安部公房のレビュー一覧

  • 密会(新潮文庫)

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    ここまでドギツイ性的描写ができるのはさすがです。

    ややグロテスクな表現もあるので中々人にはお勧めできませんが、
    安部公房作品が好きな方にはたまらない一作かと思います。

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    2015年02月15日
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ◆パス「波と暮らして」→ディキンソン「早朝、犬を連れて」を読み、無性に「人魚伝」を読み返したくなり、再読。
    ◆1957年〜64年に発表された初期短篇10篇。小説でいうと「砂の女」〜「他人の顔」の頃か。
    ◆飛び込んできた不測の事態によって、現実だと思い込んでいた世界は揺すぶられ歪み崩れ落ちる。元の世界が虚構なのか、この事態が虚構なのか。現実を取り戻そうと足掻く主人公はどちらの世界からも滑り落ち、居場所を剥奪され世界の狭間に取り残される。◆読み終えた私に残されるのは、主のいない帽子・白々とした床・緑色過敏症だけ…
    ◆はぁ、やはりこの悪夢のような世界観に魅了される。◆ゾクゾクするのは初読時から変わら

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    2015年01月12日
  • 水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

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    表題2作。
    ひどくシュールな漫画を読んでいる気持ちになる。
    水中都市にしても、デンドロカカリヤにしても
    「ある枠」をはめて物語を一層意味深くしている。この作者、物一つ眺めてからの創造力が桁外れだ。モノづくりにとってはネタの宝庫かもわかりませんね。

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    2014年12月17日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    「失踪した主人を探して欲しい」
    この時点で、安部公房を何冊か読んできた人なら、見つかることはないことは想像に難くないだろう。したがって、見つからないのである。
    いなくなった人を探して見つからないというテーマは「密会」と似ており、安部公房作品らしくどの登場人物ものらりくらりと本質を語らない。主人公もフラフラと本質に突っ込まず、心理描写を見ながら、読者がどんどん焦らされていく。プロットとしても「密会」の昼間版というところ。とはいえ、あちらほどディープでえげつない描写が有るわけでもないので、慣れていなくても割と読みやすい1冊となっている。安部公房の準初心者におすすめしたい。
    安部公房作品の読み解きの

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    2014年12月01日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    手触りかん、現在形、途中までは才能をフルに発揮、恐らく最後の数十ページは彼にとっても挑戦。いいね!!

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    2014年10月10日
  • 方舟さくら丸(新潮文庫)

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    ふと読み返したくなり再読。3年ぶりくらいに読んだが、印象が変わった。
    安部公房後期の長編。この小説の見所は「登場人物全員悪役」ということだろう。しかも小悪党。それらの登場人物が騙し合い、出し抜き合い、物語は進む。
    まず笑ったのが「デブ」の頻出具合。主人公のもぐら君がデブなんだけどデブやブタと言われたらキレる。ブタと呼ばれないために自らもぐらを名乗っているくらいだ。このもぐら君、なかなかスケベで女の尻を触ろうとしたりひっぱたこうとしたりする。笑いどころが意外に多い。
    この小説は壮大な「かくれんぼ小説」だ。みなさんもかくれんぼの経験があるだろうが、そんなワクワク感がある。偽物という意味の「さくら」

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    2014年09月27日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    ネタバレ

    安部公房作品の中で一番好きな小説。純文学と探偵小説の融合だ。
    主人公は興信所員。ある男を探してほしいという依頼を受け、調査を開始するが手がかりは次々に失われ、登場人物は死に、主人公は都会の迷路の中に追い込まれていき、追うものと追われるものが逆転し、最後には記憶喪失になってしまう。現代の恐怖を描いている。
    特筆すべきはハードボイルドなこの作風だろう。紫煙と酒がよく似合う世界。タフな主人公。ウィキペディアの「ハードボイルド」の項にこの作品は上がっている。安部公房の作品は深読みしようと思えばいくらでもできるが、難しいことは考えなくても楽しめるのが最大の売りだろう。純粋な探偵小説としても読むことができ

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    2014年07月27日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    なぜ、安部公房の作品は文学作品だというのに、いつも、長い夢を見たような気分になるのか。文字よりもそこから喚起されるイメージのほうが頭に焼き付いて離れない。

    孤独、アイデンティティの喪失という題材を儚くも美しく、お得意のメランコリックな文体で仕上げた名作。

    社会での歯車の一部感で苦しくなっているときに読むと刺さるように心に響く。

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    2014年06月21日
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

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    追うものが、追われるものになる。
    無関係のものが、関係するものになる。
    支配するものが、支配されるものになる。

    他の安部公房の作品と同様に、この短編集の中でも立場の逆転が沢山起こっている。
    恐ろしいけど、楽しい。
    小さなきっかけ一つで、目に映る世界が大きく変わっていく。

    「誘惑者」と「賭」が、個人的には好み。

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    2014年03月05日
  • 方舟さくら丸(新潮文庫)

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    読む本がなくなってしまったので、BooksKiosk新大阪店で買いました。
    (2013年9/28)

    男は、砂の穴からは逃げなかったけれど、
    岩の穴からは逃げ出したんですね。
    (2013年10月5日)

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    2013年10月06日
  • 水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

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    カフカ的な作品で理解が難しかったです。断片的には、何かを象徴しているのかなっと思うシーンもあるのですが。。。これを読んで面白いといえる人っているのでしょうか。。。

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    2013年03月18日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    過去に読んだ本。

    大学4年の頃、その時受講していた講義の先生の影響で安部公房にハマって、何作か読んだ。

    暗い、不条理な感じがいい。

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    2012年12月15日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    人類みな友達、この言葉で済ませたい。飄々とした人たちが、やらかしちゃう物語、「友達」。「棒になった男」はいきなり降ってくるとこからナイス。文学的幅を示した、才能あふれる作者の戯曲。他者と自己の関係を恐ろしくも滑稽に描いた、日本昔話的表現にジーンっ。

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    2011年05月12日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    安部公房は初めてなのだけど…、
    戯曲は基本嫌いなのだけど…、
    しみじみ面白かった…。
    久々の充実感。
    最近読んでいた本って軽かったんだなーと。

    すごい演劇的なストーリーだと思う。
    当たり前だけど。
    その全体の理不尽さがすごい演劇っぽい。

    表題の『友達』は、
    ちょっと私が不得意なタイプの理不尽物語でした。
    私にはちょっと辛い。
    そして怖い。

    でもこの世界観。
    他の安部公房を読んでみたい。
    全作品素晴らしいのですが、
    私は『棒になった男』が一番好きです。

    収録作品
    ・友達
    ・棒になった男
    ・榎本武揚

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    2009年10月07日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    ネタバレ

    史記の張騫砂漠行の直後に読んだのでずっと脳内が砂まみれ
    あちらはどこまでも乾燥してたけどこちらは日本!!て感じの湿度が加わってまとわりついてイヤすぎだった

    最後逃げない(結局元の生活も入れ子構造みたいに延々と積もる砂を掻き出すのと同じだから)のも日本社会!!て感じがする

    メビウスの輪の先生への文章、執着強めなのがずっと気になってる もしかしたら相手もずっと探してくれてるかもしれない

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    2026年04月21日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    あまり読みやすい文体ではなかったが、かえってそれが主人公の抱える息苦しさとやるせなさにマッチしてたのかなと感じた。

    希望と充足って、案外対極にあるものなのかも

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    2026年04月18日
  • 壁(新潮文庫)

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    不条理不条理!読んでる間に、漫画家つげ義春氏の訃報があって、なにか共通なものを思い出した。

    それにしても「とらぬ狸」の言葉だけゴシック体なのは何故なのか

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    2026年04月18日
  • (霊媒の話より)題未定―安部公房初期短編集―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    手紙がツボにきたのに未完…
    内側と外側が反転て何それ(歓喜)
    第4で一気におもしろさ加速してまじの途中で終わって絶望

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    2026年04月14日
  • 壁(新潮文庫)

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    ネタバレ

    意味が分からないままとりあえず読み進め、読後にあらすじまとめを読んでもやはり意味がわからず、考察を読んで初めて少し納得した感じ。
    途中、展開の意味がわからなすぎて、アリスのような童話のつもりで書いているのかと思った。

    名刺という社会的な自分の名前を消された時、残った自分という存在は、自分を自分であると認識ができるだけで、そこにただ”存在”しているだけの、生物としてだけの存在になってしまうのではないか。

    考察を読むと、とらぬ狸が特に面白かった。
    とらぬ狸とは人間の非現実的な願望であり、目玉銀行へ目玉を預けること要求されるのは、現実を見る能力を手放すように促している。

    赤い繭では、家を探し求

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    2026年04月09日
  • 燃えつきた地図(新潮文庫)

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    ネタバレ

     この本を読んでいる最中の不安感といったら無い。何か分からないものをずっと求め続けている感覚。何度も読む手が止まってしまった。正直読むのが辛かったので再読はしないかもしれない。でもある種の救いがあるから読み切れた。
     自分の存在証明をするのは自分である。自分が決めた「目的」である。目的のない人生は、途端に自分の所在を不明にする。

    p.294「〜どんなつまらない目的のためでもいい、とにかく歩いていられるのは幸福なんだってことを、しみじみと感じちゃうんだな……」

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    2026年04月07日