山田宗樹のレビュー一覧

  • ゴールデンタイム
    ダブル主人公の視点で描かれているのは「嫌われ松子」と同様のスタイル。
    だらだらと進んでいく二人の「その後」は盛り上がりがなく思えたが、最後の十数ページで訪れる興奮は、「やっぱり嫌われ松子の作者だ」と感じた。
    それでも嫌われ松子のおインパクトが強かっただけに多少見劣りしてしまうかも。

    赤木のその後を...続きを読む
  • ゴールデンタイム
    面白くてサクサクと読めました。
    彼女も笙も自分の行きたい道が見えてきたようでよかったですね。特に彼女が状況に流されてしまわなかったことにほっとしました。

    関係ありませんけど、ここに書かれた腹式呼吸のイメージが今まで聞いてきたどんなものよりもわかりやすいと思いました。
  • 聖者は海に還る
    「嫌われ松子の一生」の原作者の人だーと思い手に取ってみる。
    人物のイメージがしやすいので、映像作品になりやすいのかな。

    事件に始まり、疑念、そして静かな終わりを迎える。
    その過程にあるものは心という不確かなもの。
    心って目に見えないから、たくさん迷って、たくさん傷ついて、強くなっていくんだと思う。...続きを読む
  • 直線の死角
    この本を何故読んだかというと、今勤めている会社の人がまだ
    勤務しているときに書いた本だからです。
    私は直接接点はなかったのですが、私の同期や会社のテニス仲間らしき人物が
    随所に登場していると聞いて、違う興味で読みました。

    しかしそれを抜きにしても面白い本です。
  • 天使の代理人(下)
    天使の代理人と名乗る中絶を思いとどめる人達。
    人違いで中絶されてしまった人。
    同姓同名の人を捜し出し殺すつもりがその人の出産を助けていく。

    中絶について考えさせられます。
    胎児は物か人間か?
    中絶医療の進め方中絶医のあり方など、知れます。
  • 聖者は海に還る
    「嫌われ松子の一生」の山田宗樹の作品。
    私にとっても、これが2作目。だけど、「嫌われ〜」とは全然雰囲気が違っていた。
    「天使のナイフ」とはまた違った内容だけど、少年の頃に受けた精神的治療と最後まで闘うカウンセラーの姿が印象的でした。
    ハッピーエンドでは終わらないけど、決して後味の悪い作品でない...続きを読む
  • 聖者は海に還る
    怖。すんごい怖い。自分の知らないところで自分が自分でなくなってたら…怖すぎます。
    ちょっと話にまとまりがないような気がしました。
  • 天使の代理人(下)
    終わり方がよかったです。
    中絶は殺人だとは思いますが、確かに妊婦本人ではなく回りがどうこう言うのはどうなんだろうとも思います。どうしたらいいんだろう…本当に難しい問題だと思います。
  • 天使の代理人(上)
    シリアス。中絶って本当に難しい…。一人称が入れ替わるたびにその人の意見を支持してしまいます…。結末がどうオチるのかすごく期待。
  • 天使の代理人(上)
    中絶についての考え方は人それぞれですが、賛成・反対に関わらず、文章がなめらかで読みやすくて一気に読めちゃう。
    この人の表現力というか読者を惹きつける力は凄いものがあるなぁと改めて実感しました。

    それから、命を生み出すシステムに携わっている人たちってやっぱり凄いなぁと。
    中途半端な覚悟では出来...続きを読む
  • 天使の代理人(下)
    中絶を題材にした話。
    実際にこんなことがあったら、怖いとは思う。でも子供が欲しくても出来なくって苦しんでいる人はいるんだし、中絶はするべきじゃないと思った。
    まだ自分が親になるとかということがないので、客観的に読んでたけど、親の立場に立ったとき違う感情がわいてくるのかもしれない。
  • 天使の代理人(下)
    妊娠中絶をやめて産む決心をした女性と、その女性と取り違えて中絶手術をされてしまった女性との一見奇妙な交流、そして人工授精で子供を授かった女性の決断と、話は盛り上がってゆきます。結局、産む産まないの決断を超えた力というものが存在するような気がします。
    作者はかなり勉強して書いており、医学知識のある人が...続きを読む
  • 天使の代理人(上)
    作者はなぜ人工妊娠中絶というテーマを選んだのだろう?
    男性にとっては、あまり読む気にならない小説かもしれません。
    年代が前後しながら話が進むスタイルは「嫌われ松子」と似ていて、個人的には苦手なのですが、それでもあまり混乱せずに読めました。(下巻に続く)
  • 天使の代理人(下)
    いろんな主張があった。きっと世の中にはもっとたくさんの主張があると思う。でも、この本みたいに最終的にみんなが幸せの方向に向かえたらいいな。
  • 天使の代理人(上)
    衝撃的な内容だけど、女性はもちろん男性にも理解しててほしい内容。もし数字とか状況とか現実と酷似してたらショック・・・。
  • 百年法 上
    2048年。不老不死が実現した日本。
    HAVIという不老技術によって永遠の若さを手に入れることができる。
    しかし、法律により百年後には人権がなくなり、必ず死ななければならない。

    こういう近未来設定好きだー。
    自分だったら何歳でHAVIを受けようかな。

    でもみんなが100歳まで生きると色々問題が出...続きを読む
  • ジバク
    わかりやすい転落。
    何があるのかわからないのが人生。
    つまづいても立ち上がって次に進める
    生き方をしたいです。
  • ギフテッド
    近未来SF作品。
    ギフテッド、非ギフテッドの対立軸を中心としたお話でありますが、リアルな社会に通じる部分も多く、非常に考えさせられる作品でした。

    人は自らが属するもの以外のものに対して、非寛容になる。まして、それが自分の想像力の範疇を超えるものの場合、嫌悪、憎悪、恐怖、排除等の負の感情を増幅させて...続きを読む
  • 代体
    近未来のSF作品。いつかは人間の機械化、もしくはそれに似た、今回のような意識の機械への転送が可能になるのだろうか。

    言語化するのは難しいが山田宗樹はこういった、近未来に対する作品が非常に引き込まれる内容で描かれる。
    未来に対する想いを馳せる。
  • 黒い春
     随分、前の本なのだけれど、今読んでも色褪せない作品だと思う。
     日本書紀などの歴史が絡んできて、未知のウィルスとの戦いに重厚感が増していく。
     最後の1ページまで飽きない。