山田宗樹のレビュー一覧

  • 存在しない時間の中で

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    壮大な世界観のもと行われる異文化理解ならぬ、異次元理解。宇宙消滅を前にして、人類は何ができたのか、、、。

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    2023年03月25日
  • 百年法 下

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    国民の殆どが不老不死になったとき、国がどうなるのか。そして、死が迫る時の人はどう反応するのか。逝く人、残される人のそれぞれの感情に共感できるのは、死を間近に感じれば、不老不死ではない現実の自分たちと、きっと変わらないからなのだろうなと思った。
    物語りは、非常に面白い発想から始まる現代日本のパラレルワールド。
    個人的には、広がりすぎた世界観と時間軸の重厚なストーリーを、十分に回収しきれなかったエンディングだった感じ。
    でも、人のいのちについて考えるには、十分な価値提供がなされた小説でした。

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    2023年03月03日
  • 百年法 上

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    ネタバレ

    設定や世界観がとても好きですらすら読めたが、腐ってからの政治が嫌いすぎて最後らへんは読むペースが遅くなってしまった。後半に期待

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    2023年02月28日
  • SIGNAL シグナル

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    銀河の果てから謎の電波が地球に降り注ぐ?
    自然的なものではなく、何者かが意図を持って発した電波であるとは特定されたものの、解読については、全くの白地図・・・
    本作の主人公である芦田翔は天文学者を母親に持つ変わり者の朱鷺丘昴に、謎の電波について自分の意見を聞いて欲しくて模索する・・・

    一方で、昔から謎の声が聴こえる人々!?
    通称レセプター達は、謎の電波と自分達の耳に聴こえる謎の声が同一のものではないか?
    と仮説を立てる!!!???


    宇宙の話っていいですよね!
    果てはあるのか?
    地球以外の知的生命体はいるのか?
    ブラックホールに落ちて行ったらどうなるのか?
    高次元て何?
    宇宙はいつ始まりいつ

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    2023年01月18日
  • ギフテッド

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    ネタバレ

    単行本484ページを1日で一気読みできるエンターテイメント小説だった。
    少数ながらも超能力を持つ「ギフテッド」と、彼らの能力を恐れて迫害する大衆との軋轢。SFエンタメ小説で頻出の構造ではあるけど、自分はそれが好きなので面白く読める。能力を持った少数派がだんだんと力を発揮して攻勢に転じていくカタルシスを期待通りに味わえるのが読んでいて快感。

    ただし、こういう仕立てのSF小説はどうしてもそうなってしまうのだろうけど、少数派の反乱は、最後には同じ能力を持った正義側(人間社会の倫理観に沿って生きようとする側)の人間達によって平和的に解決されてエンディングとなる。
    ギフテッド達を虐げてきた大衆がもっと

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    2023年01月13日
  • 黒い春

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    実際にコロナの流行があってからこういったパンデミック系の本の読み方が変わったような気がする。

    私たちが日常を過ごす裏でこのように確認した段階で研究を始め対策をしてくださる方がいるんだなぁと思うと社会の広がりがあるように感じる。

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    2022年12月31日
  • 百年法 上

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    ネタバレ

    まず、設定に引き込まれる。現実感がないというレビューもあるが、自分は素直にSFだと思って読めるので大丈夫。

    村田沙耶香「殺人出産」と同じく、作者が「老害政治家の保身」や「人間関係の希薄化」をSF設定に仮託してdisってる感じがすごく好きです。

    大戦後、アメリカの不老技術が導入された日本というパラレルワールド設定。不老になったおかげで見た目が若者、でも中味は老若3世代分の人間が混交している日本。その弊害が日本を衰退させている。
    ・親も子も不老になるため、親は子が成人したら、ファミリーリセットして親子関係は霧消する
    ・百年目に安楽死を義務付ける「百年法」を実施しないと国の衰退は明らかなのに老齢

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    2022年11月18日
  • 百年法 上

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    不老不死処理をなされれば、その処理後から容姿も変わらずに100年生き続けられる。羨ましい設定と思い、読み進むうち、人が歳を取れば自然と起こる老いも介護もなく、いつまでも肉体は若いままだから、結婚、離婚、出産も何度も繰り返す。果てには家族の絆も人間臭さもなくなり、個人本意な世の中へ。本の厚みで圧倒されたけど、ストーリーが未知の設定で流れ、また政治絡みのドロッとした話もありで、いつの間にかのめり込む一冊です。

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    2022年04月07日
  • ギフテッド

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    ネタバレ

    とても面白かったが、何となく物足りなさを感じた作品。
    飽き、疲れを感じる間もなく読み進めることができるほど面白かった。元々パンデミック系が好きなのでそれもあると思う。内容は何となくガンダム味を感じた。全く同じということでは全然ないが、人間の対立軸的に似ていたかなぁと。とにかく面白かった。
    だがそれだけに最後が強引、雑過ぎたのが気になった。非常に面白かったからこそ、より一層激しく感じているのかもしれないが。終盤は一気に内容が進んだし、登場人物もそれぞれ雑に出てきて終了してしまっている。強キャラをかもしだした、けどほぼ出てこないアレックス。怪しげな雰囲気を出した、けどフェードアウトの木内順。よく分

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    2022年04月05日
  • 黒い春

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    ネタバレ

    『黒手病』という病を解明するために、未知の菌と闘う三人の物語。

    息子に借りました。

    その菌に冒された人は、なす術もなく死に至る。という、恐怖の病。
    自分の家族や、愛すべき人がその病にかかってしまったら。という心理的恐怖に迫る作品です。

    例えば、『黒手病』にかかったとして、自分の余命があと何日。と、なったとき、自分はどんな生き方を選択するんだろう。
    いや、選択する余裕すらなくて、泣いて泣いて泣き喚いて、自分の時間を無駄にしてしまいそう。私の場合。

    そんな私の感想は、やっぱり「家族愛」で、『黒手病』にかかってしまった妻を必死に助けようとする夫の姿と、幼い我が子を残して先立たなければならない

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    2022年02月17日
  • ギフテッド

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    著者がどう話にオチをつけるのかと思いつつ最後まで一気読み。超能力のあるものはマイノリティーで、マイノリティーは排除しようとするのが人なのね。何故最初から共存しようとは思えないのか?人間って浅はかね。
    さて、オチですが、ここだけはちょっと嘘でしょ…でした。

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    2022年01月24日
  • ギフテッド

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    ネタバレ

    現実世界でいうギフテッドはIQの高い人々のことだが、この物語では腎臓に「機能性腫瘍」を持って生まれてきた進化した人間の話。

    政治によって扱いが二転三転し、子供時代から振り回されてきたギフテッドたち。
    ギフテッドの優遇制度がなくなったとき、彼らのアイデンティティは一瞬揺らいでしまったが、多くの人は一般人に溶け込んで生活していた。
    しかし、ギフテッドに対する差別はずっと続いたままだった。

    それに対して、主人公の同級生である村山直美は、ギフテッドとしてのアイデンティティを保ち続けようと仲間を集めて修行をしていたが、それを邪魔しに来たチンピラ集団を自分の意志とは無関係に発動した超能力で殺してしまう

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    2022年01月22日
  • 天使の代理人(下)

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     テーマは妊娠中絶の是非なのだが、本巻では組織暴走の恐ろしさも描かれている。最初は少人数で始めた組織でも活動が知られ、賛同する人が増えることで活動が活発になっていく。それはそれでよいのだろうが、その反面様々な思惑がメンバー内に交錯し始める。それは当初の目的から外れたものも少なくない。果たして、組織はどのような方向へ向かうのか、当初の目的はどうなるのか、といったところにも触れられている。これも現代社会が抱える闇の一つかもしれない。
     最後はいきなり終わるのかという感じもしなくはないが、読んでおきたい内容の本であることは間違いない。

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    2022年01月01日
  • 天使の代理人(上)

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     人工妊娠中絶の是非を問う問題作。テーマは重たいが、一気読み必至の作品。
     目に見える命と目に見えない命。目に見える命が失われることの意味は言わずもがな大きい。しかし、目に見えない命がどれだけ失われているのかということにはあまり注目されていない。殺人事件は報道されるが、堕胎について報道されることは非常に少ない。それだけ見ず知らずのところで行われていることになる。
     望まれる命と望まれない命。その基準は何処に。

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    2021年12月31日
  • 存在しない時間の中で

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    神的な何かの存在と宇宙がなくなる世界滅亡の展開を組み合わせた筆者お得意の理系ミステリ
    超弦理論とか何次元とか物理や数学の小難しい話も出てくるが、その辺は流し読みでもエンタメ作品として充分に読むことができた

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    2021年11月15日
  • 存在しない時間の中で

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    「人類滅亡小説」と「宇宙からのシグナル」合体してスケールさらに大きく。何とも不思議な空気感…神の実在示されたら正、負真逆の行動とってしまう人間の業の深さ。それを見透かしたような「自我を持った生命体としての基準満たしていない」という結論。審判に向け精進しましょう。

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    2021年10月09日
  • 存在しない時間の中で

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    親しみを感じる語り口調だと感じていたが、僕(平城アキラ)が書いた小説だったとは…突然「あなた」と呼ばれてドキッとした。自分の知らないもうひとつの世界や人生、あるかもしれない。

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    2021年09月23日
  • 代体

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    すっかり山田宗樹さんのSFにどっぷりつかり、一気読み3作目。

    データとして生きてきたガインの最後が切ない。

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    2021年09月11日
  • 黒い春

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    黒い帽子を吐きながら絶命する―謎の奇病「黒手病」との戦いが描かれる。
    病気の感染経路を特定していくさまは、ミステリエンターテイメント小説として非常に面白かった。歴史も絡んで、広げた風呂敷をどう畳んでいくのかと読んでいくと、なるほど、そういう終わり方か…と唸らされた。
    人間が何もかもを完全にコントロールできるというのは驕りではないだろうか。我々が身を置く自然環境といったものは、そう単純なものではない―。種々の自然災害や、今のコロナ禍にあって、そう思う。

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    2021年08月22日
  • 代体

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    面白かった~!毎度ながら山田宗樹のSFは壮大で凄く奥深くて面白いと思います。
    近未来的な話が多く、そのせいで有り得ないとは思いながら、もしかしたら有り得るかも、と感じてしまいます。
    このお話は、「代体」文字通り病気を完全に治癒させる為に、一時的に義肢ならぬ義身体に人格の全てを移し、空になっている本体を治すと言う医学がベースにあります。その技術の開発者が暴走していくと言うストーリーです。
    少し難解な部分もありましたが、良くこんな話が創造出来るなと関心しました。また今後も壮大なSF作品を期待します。
    しかし何故山田宗樹作品を映画化しないのかなぁ、日本人の作品でこれだけヒットしそうな映画原作ないと思

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    2021年07月10日