中川右介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
玉三郎と同時代に生まれた幸福。
一人でも劇場全体を支配できるほどのオーラ。
この二つの点については、全く同感です。
劇場に行っていないと、そこまでわからない場合もあるので、ぜひ足を運んでみて下さい。
しかし、本人にはまったく取材しないで書かれた本。
それで、このタイトルっていいの?
若い頃に美しさに注目されてブームが起きて、出ずっぱりになりながら、劇評では冷遇され、本当に大きな役はなかなか来ない。
そういう時期もあったんですね。
劇評やインタビューなどを詳細に調べて、取りあげ、その年の傾向や、ブランクの理由などを追求してあります。
何年何月にどの舞台に出た、というのは資料として間違っていないんだろうけど…
舞台の数が既に多すぎるので、一つ一つについて突っ込んでいるほどではない。
ファンとしては知っている話が多いです。
洋物に出た時期や順番、一度で終わった物とそうでない物…
ああ、そうだったかなあ…と懐かしく思い出します。
他の俳優のことを、比較して悪く書く必要は、別にないんだけど。
他の俳優をどんなに褒めても、揺るぎないから。
舞台はコラボだから。
名優とのコンビで馥郁と醸し出されるものも、若手との共演で若々しいまっすぐな演技を玉様がカバーしてたりするのもそれぞれに楽しいですよ。
女形同士はあまり共演する機会もないけど。
歌右衛門のことはあまり知らなかったから、政治力があったという点についての具体的な説明は興味深かった。
年月が過ぎ去り、敵役?としての大物ぶりがまた。
女形の存在感が増したという点で功労者なのかも。 -
Posted by ブクログ
音楽界の帝王と呼ばれた指揮者は難しい人間だった。
巨匠フルトヴェングラー亡き後、音楽界の頂点、ベルリン・フィル首席指揮者の四代目の座を掴んだ男、ヘルベルト・フォン・カラヤン。彼は類い稀なる才能と権謀術数を駆使し、ザルツブルク音楽祭、ウィーン国立歌劇場他、名オーケストラの実権を次々掌握、前代未聞の世界制覇を成し遂げる。何が彼をかくも壮大な争覇の駆け引きに向かわせたのか?盤石だったはずの帝国に迫る脅威とは?二十世紀音楽界ですべてを手にした最高権力者の栄華と喪失の物語。
中学生の頃、初めてカラヤンのレコードを買った時には、遂に一流の指揮者による演奏を手に入れたと感激したものでした。それはベートーヴェンの交響曲第7番で(「のだめ」でよく聞く音楽です)、家にあったモジュラーステレオで何度も聞いた覚えがあります。レコードには、暗黒の空間に目を瞑って指揮棒を握るカラヤンのポスターがオマケで付いてきて、自分の部屋にカラヤンを飾る喜びを感じたものでした。この本によると、カラヤンは本番のコンサートの前のリハーサルでレコードの為の録音を行っていたそうで、私が聞いた素晴らしい演奏は、ベルリンフィルの能力の80%ほどの力しか発揮していないそうです。今となっては、本番の演奏はどれほど素晴らしかったのか知る由もありませんが、、。
この本では、カラヤンが戦後の音楽界を席巻し挫折するまでの歴史を紹介しています。若干年代が前後して読みにくい部分がありますが、当時の音楽界と人間関係、その中でカラヤンがいかに帝王として君臨したかがよく判ります。
カラヤンに興味のある方には面白い内容だと思いますが、もう少し日本との関わりについて詳細な記述があると良かったかもしれません。