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近未来、日本。そこでは人びとの意識を取り出し、移転させる技術が発達、大病や大けがをした人間の意識を、一時的に「代体」と呼ばれる「器」に移し、日常生活に支障をきたさないようにすることがビジネスとなっていた。大手「代体」メーカー、タカサキメディカルに勤める八田は、最新鋭の「代体」を医療機関に売り込む営業マン。今日も病院を営業のためにまわっていた。そんな中、自身が担当した患者(代体)が行方不明になり、山の中で無残な姿で発見される。残される大きな謎と「代体」。そこから警察、法務省、内務省、医療メーカー、研究者……そして患者や医師の利権や悪意が絡む、壮大な陰謀が動き出す。意識はどこに宿るのか、肉体は本当に自分のものなのか、そもそも意識とは何なのか……「科学が倫理を押しつぶす世界」を描いた、「百年法」を凌駕するエンタテインメントがここに誕生! 解説:藤田直哉
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年04月25日
近未来の日本を舞台にしたSF小説。人間の意識を義体(代体)に転送してしまう技術が開発されて、それが実用に移されるという、攻殻機動隊の如き世界だ。ただ、もっと現実感のある、現代に極めて近い親しみやすい世界ではある。義体ばかりでなく、意識を転送してしまって空になった肉体などというものが出てきて、おおとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月27日
代体 山田宗樹
人間はいつの時代でも不老不死を求めるものなのですね。「代体」とは代わりの身体器のこと。ある人(治療の必要な患者など)から、意識(魂)を抜き取り、ロボットの中で生かす。ただし、期間は1か月で終わり。長期間は機能的に無理みたい。法律で1人1体と決まっているで、肉体が死んでも意識だけでロ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月10日
面白かった~!毎度ながら山田宗樹のSFは壮大で凄く奥深くて面白いと思います。
近未来的な話が多く、そのせいで有り得ないとは思いながら、もしかしたら有り得るかも、と感じてしまいます。
このお話は、「代体」文字通り病気を完全に治癒させる為に、一時的に義肢ならぬ義身体に人格の全てを移し、空になっている本体...続きを読む
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