中川右介のレビュー一覧

  • 歌舞伎座誕生 團十郎と菊五郎と稀代の大興行師たち

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     1889年落成の「歌舞伎座」を軸に、幕末・明治期の歌舞伎の歴史をテーマとしているが、本書がユニークなのは、役者の演技論や作家の文学論には深入りせずに、もっぱら興行システムの変遷を、金主・座元・役者間の「カネ」と「コネ」の入り組んだ生々しい人間関係に重きを置いて明らかにしていることだろう。いわゆる「団菊左」時代だが、本書の最大のキーパーソンは団十郎でも菊五郎でもなく、江戸三座の1つ「守田座」(維新後は「新富座」)の座元で、後に歌舞伎座にも関係する12世守田勘彌である。江戸の芝居小屋から近代の劇場へ変化する過程を、この稀代の興行師の盛衰に焦点を合わせることで、その「近代化」の意義と近世人ならでは

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    2018年05月15日
  • 角川映画 1976-1986[増補版]

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    歌謡曲やミステリーに続く著者の70's80'sティーンエイジ人格形成カルチャーシリーズは角川映画。東映、東宝、松竹、(大映、日活)五社体制プログラムピクチャー時代にトドメを刺し、現在の製作委員会方式時代の前史を作った存在は「角川映画」という映画界アウトサイダーが作り出したクリエーションがあったから、とはなんとなく感じていましたが、それが詳細なクロニクルとして記録されています。「読んでから見るか 見てから読むか」一大メディアミックスキャンペーンの嚆矢とされる「犬神家の一族」ですが、その前のプロトタイプとして「ある愛の詩」があったこと、さらにそれ以前に結果論としてのNHK大河ド

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    2018年05月13日
  • 世界を動かした「偽書」の歴史

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    古今東西の有名な偽書の紹介本、入門書。
    文書、・書籍の他、書簡や作曲、戯曲、インタビューまで含む。
    また、古史古伝についても解説されている。
    「古事記」や「死海文書」についての考察もある。
    偽書とは何か?何故作成されたか?その及ぼす影響とは?
    多くの人が騙され、または信じる・・・それが偽書の面白さであり、
    危険性でもあります。
    政治や戦争にも繋がってしまう恐れすらあるのだから。

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    2018年04月03日
  • 怖いクラシック

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    クラシック音楽に詳しい著者によって、恐怖をキーワードに西洋音楽の作曲者と名曲誕生の背景を解説している。ベートーベンとショパンの章は面白かった。

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    2018年03月21日
  • 大女優物語―オードリー、マリリン、リズ―

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    ネタバレ

    オードリー、マリリン、リズ、同世代の大女優3人のその頃を比較しつつ、3人それぞれの生き様を紹介した内容。出てきた映画を見直したくなりました。

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    2018年01月21日
  • 冷戦とクラシック 音楽家たちの知られざる闘い

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    音楽を聴く人、作る人が人である以上政治と音楽は切り離せなくて、でも音楽は政治とは違って虚構ではないからやっぱり強いと思った。名前だけ知っていた著名な指揮者に興味をもてた。

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    2017年10月17日
  • 歌舞伎一年生 ──チケットの買い方から観劇心得まで

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    まったくの初心者を歌舞伎の世界へと導く、入門書の前の入門書といった位置づけの本です。

    本書は、歌舞伎についての基本的な知識を伝授する入門書ではありません。じっさいに歌舞伎を見に行くように読者をいざなうことを目的としていると言えるでしょう。「歌舞伎は何だか難しそう」と感じている人の心理的な敷居を引き下げてくれる本だと思います。

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    2017年08月13日
  • 現代の名演奏家50 クラシック音楽の天才・奇才・異才

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    著者によると、名演奏家たちのエピソードを集めた20世紀クラシック音楽界人物交遊録集。音楽家たちの、それぞれの人生のある瞬間、ある期間の、他の音楽家との交流に焦点を当てて描かれている。師弟、友情、ライバル、恋愛、私淑といったさまざまな音楽家同士の交流。音楽の素養が無い私にとって、歴史のある一瞬に切り結ばれる音楽家たちの「物語」にしびれた。音楽を聴く際、手元に置いて、何度でも読み返したい。

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    2017年06月18日
  • 角川映画 1976-1986[増補版]

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    角川映画以外の映画の裏側が良くわかり、文庫の話も興味深く読めちゃう

    角川春樹のお陰で、今の日本映画が有るように感じる

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    2016年11月19日
  • 歌舞伎一年生 ──チケットの買い方から観劇心得まで

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    どこからどう手を付けたらいいのかさっぱりわからない歌舞伎初心者にとって、知識は必要なく、まず見ること、そしてそのかっこよさと美しさを感じることを説いている。
    断片的に興味深い歴史や知識も述べてあるが、やはり見るためにはチケットについてとか、どの席が見えるかとか、食事とか時間とか、そういった実践的方法が丁寧に述べられていて、まず行ってみようという気にさせてくれる本。

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    2016年09月04日
  • すっきりわかる! 超訳「芸術用語」事典

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    まあ、PHP文庫に何を期待しているんだ?と言われれば、それまでなんだけど。
    知ってる言葉は、読んで物足りないし、知らない(分からない)言葉は、やっぱり読んでも分からない。
    難しい言葉や概念を、簡単なワンフレーズにまとめて言い換えるって、魅力的だけど、やっぱり言い換えると、そこからこぼれ落ちる部分があるということか。
    あっでも、この手の本には珍しく、読者を完全に馬鹿にした感じが出てないので、文章には好感を持てました。

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    2015年12月19日
  • 悪の出世学 ヒトラー、スターリン、毛沢東

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    面白かった・・・のだが、スターリン、ヒトラー、毛沢東、この3人については、それぞれ1人1人にこのテーマで本があってしかるべきだと思うので、それを無理矢理1冊の本にぎゅっと詰め込んでいる感は否めない。
    また、1人書き切ってから次の人・・・という順番ではなく、ざっくり言うと頭角を現すまで、権力を握るまで、その後の3部に分けて、それぞれの部で3人を並べて書いているため、流れがいったん断ち切られてしまい、確認のため前に戻って読み直すことも何回かあった。3人のそれぞれのライバルの名前もたくさん出てきて、どのライバルがどんなタイミングで現れたのかなど、この書き方ではわからなくなってしまう。
    ということで、

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    2015年10月18日
  • 出版社社長兼編集者兼作家の購書術(小学館新書)

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    本を買うことが好き、という、本屋さんが好き、とはちょっと違う視点から著者と本との関わりをまとめた本。

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    2015年03月18日
  • 出版社社長兼編集者兼作家の購書術(小学館新書)

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    本の買い方のコツから始まり、本に関するあれこれが書かれている。
    「?」な箇所もあるけど、著者が本が好きで本の存在そのものに愛情を持っていることは、間違いなさそう。

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    2015年03月09日
  • 出版社社長兼編集者兼作家の購書術(小学館新書)

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    読書に関する本は多く見かけるけど、本を買うことに関しての本は珍しいので、購書しました。


    荒俣さんの「喰らう読書術」もそうだったけど、作品を書くために資料(本)を集める人と一般人は全く本との向き合い方が異なるよね。
    でもわたしも本への愛として、これからも買うことを続けたいと改めて思いました。

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    2015年03月05日
  • 源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか 『ドラえもん』の現実

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    ドラえもんって、藤子F不二雄って、めちゃくちゃすごかったんだなって感動した。
    こんなに壮大なパラレルワールドストーリーだったなんて。

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    2015年01月28日
  • 悪の出世学 ヒトラー、スターリン、毛沢東

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    スターリン・ヒトラー・毛沢東の権力掌握術と使い方についての本
    三者三様だけど、共通しているのは他人を信用しないということ

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    2014年09月04日
  • 悪の出世学 ヒトラー、スターリン、毛沢東

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    タイトルを見て、買ってしまった。出世というキーワードで、3人に纏わる政治史を追っていく内容で、時にビジネス本のようなまとめ項目を設けている。ドイツ、ソ連、中国の近代史自体がそこまでなじんでいなかったが、平易で読みやすかった。

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    2014年07月28日
  • 源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか 『ドラえもん』の現実

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    ネタバレ

    「ドラえもん」を考察するにあたって、本編だけでなくて劇場版のシリーズや、「のび太の結婚前夜」みたいなビデオ版の中編アニメの話まで含めての考察だったので、その辺に関しては信頼性が高いと思います。
    学年誌掲載の関係で、第一話が数種類あるとか、最終回も数種類あるとかっていうのはこの本で初めて知りました。
    ただ・・・ドラえもんを通して社会を見るという視点はちょっと失敗だったのではないかなと思います。
    特にドラえもんとスクールカーストの関係についてやジャイアン・スネ夫は民主党政権?っていうのは首をかしげてしまう。
    スクールカーストの上位に来る人たちが皆、「みんなに好かれる人気者」とは言い難いという事実、

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    2014年04月14日
  • 歌舞伎座誕生 團十郎と菊五郎と稀代の大興行師たち

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    サブタイトルにある”稀代の興行師たち”とは幕府官許の江戸三座森田座の座元守田勘彌、歌舞伎座建設の中心人物となる福地櫻痴、金貸しで興行の金主となる千葉勝五郎、田村成義らを指すが、本書の主要人物と言えばもっぱら守田勘彌である。
    本来は福地櫻痴こそが本書の主人公となる筈だが、そのあまりに波瀾万丈な生涯を前にすると他の奇人たちが霞んで見えてしまう。
    書名から歌舞伎座誕生の経緯を描いたノンフィクションを想像するが、安政七年(1860)悲劇の立女形澤村田之助のデビューから明治36年九代目市川團十郎の死までの長いスパンを描く渾身のノンフィクション。
    金と欲、プライドの激突、義理と人情が渦巻く当時の劇界。

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    2013年12月05日