中川右介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
●「読んでから見るか、見てから読むか。」
日本映画に革命を起こした角川映画最初の10年を描く!角川映画40周年記念で大幅加筆で文庫化!
1970年代半ば、低迷していた日本映画界に登場した角川映画は、日本初の本格的メディアミックスだった!
小説と映画と主題歌をヒットさせ、ベストセラー作家とスターを生んでいく。
「犬神家の一族」に始まり、「野性の証明」「復活の日」等の大作、「セーラー服と機関銃」「時をかける少女」等のアイドル映画。疾風怒涛の10年を描くノンフィクション。
2016年「セーラー服と機関銃-卒業-」(主演・橋本環奈)、「エヴェレスト 神々の山嶺」(主演・岡田准一、阿部寛)など角川映画40周年記念映画が公開。本書も待望の文庫化!
角川春樹のその後、角川歴彦の「新生角川映画」も大幅加筆で描いた増補版!
「犬神家の一族」から始まった角川映画のメディアミックスのアイデアの始まり、「野獣死すべし」での松田優作と角川春樹の対立や「2代目はクリスチャン」の角川春樹とつかこうへいの対立など制作中のトラブル、ハリウッドに挑みながら夢破れた角川春樹監督作品、角川春樹と黒澤明の対立、薬師丸ひろ子や原田知世など角川ヒロインのサクセスストーリー、角川映画の栄光と凋落、日本映画を盛り上げた角川映画のクロニクル。 -
巣鴨プリズンから帰ってきた男たち
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
アジア•太平洋戦争は1945年8月15日に終わった。この終わりは天皇陛下が国民にポツダム宣言受諾を伝えた玉音放送により、全国民へと伝えられる。実際は放送内容も事前に録音されたものであるから、8月15日はそれを聴いた国民にとっての敗戦であり、戦況からすれば広島•長崎に新型爆弾(原爆)が投下される以前、遡れば日本の敗戦に向かう転機となる戦いは、それよりもずっと以前にあった。極端な事を言えば、国力10倍差と言われたアメリカとの戦争開始を決めた頃には日本の命運は決まっていたのかもしれない。国民にとっての敗戦は家族や身近な人の死により、負けを感じ取った時期は様々なものになるだろう。
本書はその様な8月15日の玉音放送を聴いた、各界の著名人達の言葉を集めた内容となっている。その受け止め方は人それぞれであり、大きくは2つに分かれる。一つは戦争が終わってホッとしたという安堵感。もう一つは負けた事による悔しさや悲しさ。前者は空襲に怯えたり、戦地で絶望的な戦いに身を投じていた兵士たちに多く、後者は日本が天皇を中心とする神の国であり、どの様な戦局になろうが神風が吹き荒れ、日本を勝利に導くと言った考えを持つ、軍人や所謂軍国主義に浸っていた国民である。だが本書を読めば、安堵感と悲しさがない混ぜになった複雑な感情を抱いた国民が多かった様に思える。それは両極端な考え方がいっぺんに現れた為に、双方の感情が互いに打ち消し合った後に残る「虚無感」。多くの国民は玉音放送を聴きながら、「昨日までの空襲がなんだったんだろう」「戦地で亡くなった親兄弟は何のために死んだんだろう」、工場では「自分たちの作っている戦闘機や武器は(戦わずして負けるとは)なんだったんだろう」、こうした「なんとも言えない空虚な感覚」に陥ってしまったのではないか。
本書には太平洋戦争を生き延び、戦後に於いて様々な主義主張を表明した多くの著名人が登場する。女優杉村春子は単純に「助かった」という感覚を抱きながらも、戦後もそれがショッキングな出来事として記憶する。それまでの苦しい戦時下を思い出し、玉音放送により突然訪れる苦しみの終わり。そして徳川夢声はラジオから流れる天皇の肉声に、あまりの神々しさを感じ涙する。多くの国民にとって天皇の肉声を聴く機会などなく、その存在さえ人間を超越した神であると信じられていた時代。その見えない神がまるで神社の奥から語りかける音(玉音)。但しそれは日米の技術的な差を表すかの様に、雑音混じりで聴き取れない。映画監督になる15歳の深作欣二は、それまで軍人や政治家達が言ってきた勝利が全て嘘っぱちであると感じる。そして夏の日差しの照りつける茹だる暑さの中で、ただうんざりと放送を聴く。そして深作はそのの、東映で人が死ぬ映画ばかりを撮り続ける。
その一方でまた一つ違う感情を持つ人々もいた。それは戦争に反対して弾圧されてきた人々だ。漫画家の白土三平は特高に捕まり虐殺された小林多喜二と親交のある家庭で育ち、左翼思想の父親も特高に拷問されている。社会から孤立していた三平が抱いたのは、普通なら喜びであるのだが、自立しなければならないという、未来への信念。ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎は玉音放送で天皇が国民全員に死ねと命令すれば、自身も死んでいただろうと振り返る。歳が届かず兵士になって天皇のために戦えないというもどかしさと、死にたくないという生物が持つ生身の感情の間で苦しんだ状況からの脱出。喜びとも悲しみとも安堵とも解らない、複雑な感情は最早言葉には表すことなど不可能である。
様々な感情が入り乱れた8月15日。今殆ど戦前戦中生まれが鬼籍に入り、それを経験した人は少なくなってしまった。何より日米が戦ったことさえ歴史の中の話で現実感が無い若者ばかり、斯くいう私ですら書籍や映像から得た程度の知識しか持ち合わせていない。戦争に対する直接の感情を持たない世代が迎える8月15日。それを体験した多くの著名人の言葉は、戦争が如何なるものか、戦争により失われた多くの事を我々に教えてくれる。改めて崇高なる平和の意義と、日本という国のこれからのカタチを考える機会として8月15日を迎えたい。 -
Posted by ブクログ
なかなかに、面白い本だった。川上、長嶋、江夏、田淵、王、江川…そういう選手たちは名前くらいのもので、この本の主役は球団の経営者なので、それぞれの経歴が割と紙面を割いて書かれており、それはそれで興味深いところもあるのだけれど、寧ろ、西武が球団を持つのはライオンズだけではなかったんだとか、ユニオンズとかセネタースとか、過去の歴史を振り返ると時に出てくるそういう球団の事情とか、色々知ることができて、面白かった。
この本は、だから、プロ野球球団の経営者の個人史であるのと同時に、経済史でもありといった風な読みものとして、日本の戦前から今に至るまでの一面の歴史書なんだな。
にしても、この著者は阪神ファンだからかもしれないが、正力松太郎、言わずと知れたプロ野球の父のようにいわれてその名前を冠した賞もある人が、意外に、巨人からも読売からも、疎まれていたんだなというのは、興味深い話だった。
誰を主人公にするかも大変だし、視聴率も取れないとは思うけど、これ、大河ドラマでやったら面白そうだななんて考えた… -
Posted by ブクログ
歴史上最も人を殺したと言われるヒトラー、スターリン、毛沢東のそれぞれの出世方法を分析解説したものであり、やはり普通は真似たくてもできないのであろうが、他に考察すべきは、そういった圧倒的な権力者が現れた時に、その者から逃れるよりも、人はその者を恐れ、命令に従ってしまうのであろう。その命令が人を殺すことであっても。それは命令に従わなければ、自身の命の危険があるからというよりも、まるでマインドコントロールされたみたいに正常な考えができなくなるのであろう。
いまだプーチンや習近平など絶対的権力者が国を牛耳っており、ロシアはウクライナへ侵攻し、台湾情勢も安定性を見せない今日において、この三人については、もっと研究すべきではなかろうかと思われた。