安部公房のレビュー一覧
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砂の穴の底にある女の一軒家に閉じ込められた男の話
日々男は逃亡を試みるので、はらはらして読み進める
男は現実世界に戻りたい一心なのだが、男が思い出してる現実世界の家族や仕事のことは、灰色でなにも面白みの無さそうな世界に感じる
日々の砂の穴の中の生活は、毎日の砂かき、ラジオを買うための少しの内職
女は私はめっちゃ優しいと思うちょっとあこがれる笑
逃亡のチャレンジで話は進んでいくんだけど
読み終わったあとは
働くこと、生活すること、ほんとに大事な生き方ってなんやろう
幸せってなんなんやろうか
っと、ぼーっと考えてしまう
読む度に感想変わりそう -
Posted by ブクログ
ネタバレなんとも言いがたいがとても好みだった。
小出しにされる情報にどんどん恐怖や不安感が募り、比喩表現の巧みさに魅了され、主人公の思考を通じて人生の意味まで考えさせられる。
わからないのに「なんだかわかる」という気持ちにさせられて、文章にのめり込んでいくような読書になったのが面白かった。わかると思うのも幻想にすぎないというか、きっと思い違いだろう。
競争や責任から逃げ出した先の、すべての約束を放り投げる解放感は替えがきかないだろうなと思った。本来は残された側の動揺や苦悩に共感すべきところを、失踪人の心理を考えて追っていくことで同化していく感覚を味わえた。
探偵は後頭部など暴行を受けたあと、現実の時間 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第4間氷期
未来予知機を作った人間が疎外され
水棲人類を作った人間が疎外される
最初は混乱を招いたり、自由を奪うという理由で政府から未来予知器の使用を制限された製作者の不満から始まる
未来予知という近未来的な装置に世間は沸き立っているも、ソ連が「世界は最終的に共産主義に落ち着く」という未来予知をしたことを皮切りに、自由主義諸国は政治的反対からその意思を世論に流した
結果、研究所は閉鎖の聞きに追い込まれる
どうにか使途を見出そうと、機械に聞いて見ると、社会ではなく個人の未来を予想すればいいという答えが帰ってきた
そこで、助手のトモキと共にある平凡そうでいながら予測不可能さを備えていそうな中年男 -
Posted by ブクログ
短編10話。一つひとつの話が短いので読みやすい。
『箱男』『砂の女』『燃えつきた地図』など、安部公房の有名作品を思い起こさせるような内容もあり、非常に面白かった。
星新一のショートショートと少し雰囲気が似ている話もあるが、やはり安部公房はぶっ飛んでいる。
それでいて決してふざけているわけではなく、あくまでも真面目に描かれているからこそ、グイグイ引き込まれる。
『賭』は、奇妙な会社に巻き込まれていく展開がすごくワクワクして好き。
『無関係な死』は、無関係であることを証明しようとすればするほどドツボにハマっていくのだが、読んでいてなぜかすごく共感できる。
『人魚伝』は、アドレナリン分泌の有無が -
Posted by ブクログ
探偵というのは、誰かの過去や因果関係を調べる仕事な訳で、つまりそれは常に、誰かの「影」として跡を追うことで初めて存在意義が生まれる。
その意味で、主人公の「ぼく」と失踪人の「彼」は、初めから対の関係性だった。
p.390「誰だって、どんな健康な人間だって、自分の知っている場所以外のことなど、知っているわけがないのだ。」
確かにそうだ。この世界の知らない場所が自分の世界の延長であるように過信するのは、傲慢だ。
知らない道を通っても、また知っている道に戻れるとは限らない。迷い続ければ、それは失踪になる。
p.359からは、失踪者側の目線で語られる。
追跡者側と失踪者側で対比させていながら、主人