山田宗樹のレビュー一覧
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初めて読む作家。最初は地球に小惑星が衝突するという社会を描く極めて古典的なディストピア又はパニック小説かと思ったが、そんな簡単な内容ではないらしい。よくある衝突騒ぎまでの人間の様々な葛藤を描くのではなく、運よくパニックを回避した後の人間の挙動に注目を当てた小説。しかも、普通なら一旦衝突を回避したら希望に満ちたユートピア世界が永遠に続くと言うのが定番だったが、ここは少し捻ってくる。この様に、ちょっと切り口に工夫を加えるだけで、こんなに面白い小説ができるだなんて、SFの可能性は無限大ですね。
些か初期設定に納得できない所がある。2029年ってもうすぐやって来るが、さすがに小惑星の軌道なんてスパコ -
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パソコンの中のようなデータ世界に人工生命を作ろうとする試みや、その中で生命が暮らす居住空間ができた時に私達の住む世界の存在を疑わなければならない。
鈴木光司氏の『ループ』や野崎まどさんの『helloworld』を読んだ時に思いました。
仮にデータ世界に人工生命が生み出された時に私達はその生命が人格や意識を持っているかについて認識できるのか?
最近のAIは人間のように思考しているように見せているだけで、実際はとてつもなく膨大な量の計算を短時間にやっている事と経験則(過去データ)に基づく判断を行っているらしいのですが、それって人間の脳でやってる事と変わらないのでは?と思ったり、じゃあ『心』って -
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山田宗樹『グッバイ マイヒーロー』ハルキ文庫。
幻の名作『いよう!』の改題、文庫化。
切なくて、悲しくて、心暖まる物語。幻の名作という意味がよく解る。
子供時代に憧れる大人というのは、どこか危なっかしく、気ままに生きるアウトローみたいな人物が多い。そんなアウトローな叔父に人生の節目を掻き回される主人公……
几帳面で真面目な堅物の父親を持つ主人公の哲彦は、父親とは全く正反対で、定職にも就かず、不真面目で自由気ままに生きる叔父の上原清治郎に憧れる。
哲彦の人生の節目に『いよう!』という軽い挨拶と共に突如現れる叔父は哲彦を混乱に落とし入れながらも、温かい目で哲彦を見守る。
寄りによって哲 -
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『たしかにガリレオやニュートンは、宇宙の秩序の美しさに神を見ていたかもしれない。アインシュタインも、量子力学の不確定性を「神はサイコロを振らない」という言葉で批判した。だが、彼らが言及した〈神〉を〈自然〉と言い換えても、いわんとする意味は変わらない。アインシュタインが論じたのも、自然の仕組みに関してであり、創造主の趣味のことではなかった』―『第一部 第二章 クラウス実験』
ジョン・L・キャスティの「ケンブリッジ・クインテット」のような小説なのかと思って手に取ってみた。数学の定理や物理の法則をテーマにした小説は割と好きなジャンルの本。小説を読む面白さは、読みながら色々な思考の連鎖が頭の中で発火 -
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ネタバレ長い!700ページオーバーの本書!!!
空に微生物って本当に居るらしいのですが、本書ではソレが世界を滅ぼす原因となっている。
物語は一世代で終わらず親から子へ子から孫へと物語が紡がれていく。
本書に登場する『グレートエンディング』と言う考え方に嫌悪を感じる。
人は他人の幸せを妬む、自分が最高の努力をしていると思う・・・
グレートエンディングと言う言葉で人間の嫌な部分が描かれている。
シールドポリス計画の頓挫については考える必要がある。一時の世論誘導により、得られる未来が目減りする危険性を考え行動し何かを支持する事の重要性を再認識した。
『責難は成事にあらず』と言う言葉を思い出す!
赤