中川右介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ある講演会でお話を聞いて本書を手に取りました。大林宣彦を尾道三部作に代表される「胸をキュンとさせる」ストーリーを紡ぐ映画作家としてだけではなく、70年代から80年代にかけて映画産業のシステムが変化していく時に、その変化のシンボルとしての「大林映画」を成立させるプロジェクトリーダーとしての捉え方が新鮮な企画でした。しかし「永遠の16歳」であろうとするクリエイターの意志がそれを成し遂げていくところに、その時代のビジネスが急激に個人を志向してきたか、と感じました。その際、自主映画→CM→メジャー映画というキャリアの中でコマーシャル時代の体験は大きな役割を果たしたのだと思います。チャールズブロンソンの
-
Posted by ブクログ
世界中の誰に尋ねても知っているであろう、3人の指導者。
彼らは今でも人心を良くも悪くも引き付け、そこかしこに現れる。
彼らも、いいところはあった、そういう人もいるだろう。
それは否定しない。
人の評価というものはその時々で大きく変わるからだ。
ただ、なぜ彼らが悪とされるか。
それは彼らが、多くの人々を直接的、間接的に死に追いやったからだ。
このことはどんなに言い訳しようとも、なくそうとしても事実なのである。
それを踏まえた上で、彼らがどのように上り詰めていったか、出世の「極意」がここにある。
まずはスターリン。
鋼鉄の人、と自ら名乗った。
彼は人の弱みを握り利用し、そして誰も信じないことで登 -
Posted by ブクログ
タイトルに引かれて、思わず買ってしまった一冊。
1.しずかちゃんについての考察、2.ドラえもん世代、3.のび太、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫のスクールカーストについて、4.パラレルワールドなドラえもんの歴史について。
1-3については、楽しく読めました。表題にもあったしずかちゃんがのび太と結婚した理由は、詳しくは分かりませんが、しずかちゃんがクラスのマドンナは、良いとして、戦闘少女と言うのは、笑ってしまいました。
確かに、それに加えて、意見もきちんと言うし、性格も良い、しずかちゃんが、何のとりえもないのび太と結婚したと言うのは、分かりかねるかも。
3に関して、のび太、スネ夫、ジャイアン -
Posted by ブクログ
前作「カラヤンとフルトヴェングラー」ではフルトヴェングラーに嫉妬されながらも成長していくカラヤンを描く。
そして、カラヤンがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者になったところで前作は終わった。
本著はその後のヘルベルト・フォン・カラヤンがクラシックの帝国を築き、死の直前に凋落していく様子を描く。
自分で楽器を演奏できない指揮者は、最高の楽器を求める。
その楽器こそがオーケストラ・管弦楽団であり、最高のオケを求めることは権力を求めることと重なった。
「帝国」と表現するといかにも独裁者然とした人格を思い描くが、実際は後進の指導も行う善人格だったように思う。
膨大な音源を残したカラ -
Posted by ブクログ
カラヤンは超有名なので誰でも知ってますよね。
フルトヴェングラーはベルリン・フィルハーモニック管弦楽団をカラヤンに引き継いだ
史上最大の指揮者ともいわれています。
ナチス政権時代にはすでにして大指揮者であったフルトヴェングラー。
ヒトラーが大のワーグナー・ベートヴェン好きであったためナチ政権の宣伝に利用されかけるのをすんでのところでかわす毎日。
一方、その大指揮者に憧れるカラヤンが如何にしてフルヴェンを嫉妬に狂わすほど成長していったか読み応えがあります。
第三の男として、天才チェリビダッケが登場します。
若くして才能を認められて世に出、戦後BPOの指揮を任されます。
しかしオーケストラの全 -
Posted by ブクログ
面白かった、けど読むのに時間かかった・・・。なんででしょうね、中川右介さんの本は、内容にはすごく興味あるし、実際面白いんだけど、なかなか頭に入らなくて同じ行何度も読んだりしている。
まあそれはともかくとして。以下、印象に残ったことメモ。
*徳川時代には役者は「河原乞食」と蔑まれ、幕府の弾圧の対象であった歌舞伎が、明治維新を経て文明開化の名の元に、いろいろあって、日本の誇る高尚な伝統芸能という存在になったという、ダイナミズム。
*徳川時代に、下賤な「芝居」なんか見たこともなく育った明治のエリートたちが、欧州視察にて、国賓として観劇でもてなされることに驚く。西洋では上流社会の社交の場として劇場