山田宗樹のレビュー一覧

  • グッバイ マイヒーロー
    SFではなく甥と叔父の物語。
    こんな家族がいたら大変と思うけど濃い付き合いだから生まれる絆もあるのかな。
  • 百年法 下
    やはりというか、その道を選ぶしかないよな。
    けれど国民投票で未来ある道を選んでくれて良かった。この百年法が続く限り、何度も何度も同じ議論を繰り返して行くのだろうな。この物語はそれにSMOCで決着をつけたけれど。

    上巻の蘭子がHAVIを受けて若い見た目のまま、中身だけは歳を重ね感性は衰えて日々生きて...続きを読む
  • 存在しない時間の中で
    壮大な世界観のもと行われる異文化理解ならぬ、異次元理解。宇宙消滅を前にして、人類は何ができたのか、、、。
  • 百年法 下
    国民の殆どが不老不死になったとき、国がどうなるのか。そして、死が迫る時の人はどう反応するのか。逝く人、残される人のそれぞれの感情に共感できるのは、死を間近に感じれば、不老不死ではない現実の自分たちと、きっと変わらないからなのだろうなと思った。
    物語りは、非常に面白い発想から始まる現代日本のパラレルワ...続きを読む
  • 百年法 上
    設定や世界観がとても好きですらすら読めたが、腐ってからの政治が嫌いすぎて最後らへんは読むペースが遅くなってしまった。後半に期待
  • 百年法 下
    なぜ、若いまま100年も生きたいのか。
    なぜ、長生きしたいのか。
    なぜ不老不死を求めるのか。

    大前提はさておき、もし実現したらこういう流れになるんだろうなと納得。

    そして、未来に対する責任の取り方にも納得した。
  • 人類滅亡小説
    これは素直に面白かった。秀逸なSF小説。緊迫感とスピード感を持って展開していく人類滅亡ストーリーは今後実現するのではないかと思えるほどリアルだったし、過剰さはなくでも適宜描き込まれた様々な登場人物達の葛藤や決断、その生き様には大変魅せられた。惜しむらくは綺麗にまとまり過ぎている点だ。個人的な好みでし...続きを読む
  • 百年法 下
    ☆3.8
    上下巻合わせた感想

    SF小説。
    不老化の技術が確立した社会を、政治・人々の営み・医学などの側面から緻密に描いている。
    かなりよく考えられており読み応えもある。ただ、緻密で重厚というよりは軽快さが勝る印象。読み進めていくうちに、仁科ケンが独裁者になる展開やガイの正体など予想できてしまったこ...続きを読む
  • SIGNAL シグナル
    銀河の果てから謎の電波が地球に降り注ぐ?
    自然的なものではなく、何者かが意図を持って発した電波であるとは特定されたものの、解読については、全くの白地図・・・
    本作の主人公である芦田翔は天文学者を母親に持つ変わり者の朱鷺丘昴に、謎の電波について自分の意見を聞いて欲しくて模索する・・・

    一方で、昔から...続きを読む
  • ギフテッド
    単行本484ページを1日で一気読みできるエンターテイメント小説だった。
    少数ながらも超能力を持つ「ギフテッド」と、彼らの能力を恐れて迫害する大衆との軋轢。SFエンタメ小説で頻出の構造ではあるけど、自分はそれが好きなので面白く読める。能力を持った少数派がだんだんと力を発揮して攻勢に転じていくカタルシス...続きを読む
  • 百年法 下
    現実離れした設定ではあったけれど、それこそがSFの世界観で面白かった。
    読み終わった多くの方が言っているように設定が素晴らしく、構成に圧倒された。
    「生きる」とは。
    「命」とは。
    死がそこに存在しなければ、生きている実感を味わうことが出来ないのかもしれない。
    健康であることに感謝をすることがないのか...続きを読む
  • 百年法 下
    人が不老不死を手に入れた日本がどんな姿になるか、その日本を司る政治はどの様に動くのか。
    未来技術のテーマ「不老不死」を取り巻く民衆、政治がリアルに描写されているため、引き込まれる。

    上巻は主に不老不死の技術を手に入れた民衆の姿、
    下巻は国を動かす政治の描写。

    遊佐は一貫してカッコイイ。
  • 百年法 下
    生と死は表裏一体。死があるから生が輝く。
    言葉や噂に流されず自分が感じた、人の信じ方が素敵だと思う。そんなふうに人と関わりたい。
  • 黒い春
    実際にコロナの流行があってからこういったパンデミック系の本の読み方が変わったような気がする。

    私たちが日常を過ごす裏でこのように確認した段階で研究を始め対策をしてくださる方がいるんだなぁと思うと社会の広がりがあるように感じる。
  • 百年法 上
    まず、設定に引き込まれる。現実感がないというレビューもあるが、自分は素直にSFだと思って読めるので大丈夫。

    村田沙耶香「殺人出産」と同じく、作者が「老害政治家の保身」や「人間関係の希薄化」をSF設定に仮託してdisってる感じがすごく好きです。

    大戦後、アメリカの不老技術が導入された日本というパラ...続きを読む
  • 百年法 下
    最後まで一気読みするくらい面白かった。
    上巻同様、人の生死と法律について考えさせられた。
    自分が拾いきれてないだけかもしれないが、伏線回収しきれてる?って思う部分がいくつかあった。
  • グッバイ マイヒーロー
    ぼくにとっての叔父さんは、昔いじめられていたところを助けてくれたヒーロー。
    子どもの頃に憧れた大人は、大人になってから感じるよりもずっと大人で眩しく目に映る。
    定職につかずフラフラしている叔父さんも、ぼくにとってはあの頃からヒーローでずっと特別な存在。
    そして叔父さんにとっても真っ直ぐに憧れの眼差し...続きを読む
  • 百年法 上
    不老不死処理をなされれば、その処理後から容姿も変わらずに100年生き続けられる。羨ましい設定と思い、読み進むうち、人が歳を取れば自然と起こる老いも介護もなく、いつまでも肉体は若いままだから、結婚、離婚、出産も何度も繰り返す。果てには家族の絆も人間臭さもなくなり、個人本意な世の中へ。本の厚みで圧倒され...続きを読む
  • ギフテッド
    とても面白かったが、何となく物足りなさを感じた作品。
    飽き、疲れを感じる間もなく読み進めることができるほど面白かった。元々パンデミック系が好きなのでそれもあると思う。内容は何となくガンダム味を感じた。全く同じということでは全然ないが、人間の対立軸的に似ていたかなぁと。とにかく面白かった。
    だがそれだ...続きを読む
  • 百年法 下
    長編でもう一度読まないと熟読は難しいですが、今の日本に当てはめて考えさせられる内容。ズバリの不老不死社会が、現実では、進歩し過ぎた医療による高齢化。不死による苦悩、現実では、お年寄りの苦悩。謎の多発性ガン、現実では、新型コロナなどなど。SF小説ではなく社会派小説。