山田宗樹のレビュー一覧

  • ミレニアム・レター

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    笑い、涙、恐怖、切なさ…心の機微を繊細に描いたオムニバス短編集。話題作『代体』のパイロット版短編も特別収録。
    人生のやるせなさを描くのが著者は巧い。傑作『嫌われ松子の一生』には人生の真髄が全て詰め込まれていた。本作の六つの短編作品にもそのピースを垣間見ることができる。

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    2020年04月19日
  • ミレニアム・レター

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    山田宗樹『ミレニアム・レター』文春文庫。

    珍しい山田宗樹のオムニバス短編集。6編を収録。あの『代体』のパイロット版短編も特別収録。全体的にどこか中途半端でスッキリしない短編ばかりが並び、やはり山田宗樹は長編の方が真価を発揮するのだと再認識した短編集だった。

    『ミレニアム・レター』。離婚して独り身となった哲生の元に2通の手紙が届く。自分と元妻が幸せだった10年前に自分たちに宛てたメッセージ……ちょっとホッコリするような。

    『混入』。農薬を巡るミステリーチックな短編。納得出来るような、出来ないような、そんな短編。

    『ランチブッフェ』。ランチブッフェでの同級生主婦たちの身の上話と噂話。何が面

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    2020年03月13日
  • きっと誰かが祈ってる

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    タイトルの意味はきっと誰かがあなたの幸せを祈ってるということ。目の前のことしか見えなくなりがちやけど、自分の両親含め今まで出会った人も私のことの幸せを祈ってくれてるかな。

    2歳まで育てても大人になったら記憶なんてなくなってしまうと思うけど、そこまでに受けた愛の深さなどは成長する中で通じるものがあるのかなと思った。

    でもなんか読むのに時間が掛かった。

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    2020年03月08日
  • 死者の鼓動

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    面白かったです。
    でも、医療系の物語、ドラマはまず見ないのですが、小説も苦手かも…ということがわかりました。
    臓器移植を巡る闇…人々の思惑とかエゴとか、巻き込まれた人々の苦悩が伝わりました。
    手術シーンはう…と思って流し読みだったのですがそれでも迫力ありました。
    心臓病の少女を救うために自分の娘を脳死にされ、娘の心臓をその少女に移植される…わたしが母親だったら堪えられないし、脳死にするよう働きかけた人も許せません。でも母親は、自らも間接的にですが元夫を殺していて。。
    ふたり喪うより、ひとりでも助かる見込みがあるなら、そのためにもうひとりは殺してもいいのか…殺していい命とは??
    「正しい答えを見

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    2020年01月19日
  • 死者の鼓動

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    「ギフテッド」、「人類滅亡小説」、「百年法」等が面白かったので、今回はこれを読んでみました。この作家さんの文章は凄く読みやすく容易に情景が浮かびます。
    前半の殆どは、心臓移植についてを凄く詳細に書いています。
    ドナーとレシピエントの複雑な人間模様が描かれた作品です。最後まで犯人(と言っていいのか?)が誰なのか分かりませんでした。現実ではこれ程の偶然が重なる事は殆どないと思いますが、実際に起こる可能性が無いとは言えない内容でした。面白かったです。

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    2020年01月14日
  • きっと誰かが祈ってる

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    「嫌われ松子の一生」を書いた作者の小説。乳児院の保育士とそこを卒院した乳児のその後のお話。山田宗樹さんは家族をテーマにした小説が多いように思う。最後の場面では泣かされてしまった。

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    2020年01月13日
  • ゴールデンタイム

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    ネタバレ

    自分の人生や他人の人生について考えずにはいられない。
    みんな自分の思うように生きて、最後は必ず平等に死ぬ。どれだけ波乱があろうとも、松子の一生もその1つに過ぎないのだと思う。だから必要以上に悲しんだり、哀れんだりするのはお門違いなのかもしれない。でも赤木と一緒なら松子も今頃は…と苦い気持ちになった。

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    2019年09月29日
  • 黒い春

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    ネタバレ

    17歳の少女が覚醒剤中毒死で監察医のもとに運ばれてきた。その肺には小さな黒い病変があった。念のために検査をすると、巨大胞子が確認される。
    それから1年後、大学生が授業中に突然黒い粉を吐いて絶命する。発症から30分後に死亡。その遺体からも巨大胞子が確認された。
    その年に同じような症例で亡くなったは21名。黒い粉を吐いたときに、口を押さえた手が真っ黒に染まることから“黒手病”と呼ばれるようになる。
    翌年の5月、再び黒手病が確認され、どんどん死亡件数が増えていく。致死率100%
    この巨大胞子の正体は何なのか?
    どのように感染するのか?
    予防法は?
    治療法は?
    最初に関わった監察医と、2人の研究者が“

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    2019年02月21日
  • 死者の鼓動

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    ネタバレ

    ラストの話を回収するあたりから、不自然感。
    ボリュームほぼ占めている、医療系の話は、とてもよく、読みやすく、納得のいく進め方なのに、残念。結果を別のところに収めて、(電話の主が…、依頼者が…依頼された方が…)スッキリいくように感じた。
    医療系の話は、とても好きなので、この作家さんの他の医療系読んでみたいと思います。

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    2018年11月12日
  • ゴールデンタイム

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    続編。本編に比べたら現代劇で軽い。松子のことは少し出てくるが、あまりにも関係ないのでなんともはや。赤木の晩年にまつわる小品がむしろ感慨深いくらいだ。

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    2018年10月22日
  • 代体

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    ネタバレ

    身体から意識を取り出して代体(人工身体)に移すという発送は、流石、山田宗樹さんという感じで惹き付けられました!ただ、ф次元移動(他の人の意識の中を超高速で飛び交う)が出てきたところから、癖が強すぎて、理解が追いつかなかったので星三つ。なんでガインはф次元移動がしたかったのか、単なる冒険心なのか…

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    2018年10月21日
  • 黒い春

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    いつものごとく、帯で選んだこの本、

    ”パニック小説” 好き!

    ”泣ける本” 好き!

    両方楽しめそうなので、選びました。



    口から黒い粉をまき散らしながら絶命するという、

    死亡率100パーセントの恐ろしい病気が全国各地で続出。

    対応策を発見できない厚生省だったが、

    一人の歴史研究家にたどり着き、解決への道を模索する。



    最初から、これは夢中で読めそう!とわくわく。。。

    ただ。。。ここに出てくる主人公の妻が、

    この小説には不向きな、アニメキャラとでも言うべきか、

    なんとも、軽いのりで。。。

    この小説の面白みを半減させている感あり。



    惜しい! と思った。

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    2018年08月31日
  • ギフテッド

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    未知の臓器を持ち、特殊能力を持った人間が発見されギフテッドと呼ばれる、、そんな設定が面白く一気に読めました。人類の歴史や世界の歴史に名を連ねる人物はもしかしてそんな力を持っていたんじゃないか、歴史が変わる時、これに似たようなことがあったんじゃないかと思ってしまうような内容でした。自分の想像力ではラストはよく飲み込めなくスッキリできなかったので☆3でσ(^_^;)

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    2018年08月16日
  • 死者の鼓動

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    医師の神崎秀一郎の娘で、重い心筋症をわずらった玲香に、脳死と判定された少女・社洋子の心臓が移植される。その後、手術関係者の間で不審な死が相次ぎ、秀一郎に社洋子と名乗る者から電話がかかってくる。電話の相手は誰なのか、そしてその目的はー。臓器移植という難問に果敢に挑戦する人々の葛藤と奮闘を描いた医療ヒューマンミステリ。

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    2018年06月12日
  • 直線の死角

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    企業ヤクザの顧問を務める弁護士・小早川の事務所に、あらたな事務員として紀籐ひろこが採用される。その当時、小早川事務所は二件の交通事故の弁護を同時に引き受けていた。一件は謝罪の意思の無い加害者の弁護。もう一件は死亡現場に警察の見つけていない証拠の残された事件であった。素人同然のひろこは難航していた二件の糸口を見つけだす。才能あるひろこに次第に惹かれていく小早川であったが、身元を調査した結果は…。究極の女性を好きになった男の深き苦悩と愛情の物語。

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    2018年06月12日
  • ギフテッド

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    長編だがなかなか読ませてくれる。面白いというより先が気になって止まらなかった。SFだが、要は人種差別を題材にした物語。力を持った者と力を持たない者の差を上手く描いている。しかしながら私達の生活にも言える問題でして…先輩や後輩.上司や部下、年上や年下…難しいが…私の信念はいつも変わらないと確認出来た物語でした。中間管理職には良い物語なのでは笑

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    2018年01月01日
  • 乱心タウン

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    超高級住宅街マナトキオで起こる騒動が、住民や関わる人々の人生を変えていく様を描く長編小説。
    カネが人間を変えるのか、一癖あるからカネを持つことができるのか。ステレオタイプではあるが、現実には近づきたくない人々ばかりである。最終的には正直者は守られるが、あまりスッキリ感はない。読みやすいが、ボリューム大になった理由も特にない。

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    2017年10月17日
  • 死者の鼓動

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    何とも割り切れない思い。例え罪だとしても一刀で切り捨てられない悲しさがあった。
    あらすじ(背表紙より)
    医師の神崎秀一郎の娘で、重い心筋症をわずらった玲香に、脳死と判定された少女・社洋子の心臓が移植される。その後、手術関係者の間で不審な死が相次ぎ、秀一郎に社洋子と名乗る者から電話がかかってくる。電話の相手は誰なのか、そしてその目的は―。臓器移植という難問に果敢に挑戦する人々の葛藤と奮闘を描いた医療ヒューマンミステリ。

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    2017年02月19日
  • 天使の代理人(上)

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    重いぜ....。
    読みやすいのでガンガンいけるが
    テーマがテーマだけに、
    そんなの結論出るわけねーだろ
    と、思いつつスッキリしないまま読み続けるのだった。

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    2016年12月28日
  • ゴールデンタイム

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    ネタバレ

    松子の孫と、孫の元カノが主人公。孫はフリーターから役者を目指し、元カノは無事医大に合格。医者になるべく勉強している。人生というのは、その人の経験によって考え、決めた決断の連続で成っているのだと思った。人生は奥が深い。

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    2016年11月24日