワークで、社会との遮断や、リモートによる働く時間のあいまい性
○ マネジメント手法が生まれた背景
§ 工業化が進む中で、人々が多く働くようになったさいの『安定』と『効率』を目指した(それでも、この方法は数千人単位、同じ場所を前提)
§ ミドルマネジメントによって規則や規律、標準労働が仕立て、管理されてきた
§ 今日では、前提条件が変化し、組織内の人は大きく変わる、作業内容もルールも次々に変化するため、これらが限界になっている。
§ スピードと安定の両立を目指すことが必要になっている
○ 変革を成し遂げるため
§ リーダーではなく大多数の人
§ やらなければだけではなくやりたい
§ 理性だけではなく情熱
§ マネジメントだけではなくリーダーシップ
2.加速するためのいい方法
▫ 組織文化
○ ビジネスにおいて組織文化が言葉として生まれたのは80年代以降
○ 当時、日本は組織文化について大変に着目された(製品品質が高く、会社へのロイヤリティが高い)
§ ただし、業績との相関はなかった
§ 一方で、戦略と紐づいた文化には相関があったが、強い関係ではない(戦略の良さが遠因)
§ 最近、ウーバーの問題。文化が無く、事故やモラル問題多数、退職などにつながった
○ 組織文化の変革には、『安定した環境』が大変重要になってくる
§ 人間の脳は変化に対して生存本能を発揮して守りにはいる
§ 新しい文化を救い、認めるだけでは、大多数への転換は図れない
§ 一部の集団が変化しても、上司への信頼や職場での会話、報酬や衛生が損なわれると、一気に危機的感覚に変化してしまう。
○ 大きな変革で大切にしなければならない要素
§ 何をもって変革がされているか。という文化面での成功指標
§ 成功指標のKGIと、継続的なモニタリング(業務や事業のポートフォリオ変化だけになりやすい)
○ 現代組織の文化変革で典型される失敗のプロセス
§ 上意下達のブレイクダウン
§ 方針は決まっていて動かないというやらされ感(少数精鋭のリード)
§ 業務機能ごとの縦割り
3.ニューノーマルを生き抜く -
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前半はほぼ例示。先延ばしすることはいかに機会のみならず健康や人間関係を損なうか、ということが延々と書いてあり、ちょっと退屈。だが、それを読んでいるうちに先延ばしている自分の細かいタスクが済んでいって、そこはものすごい価値がある気がした。
後半は、いろいろと具体例が書いてあるが、最終章は進研ゼミのマンガのように、先延ばしさえ克服できれば人生全部うまくいく的な物語が展開。あとがきで、極端なやり方はそれはそれでよくない、と否定はされているものの、胡散臭さがぬぐえなくなってしまう。
とは言え、各章40前後の論文が引用されており、バックグラウンドはしっかりしていると考えられる。真実は直感と大きく違わず、退屈なものなのかもしれない。 -
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「ワーク・シフト」「ライフ・シフト」といった著作や「人生100年時代」の生みの親であり、パンデミック以前から「働き方改革」の第一人者として世界をリードしてきた著者が、新型コロナを機に一気に加速したリモートワークの動きを踏まえ、このような大きな時代の変化を機会と捉えて仕事のやり方を根本的に変える手法を提案する一冊。
新たな働き方を適切にデザインするためには、仕事をする「場所」と「時間」の柔軟性を高めることが、仕事の生産性を決める要素である個人の「活力」と「集中」、組織内外の「連携」と「協力」に与える影響を、人生のマルチステージ化や機械との協働が普通になる未来の視点から考慮する必要性があり、そのためには業務の実態や個人の価値観の理解、新たな仕事の進め方の構想と検証といったプロセスを、リーダーやマネージャーに加えて全てのメンバーが主体的に参画する「コ・クリエーション」によって実践し続けることが肝要であると著者は主張する。
「在宅かリモートか」「対面かオンラインか」といった単純な二択の議論ではなく、働く場所と時間を業務の特性に合わせて最適化する継続的な取組みを通じて、個人の生き方と組織のパーパスを一致させることが、企業の存続と未来を大きく左右する時代に入ったことを痛感する。業種やポジションを問わず、これからの働き方を能動的に変えていくための考え方やノウハウが満載の良書。