山田宗樹のレビュー一覧

  • ギフテッド
    近未来SF作品。
    ギフテッド、非ギフテッドの対立軸を中心としたお話でありますが、リアルな社会に通じる部分も多く、非常に考えさせられる作品でした。

    人は自らが属するもの以外のものに対して、非寛容になる。まして、それが自分の想像力の範疇を超えるものの場合、嫌悪、憎悪、恐怖、排除等の負の感情を増幅させて...続きを読む
  • 代体
    近未来のSF作品。いつかは人間の機械化、もしくはそれに似た、今回のような意識の機械への転送が可能になるのだろうか。

    言語化するのは難しいが山田宗樹はこういった、近未来に対する作品が非常に引き込まれる内容で描かれる。
    未来に対する想いを馳せる。
  • 黒い春
     随分、前の本なのだけれど、今読んでも色褪せない作品だと思う。
     日本書紀などの歴史が絡んできて、未知のウィルスとの戦いに重厚感が増していく。
     最後の1ページまで飽きない。
  • ヘルメス
    小惑星が落ちてくるという未曾有の危機、2029年はなんとか回避したが、地下に巨大なシェルターを建設することになる。壮大なスケールで始まった物語は地下の生活にはあまり触れず第2章で唐突にただ一人の生存者ルキに焦点が移る。ただルキの父親瀬良の死体から閉鎖社会の恐ろしさが垣間見える。そしてルキ!あっという...続きを読む
  • ヘルメス
    時代を3部にわたり描いたSF。

    いろんなSF作品を組み合わせたイメージは否めないが、最後のオチが秀悦であった。

    「百年法」の記憶があるので期待したせいもあるが、内容としては少し若者向けを意識した?感じがした。

    もう少し2部を膨らませることで、また違った印象になった気もする。
  • ギフテッド
    生まれながらに人とは異なる謎の器官をもつ「ギフテッド」
    国による一斉検査である一部の人間だけがその器官を持つが、その能力は明らかになっていない。ただ、人類の希望と考えられ、神から与えられたギフトを持つ者として特別な生活を約束される。
    数年後ギフテッド制度は廃止されるが、ギフテッドによる大量虐殺事件が...続きを読む
  • ヘルメス
    何を信じるか。信じないか。揺らぐ気持ち、揺らがない気持ち。強い人ばかりではない。自分を信じて、精一杯生きるしかないのに。一日一日を大切に生きること。やり尽くす。
  • ヘルメス
    著者お得意の近未来SF系ストーリーは同氏の著作である人類滅亡小説に似た雰囲気だったり集団思想や宗教的な考えみたいなのも他の作品で既視感あった
  • 存在しない時間の中で
    次女が手に入れて読んでいたけど、少し難しくて途中でやめてしまったみたい。その後「おかあさん 好きそうじゃない?」とオススメされて。

    物理学の話なんかが出てくると、たしかに少し難しかった。でもストーリー展開はわかりやすいし、どうなるのかなーという興味も手伝って割とスラスラ読めた。

    この世界は実は…...続きを読む
  • ゴールデンタイム
    うーん。だらだらと若者の夢への葛藤が書いてあるだけで飽きてしまった。松子の生涯とは特に関係ないかなと思ってしまった。影響は多少受けていると思うけど。全く別の話しかな。
  • 百年法 下
    不老ウィルスという一つの設定から、国家のあり方や人間の生き方などまで壮大な話となっていた
    自分なら不老となったらどうするだろうと考えなどしたが、家族の絆がそんなに簡単に崩壊するかと疑問に思った
    まあ、そんな事は仮想世界なんだからどうでも良いが、上巻から続き大統領と首相の駆け引きやおかしくなりかけてい...続きを読む
  • 百年法 下
    設定が凝っていておもしろい。スイスイ読める。
    人物描写もしっかりしていて、目の前で映像が浮かぶようでした。
    ただ、テーマ的に読後感はすっきりしない感じ。
  • 黒い春
    架空の病気をめぐる小説。黒い粉を吐いて死ぬ謎の黒手病の怖さ。徐々に原因と発生源を突き止めていく研究者。黒い病に怯える家族、恐いながらもグッと引きつけられて一気に読んだ。最後の最後まで戦いが続くリアリティがあっていい。
  • 百年法 上
    百年法の前振りの一部の後、二部から一気に話が進み出して面白い
    終わりのない人生はやっぱり面白みがなくなりダラダラ生きるようになる
    決められた定命を精一杯生きてこその人生かなと思った
    それに気付いた人々はどのような行動を取るのか下巻に期待する
  • SIGNAL シグナル
    消化不良な終わり方をする。ただ朱鷺丘先輩のキャラがめっちゃ良い
    山田宗樹の文体は唐突に「無理だー!」ってなる時があるけど、キャラクター作りの漫画家っぽいセンスはすごい好み。漫画原作とかやってほしい
  • 百年法 上
    物語は2048年から始まる。
    生存制限法の100年が間近に迫り、初年度適用者から安楽死を受け入れなければならなくなる。
    法整備のための政治家と官僚の話し合いが、ああ、日本だなぁ、としみじみ。

    不老不死で100年生きられることになったら。
    自分はどうするだろう。成人から受けられるHAVIを、たぶん何...続きを読む
  • 存在しない時間の中で
    難しい数式や理論がでてくるのかと思いきや、単純でわかりやすかった。ただ、世界が10次元で出来ていると仮定している割には単純でよくあるSFにしかみえなかった。高次元の世界が人間には理解できないと吟っているので、我々に対してあえて分かりやすくなっているのかも。物語の最後に読者が巻き込まれるような構成にな...続きを読む
  • ギフテッド
    超能力というSF的要素だけど、人物の設定や政治、集団心理とか細かく描かれているのでイメージしやすく入り込みやすかった。

    けど、正直、個人的には百年法の方が断然おもしろかった。
  • 黒い春
    覚醒剤中毒死と思われた若い女性の遺体から、未確認の黒色胞子が発見される。それは、これから始まる新種の黒手病の始まりとなった。
    黒手病と名付けられた、黒色粉を撒き散らしながら絶命するその病気の原因を探し、予防と治療法の確立を目指そうとする。
    ウィルス等を主題とする小説はストーリーが決まってきて、そこに...続きを読む
  • 黒い春
    現代のコロナと繋がるところがあった。
    感染経路を特定していくところがわくわくして面白かった。
    ラストは、これからもこの真菌と闘っていくぞ!的な感じ