存在しない時間の中で

存在しない時間の中で

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

世界各国から百名以上の研究者や大学院生が集まり、宇宙の始まりや仕組みなどの疑問に答えるべく日夜研究に取り組んでいる天文数物研究機関。ある日、若手研究者たちが主宰するセミナーに謎の青年が現れ、ホワイトボード23枚に及ぶ数式を書き残して姿を消した。誰も見たこともないその数式には、人類の宇宙観を一変させかねない秘密が隠されていた。つまりその数式は、この宇宙、そして世界の設計図を描いた<何ものか>が存在する可能性を示唆していたのだ。悪戯のように思えるこの不可思議な出来事は、日本だけなく世界中23もの研究機関で発生していた。にわかに<神の存在>に沸き立つ世界。ほどなく人類は、<神の存在>にアクセスしようと試みる。そして、その日から現実は大きく変わることになる――。『嫌われ松子の一生』『百年法』の著者が、生きることの根源的な意味を問う〝いま読むべき物語〟の誕生。 「この世界は何ものかが創ったものだ」と証明されてしまったら、あなたはどうしますか?

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存在しない時間の中で のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    宇宙、科学、数学、物理学・・・
    アインシュタインの相対性理論や、
    苦手分野の羅列が続いて、何の話と思ったら、
    とんでもないミステリー!

    人類は何者かによって作られた。
    そして10年後に消滅する!
    十次元の世界って何?!

    「夢だったんだ」とのおちかと思ったら、
    とんでもない。

    一人の命が助かったのは、ほっとした。

    0
    2023年01月07日

    Posted by ブクログ

    山田宗樹先生の作品を読むのは『百年法』に続き二作目だけれど、フィクションに説得力を持たせるのが本当に上手だと思う。
    本作は理論物理学によって神の存在を肯定する、という荒唐無稽な設定なのだが、作者の知識と文章力によって完全に説得されてしまう。
    ストーリーを楽しみながら学問の面白さ、可能性も感じられる。素晴らしいSFだと思う。

    0
    2022年05月10日

    Posted by ブクログ

    『たしかにガリレオやニュートンは、宇宙の秩序の美しさに神を見ていたかもしれない。アインシュタインも、量子力学の不確定性を「神はサイコロを振らない」という言葉で批判した。だが、彼らが言及した〈神〉を〈自然〉と言い換えても、いわんとする意味は変わらない。アインシュタインが論じたのも、自然の仕組みに関してであり、創造主の趣味のことではなかった』―『第一部 第二章 クラウス実験』

    ジョン・L・キャスティの「ケンブリッジ・クインテット」のような小説なのかと思って手に取ってみた。数学の定理や物理の法則をテーマにした小説は割と好きなジャンルの本。小説を読む面白さは、読みながら色々な思考の連鎖が頭の中で発火するところだと思っているので、余計なことを考えさせてくれる本なら尚良いと期待したのだったが、本書「存在しない時間の中で」はいわゆるジェットコースター小説と表現するのが適切な本。乗ったら最後、軌道を逸脱することは許されず終点まで振り回される。本当のところ、ジェットコースターは得意ではないのだけれど、一気に最後まで読まされる。

    ブルーバックスなどの科学啓蒙書を読んできた世代としては、超弦理論や十次元空間などの設定にはある程度馴染みがある。AdS/CFT対応というのは何のことかと一瞬戸惑うが、一読しただけでは何のことかよく判らないネット上の解説をながめながら、ああなるほどそういう方面の話なのね、と一応心の準備は整う。ただし、そこから先の展開では余り数学的な話は出ては来ない。それが少し残念だけれど、この宇宙が〈神〉のような存在による「実験」に過ぎない、という設定を超弦理論で示唆される十次元の中に組立てているのは面白い。因みにこの「神の実験」的設定は案外ポピュラーなもののような気がするけれど、次元の繰り上がりで「外部」を規定するやり方は巧みだと思う。

    次元が繰り上がる、というのは物理的には中々イメージし難いけれど、実は案外日常でも使われる比喩にも出て来る視点の転換。例えば「岡目八目」という言葉が意味するように、一歩引いた立場から眺めると物事は理解し易いということは経験的に誰しも実感していることだろう。アラビアの昔話とされる17頭の駱駝の分割や、三方一両損の大岡裁きも、議論の地平から一段上がった視点の有意性を示す逸話と見ることもできる。一方で、アリストテレスが考えたこの世の根本原理を司る哲学である形而上学もまた、次元が繰り上がる概念と言える。その「第一哲学」があってこそ自然の摂理「自然哲学(自然科学)」が成り立つという構図は、案外古くから人間の思考に染みついている考え方なのだろう。だからこそ、この本の舞台設定も違和感なく受け入れてしまうのだろうなあ。

    ジェットコースターは苦手と言いつつ、案外色々なことを読み終えてから考えたところから察するに、本書を楽しんだということなのかなと整理する。と言いつつ、最後の最後で種明かしされる半分開いた扉のような仕掛けは、個人的には無くても良かったんじゃないかなとは思うのだけれど。

    小説のプロットとは全く関係がないけれど、神と自然が置換可能な概念だとする一文にはっとする。

    0
    2021年10月23日

    Posted by ブクログ

    神的な何かの存在と宇宙がなくなる世界滅亡の展開を組み合わせた筆者お得意の理系ミステリ
    超弦理論とか何次元とか物理や数学の小難しい話も出てくるが、その辺は流し読みでもエンタメ作品として充分に読むことができた

    0
    2021年11月15日

    Posted by ブクログ

    「人類滅亡小説」と「宇宙からのシグナル」合体してスケールさらに大きく。何とも不思議な空気感…神の実在示されたら正、負真逆の行動とってしまう人間の業の深さ。それを見透かしたような「自我を持った生命体としての基準満たしていない」という結論。審判に向け精進しましょう。

    0
    2021年10月09日

    Posted by ブクログ

    親しみを感じる語り口調だと感じていたが、僕(平城アキラ)が書いた小説だったとは…突然「あなた」と呼ばれてドキッとした。自分の知らないもうひとつの世界や人生、あるかもしれない。

    0
    2021年09月23日

    Posted by ブクログ

    やはり山田宗樹のSFは壮大です!面白くて、先が気になりイッキ読みでした。想像しようとしても想像出来ない世界、宇宙の謎とは?誰が創造して、どうなって行くのか?答えのない謎に架空の解答を示してくれるお話でした。

    0
    2022年06月02日

    Posted by ブクログ

    たまたま三体暗黒森林と同時に読んでいたので頭の中でリンクしてしまった。
    超弦理論は10次元。そのうち6次元は小さい領域に巻き込まれた結果我々の3次元+時間という次元がある。この宇宙は多次元の誰かが創造し、それを小説では仮に「神」としているが、10年後にこの宇宙は閉じられてしまう、というメッセージ。
    結局その神のお告げのようになるのだが…それが存在しない時間の中、なわけです。
    三体でも同じような次元の話が出てきており、こちらは光の速度をうまく扱っているが、本書では時間軸を入れた4次元空間をうまく使ってシナリオが成り立っている。三体と違って、「時間」の次元を理解(というか想像)できれば読みこなせます。ただ冒頭の数学の世界でギブアップしてしまうかもしれませんが、そこを軽く流せばあとは大丈夫。

    0
    2022年02月06日

    Posted by ブクログ

    数学物理学理論を駆使して世界を構築した物語。分からないけれど分かるような読み心地。神に似た高次元の存在とリセットされる世界。荒唐無稽な世界観だが全否定しきれないところに、じわじわと不安感が忍び寄る。

    0
    2022年01月13日

    Posted by ブクログ

    12月-17。3.0点。
    ある大学の数学サークルに、謎の少年がホワイトボード23枚分の数式を記載していく。それは、宇宙の常識を変える数式だった。。。

    SF+ファンタジーもの。数学の知識が無くても読める。サラッと読めたが、あまり心に残らなかった。

    0
    2021年12月22日

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