安部公房のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりの読書がこれだったので、難易度高めだった。時間の進み方が一定じゃないのがすごい気になって、これが意図的なものか普通に本ってそーゆーものなのか分からず考えすぎちゃった。多分この本で本来、吸収できるであろうことの10%くらいしか吸収できてない気がするけど、物語を通して、砂の女とか身近なものはミクロ的な描写で、風景とか遠いものはマクロ的な描写で表現してて、主人公目線の主観的なものの見方をそのまま文字起こしした感じ。そーやって考えると時間の進み方も主観的なのかも!ミクマクな描写の対象が物語が進むにつれ、変化してって、主人公の感じ方の変化を表してた気もしなくもない。最終的にみんなマクロでみたら一
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Posted by ブクログ
・起きたら名前がなくなってたり、服が喋り出したりとファンタジーな世界のようで、何故か現実に起こりえそうな気がするリアル感、緊迫感を持って展開される、安倍公房の不思議な世界観の物語。
・「壁」がテーマになっており、主人公によって色んな壁の解釈をしていた。第一部にあった「遥か彼方に見渡す地平線と、目の前のある壁は同じ」という主張が、分かりそうで分かり得なかった。
・物語として読みやすい内容ではあったが、その一歩先の安倍公房の主張や考えを読み解くことができなかった。砂の女の方がその辺りは読み取りやすかったように思う。壁はデビュー作である一方、その10年後に砂の女は書かれているからかな。ただ、安倍公房 -
Posted by ブクログ
ネタバレアホ難しかった。
ほぼ理解不能に近い。
見ることに特化した箱男は、結局見られることから逃げられない。
現代社会と箱男の世界観を重ねて、何が言いたかったか考えた。
スマホという文明機器で、所持者が常に写真を撮ることができ、SNSで自分の意見を特定の誰かまたは不特定多数に発信できる主体だと信じて止まないが、他人からすれば目の前に写真を撮る人物がいて、SNSで何か発信する人物がいる。匿名という個人を特定しない形で、街中やSNSに存在していても、例えば匿名Aというある名前のついた状態で存在しているっていうことなのだろうか。
贋医者が無免許で医療行為していたのは驚いた。
裸婦像モデルの女が、その贋医 -
Posted by ブクログ
[R62号の発明]
会社を首になって自殺を考えていた機械技師の男が、生きながら自分の死体を売ってロボットにされてしまう。元の会社にロボットとして働くようになった彼は、人間を酷使して殺してしまう機械を造る。このあらすじからすると、不況時代に対する風刺と見ることや、資本家に対する左翼思想側からの作品と見ることも当然可能だろうと思うけど、個人的にはそういうことよりもヘラで脳味噌をひっくり返しているところとか、脳味噌が君なのか、それとも君がこの一部なのか、といった手術シーンの方が印象に残っている。
ただ、予想していたほどすごい話でもなかったな。教科書に載ってても全然不思議じゃない。SFならこれぐら -
Posted by ブクログ
安部公房というと昭和30年代の印象が強いが、これは1990年代の作品なので、少し現代風なテイストが入っている。
とは言え、やはり氏の作品は常識外の出来事が次々に起こり、あっという間に現実の外へ連れて行かれる。
空飛ぶ男を見かけた女性が空気銃で撃ってしまったのは百歩譲って理解できるとしても、その女性が、撃った男の怪我を気にして、男の部屋を訪ねて捜索しだして、頭の中は?だらけになった。まあ、空中を移動している時点で現実の外の世界なんだけど。
途中で文章が欠けているので、誤植かと思いきや、未完の作品とのこと。だから尻切れ感はあるけど、ストーリー云々ではなく、この世界観、空気感が好きな人には良いのでは -
Posted by ブクログ
なんか、実写化するなら阿部寛だなと思った。後半、なんかしょっちゅう勃起しているので「ファニーな村上春樹みたいだな……」と思った。「ええ〜〜〜〜〜」という展開が続くし、とにかく突飛な話が続くので戸惑いもあったが、そのぶっ飛びが楽しく読めた。最近はもう時間的にぶっ通しで集中して読んだりできないので、話がぶっ飛んでると印象に残りやすくて「どこまで読んだっけ」とならずありがたい。「同意の上の性交が認められるのは何歳までだっけ?」が面白かった。安部工房展に行ってピンク・フロイドが大好きって話を見ていたので、本当にめっちゃピンク・フロイド好きだったんだなと思った。私が小説を書く時、岡村靖幸の話をするだろう