安部公房のレビュー一覧

  • カンガルー・ノート(新潮文庫)

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    初めて読みました安部公房
    ChatGPTに本の好みを散々聞いてもらってからおすすめされました

    なるほどー
    文字を読むことで、この目で見たかのように映像が脳内で再生される
    その映像が奇妙すぎて虜になるね

    脛にかいわれ大根が生えてきてしまった男の話です
    なんだろうな脳にこびりついて離れない映像が多すぎる
    面白かったって感想よりいい体験をしたって感想の方がしっくりくる

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    2026年08月24日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    めちゃくちゃフィクションでありえない設定なのに、妙に写実的で閉塞感がすごく、息苦しいぐらいだった。その世界は社会をうまく風刺して、砂の世界も現実も労働をして対価を得て欲しいものを買うという点では全くおんなじであり、むしろ慣れてしまい「希望」の装置の研究に希望を見出して研究している方が、穴から出てあいつと一緒に義務的に暮らすより遥かに自由で意義があると気づいてしまったのかもしれないと思った。

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    2026年08月21日
  • 第四間氷期(新潮文庫)

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    ネタバレ

    第4間氷期
    未来予知機を作った人間が疎外され
    水棲人類を作った人間が疎外される
    最初は混乱を招いたり、自由を奪うという理由で政府から未来予知器の使用を制限された製作者の不満から始まる
    未来予知という近未来的な装置に世間は沸き立っているも、ソ連が「世界は最終的に共産主義に落ち着く」という未来予知をしたことを皮切りに、自由主義諸国は政治的反対からその意思を世論に流した
    結果、研究所は閉鎖の聞きに追い込まれる
    どうにか使途を見出そうと、機械に聞いて見ると、社会ではなく個人の未来を予想すればいいという答えが帰ってきた
    そこで、助手のトモキと共にある平凡そうでいながら予測不可能さを備えていそうな中年男

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    2026年08月17日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    友達に勧められて、初めて安倍公房作品を読みました。最初は、砂の奴隷から逃げ出すサスペンス的な話だと思って読んでいましたが、砂に囚われた生活の中で男の正気がじわじわ溶けていく様を見ていると、これは異常なヒューマンドラマではないか?と思ってきました。最後、読み手からすると完全に後味の悪いような話だと思いますが、主人公の男は、もう幸せそうでした、いや、幸せまではいかなくとも、生きる意味を見出していました。いやぁ、安倍公房さん、ハマりそうです。

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    2026年08月14日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    砂に行く手を阻まれる 大きな岩がその場に在るのと常に動いている砂 囚われているのか自由なのか 手元に求めていたものが増えていくほど飛び出していくのはまだいいと 
    途中で分からない箇所もあったが徐々に砂に埋もれている感覚だった 

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    2026年08月04日
  • 飛ぶ男(新潮文庫)

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    安部公房の未完の遺作。
    安部公房の作品にしては読みやすいです。
    未完な事もあり読み手自身が物語の続きを想像しなければならないがまたそれも一つの作品になるでしょう。

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    2026年07月28日
  • 壁(新潮文庫)

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    シュールで不条理。名作だと言われて読むと、理解できなくて後悔するかも。
    2度目に読んだとき、壁とは何か。について考えられた。

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    2026年07月26日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    口の中がジャリジャリしてくる。
    砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底にある一軒家に閉じ込められる。

    ​その家での暮らしはあまりにも異様。
    食事中も傘をささなければ砂が降ってくる。
    しかもその砂はサラサラではなく、しめっぽくて肌にべたつく。海辺で体に張りつく、あの嫌な砂の感触。

    さらに毎日砂搔きをしなければ、家は砂に埋もれてしまう。
    「これじゃまるで、砂搔きするためにだけ生きているようなものじゃないか!」
    いやだ。絶対にこんな生活は嫌だ。

    書き出しから一気に引き込まれた。
    砂の不快感があまりにもリアルで、読んでいるだけで口の中までジャリっとしてくる。

    なぜ女はこの家に住んでいるのか。

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    2026年07月23日
  • 第四間氷期(新潮文庫)

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    独特の不気味な雰囲気。
    絶対にありえないはずなのに、本当にあるのかもしれないと思わされる妙なリアリティが余計に薄気味悪い
    「こうなっても不思議ではない」の、イヤな方が敷き詰められた本。
    何より昭和33年にこんな作品を書いたのが凄すぎる。

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    2026年07月21日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    どんな環境でも楽しみはあるということを、再認識した。人は自分より良い生活をしている人を見ると、自分は不幸なのだと錯覚して、現状を打破し次のステップに行こうとするが、この考え方は堂々巡りで続いてしまう。本書を読んで、どんな環境にいても、労働と生活を通じて、満足できるくらいの幸福を享受できることを知った。次のステップに行こうとするのではなく、今を生きることが大事である。

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    2026年07月13日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    安部公房さんの代表的な小説ということで、読みました。正直しんどかったです。蟻地獄のような砂の坩堝の中で、もがく主人公。現代の社会の中で同じようにもがく自分を含めたサラリーマンに共通する「何か」を感じながら、圧迫されるような感覚で読んでいました。これはマックス・ウェーバーの言うところの「鉄の檻」ですね。もう一度「プロテスタンティズムの倫理と・・・」を引きずり出すことにしました。

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    2026年07月12日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    抵抗している事実に満足していく。自分は主体性を持っている、と認識を無意識に変更していくのが悲しいかな人間なのか。

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    2026年07月09日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    生きていれば基本毎日見る顔
    当たり前のようで当たり前でない
    顔を失った主人公の執念深さにある種の恐れを感じた
    仮面が生産されるという妄想の中で俳優たちが顔の版権を主張するという描写は今の世の中で生成AIによって職を奪われることを危惧している俳優や声優たちの抗議と重なった
    皮膚の色は関係ない、人を見た目で決めてはいけない、ルッキズムがどうたらこうたら、多様性であるなどと謳われているような現代にも関わらず、美容整形が当たり前で男が化粧するのも受け入れられる状況を鑑みると、昔以上に顔の重要性は高まっているように感じた
    主人公はおまえに顔以外も含めて自分を理解して受け入れてほしいと勘違いをしてしまって

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    2026年07月08日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    ページを捲る手にも砂がまとわりついてくるような錯覚をするほどに、砂と湿気の相性の良さ(悪さ?)が際立つ描写が上手くて嫌悪感マシマシ。これは夏に読むべきかもしれない。

    脱出を試みる反発心を抱きながらも生活に順応していくさまを見ていると、社会から孤立した男があるべき場所に辿り着いてしまったんだと思う。無意識下では男は本当には帰ることを望んでいなかったのかもしれないし。それでも部落からの支援や連帯からは逃れられないという皮肉さをはらんでいるのが面白い。

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    2026年07月05日
  • 箱男(新潮文庫)

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    砂女を読んでみて他の作品が気になり手に取ってみた1冊。

    文体としては圧倒的に砂女よりわかりやすかった一方、構成がかなり複雑であり正直序盤は何が何だか分からない。

    一方で中盤〜後半になるにつれて、少しずつ序盤との繋がりが見えてくるので、前半は我慢しながら読み進めることが必要。(が、それでも理解するのがやや難しい。)

    題材としてはかなり興味深く、箱男という存在が目の前にいるのではないか、というくらい描写が上手く想像に難くない。
    現代ではオンライン上で様々なコミュニティを
    匿名で見ることができるが、もしかしたらそれは現代人の一人ひとりが「匿名という箱を被って観察をしている」、ということなのかも

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    2026年07月01日
  • R62号の発明・鉛の卵(新潮文庫)

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    どれも世界観が完成されているから、現実を忘れて没頭することができる
    読んでる瞬間のみならず、余韻でもその逃避を与えてくれる

    安部工房の作品に出てくる人間、主に他者は、他人に対して猜疑心と利己心ばかりしかなく、温かみを感じない
    根源的な感情がほとんど恐怖と虚栄心に限られているように思う
    そのため小説によく見られる理想やロマン主義的側面への疑問や嫌悪感が浮かばずに、こちらも淡々としかし恐々と読み進めることができる

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    2026年06月30日
  • 他人の顔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ありのままの自分を愛してほしいと思う気持ちと、ありのままの自分を愛せるわけがないという疑念。そしてありのままの自分など見られたくないという思い。人は「顔」を通して他者と繋がる。

    正直読みにくくて真ん中辺りは大変だった。しかし、大江健三郎の言うようにこの構成だからこそ成功した作品になっているように思える。
    『砂の女』同様、終わらせ方が上手いなあと思う。

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    2026年06月27日
  • 壁(新潮文庫)

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    面白いが箱男の方がわかりやすく面白かった。

    何かを表現したくて書いている小説なのだろうけど、何を意味しているのかイマイチわからなかった

    解説求ム…

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    2026年06月27日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    最初は主人公の些細な出来事に楽観的に考えたり、生への執着による支離滅裂の言動が気になったりしたけれど。
    感情を中心に物語が進むからこそ、結末が面白い!

    人間は適応力が高いと思うし、現実を受け止めることによって楽に生きられる側面もあるとは思うけど、それでも共感はできなかったな

    慣れは怖いな

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    2026年06月26日
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

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    夜、夢をみているとき、それがどんなに変な内容でも夢の世界ではまったく変だと思わないから不思議です。安部公房さんの作品もそれに似ています。

    ある日突然自宅に死体が現れますが、なぜか警察を呼ぼうとしません。(『無関係な死』)
    それを変だと思わせない文章がすごいです。

    読み終えてもなんだかすっきりはしません。わかったようなわからないような…。なんというか、かゆいところに手が届かないのです。
    このかゆさの〈正体〉こそが大事だと思うのですが、どうしてもそこに手が届かないまま、また夢をみるのです。

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    2026年06月14日