安部公房のレビュー一覧

  • 水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

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    デンドロカカリヤ
    あちら側の蠱惑。
    諦めということ。
    ふわふわ。

    詩人の生涯
    こういう系がとても好きだ。

    闖入者
    とんでもなく嫌な話。
    すごいイライラしたけど、巻き込まれてなす術もなく、というのは
    とても安部公房ぽいなぁ。

    水中都市
    なんとなく第四間氷期思い出した。
    最後が好き。

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    2012年06月18日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    「友達」
    面白かった。小説形式でやってもらいたかったな。友達一家の浮かべる「親切な笑顔」は、はたして…。二女の行動から察するに、武器としての笑顔なんだろな。あの一家はわざとやってたはず。

    世間の繋がりがバラバラになった現代の都会人は、病気なのだろうか。孤独は弱さなのだろうか。
    覆いかぶさってくるしがらみこそが人類の病巣のような気がする。

    「棒になった男」
    鞄、時の崖、棒になった男の三作。「鞄」は「家」の変形版。「時の崖」はそのままで、「棒になった男」は同名の短編を改編した戯曲。
    鞄、くたびれたおっさんであることがとってもユーモラス。そのおっさんを挟んだ女二人のやり取りが笑いを誘う。
    時の崖

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    2012年05月27日
  • 飢餓同盟(新潮文庫)

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    現実の中にいきなりでてくる非現実。だけれども、非現実なのに、なぜか違和感を感じさせずに、リアリティをもつのは、安部公房ならでは。だから好きで読んでしまうんですよね。飢餓同盟も同じで、不思議な世界に誘われたいなら、ぜひとも読むべき1冊です。

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    2012年05月05日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    安部公房の作品は変だ。読み進めていくうちに迷子になる。ちゃんと舗装された道路を通ったはずなのに。

    『友達』の展開は訳が分からない。それなのに納得してしまう。そして、そら恐ろしくなる。闖入した一家が、例えばこんな論理で説得してくるのだ。

    "兄弟は他人の始まりっていうじゃないか。つまり、他人をさかのぼって行けば兄弟になるということでもある。"(19頁、『友達』より)。

    これを劇場で見た観客は何を思っただろうか?

    『榎本武揚』は、安部公房先生にしては珍しい歴史・人物モノである。とはいえ展開がシュールなのは変わらない。幕末ファンかつSF好きには興味深い一品なのではないだろう

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    2012年12月11日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    安部公房の戯曲集を初めて読んだけれど、やっぱり安部公房であって、現実の中の非現実、日常の隣にある非日常に誘う作品です。このなんともいえない不思議な世界観にいつも感嘆するばかり。素敵です

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    2012年03月18日
  • けものたちは故郷をめざす(新潮文庫)

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    満州時代の経験が生きた佳作。哲学書じみた『終りし道の標べに』に比べると読みやすい。

    本作は、生と死の境目を綱渡りする決死の逃避行劇である。安部公房が生涯追い続けた「疎外」「人格の証明」といったテーマが既に表出している点が興味深い。また、夢や幻覚を用いた前衛的な雰囲気や、ひりひりするような現実的レトリックといった、後年の作風と繋がる面があるところも気になる。

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    2012年12月11日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    安部公房の戯曲集。

    表題作『友達』は非現実的な世界観が、主人公を通じて日常的なものへと錯覚させられる、読み進めていくうちに思わず引き込まれていく作品でした。
    日本社会において、個性や個人という考え方を維持することが難しく、全体主義、連帯責任というものに押さえつけられてしまうという現状を表現したものであり、これは現在の日本社会でも通じるとことだと思った。

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    2011年09月19日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    「友達」「棒になった男」「榎本武揚」の三つの戯曲集。
    戯曲ははじめて読んだけど、会話形式なのでサクサク読めて楽しめた。相変わらずブラックな笑いのセンスが抜群の「友達」がお気に入り。

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    2012年11月29日
  • 飢餓同盟(新潮文庫)

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    ユートピア思想の具現化を追い求めて結成された「飢餓同盟」。
    排他主義・権威主義がはびこる廃れた温泉町に革命の機運を起こすべく奔走するが、徐々に手段が目的と化し、自らも政治・経済システムに取り付かれた狂人となり果て、同盟が瓦解していく模様を綴った作品。


    支配の重壁に押しつぶされようとしている人々が、立ち上がりその壁を突き崩そうと試みる。
    例えその試みが儚く敗れ去ったとしても、彼らの飛ばした小さな火花の中に、私たちの社会のより良い可能性を見つけることができるのではと感じました。

    私はこの作品を絶望ではなく希望の教訓であると信じたい。

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    2011年04月10日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    ほら、あるでしょ。
    クイズに不正解だったお笑い芸人が、突き落とされて小麦粉まみれになるやつ。
    あと、少しズレちゃうんだけど、その時自分は面白く無いのにTVの向こうではわざとらしい笑い声がゲラゲラ入ってて、何かから取り残されちゃったなーって感覚。
    その傍観者でいたはずの自分てのも、その実当事者であったりするわけで、知らず知らずに小麦粉まみれの芸人やわざとらしいゲラゲラになってる可能性のが高いんだよね。
    そんな意思は無くても。
    そこがなんか怖くて腹が立つ。

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    2011年02月27日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    またまた安部公房の「有り得そう」と錯覚させてくれる作品。特にこれは戯曲だから、変にリアルなの!

    いくつか作品が収録されているけど、私は「友達」が1番好き。

    無茶苦茶な家族がいい具合に有り得ない。でもだんだん、本当にこの家族が存在するような錯覚に陥る。まさに安部公房の魔法。



    実際に上演されるなら絶対観てみたいな。

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    2010年10月22日
  • 飢餓同盟(新潮文庫)

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    ほかの作品にもよく見られるような、土俗性と人間の過剰なまでの人間らしさが散りばめられている作品。
    雪に閉ざされた地方都市や戦後間もないであろう時代といった舞台には、確かに今この場にいる自分との距離を感じてしまう。しかし、われわれが日本人である限りはどこにいようとどんな時代を過ごしていようと同様の構造を周囲に見出していくのだろう。
    なんて思った。
    装丁がすてき。

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    2010年04月26日
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)

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    他の作品とは違って、台本をテキスト化したものなのでちょっと特殊な文体です。この事によって、普通は不可能である、人物が同時に別行動をするという表現が可能なので、短文でありながらも人物の表情や仕草を捉える事が出来る。ちょっと不思議な感じです。
    <友達>ある一人暮らしの男の部屋に、見知らぬ9人の家族が上がり込んでくる。出ていけと迫る男に堂々と、自分達がどれだけ大切な存在か、貴方が必要としているかと説き、訳も分からぬまま住み着かれる。大衆とは世間とは、ただの他人の集まりでしかないという恐怖を描いた作品。
    <鞄>ある新婚の女性が、悩みを友人に打ち明けるが.........それはとてつもなく大きな悩みでも

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    2009年10月04日
  • 笑う月(新潮文庫)

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    作者独特の短編集です。
    東大医学部卒の天才は、凡人には理解できない世界に生きています。掴めそうな、手に取れなさそうな不思議な小説感が湧き出していました。

    「鞄」→自由とは何かを問う面白い小説です。どのようにも捉えることが出来、思考することに興味を覚えます。
    「自己犠牲」→ドラマや映画のショートストーリーにもなりそう。ラストに衝撃を受けます。
    「公然の秘密」→SFっぽくて想像力が湧き上がりました。

    この本から始まり、『砂の女』『箱男』の順番に読むと阿部公房ワールドに入りやすいかなと思います。

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    2026年02月01日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    口の中がじゃりじゃり
    心もじゃりじゃり。


    話が進んでいかなくて少し難しかった。
    結局、愛なのか。人間は。

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    2026年01月29日
  • 笑う月(新潮文庫)

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    ふつう人の見た夢の話なんてつまらないものだけど、と思いながら楽しく読めた
    特に気に入ったのはアリスのカメラ、公然の秘密

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    2026年01月27日
  • 箱男(新潮文庫)

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    自分が文学的素養が無いのもありますが、非常に難解な内容でした。
    ストーリーというよりかはこの登場人物の視点、関係性、構造や表現手法をもっと理解すれば評価も変わるのかなと感じました。もっと勉強します。

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    2026年01月26日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    久しぶりの読書がこれだったので、難易度高めだった。時間の進み方が一定じゃないのがすごい気になって、これが意図的なものか普通に本ってそーゆーものなのか分からず考えすぎちゃった。多分この本で本来、吸収できるであろうことの10%くらいしか吸収できてない気がするけど、物語を通して、砂の女とか身近なものはミクロ的な描写で、風景とか遠いものはマクロ的な描写で表現してて、主人公目線の主観的なものの見方をそのまま文字起こしした感じ。そーやって考えると時間の進み方も主観的なのかも!ミクマクな描写の対象が物語が進むにつれ、変化してって、主人公の感じ方の変化を表してた気もしなくもない。最終的にみんなマクロでみたら一

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    2026年01月26日
  • 砂の女(新潮文庫)

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    中盤まで同じような内容が繰り返されるところで躓いてしまい、なかなか読み進められなかったのですがやっと読み終えました。
    結果ほんとにおもしろかったです。早く読めばよかったです。

    不自由の中の自由、というか豊かさに気づいていくさまが
    とてもよかったです。

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    2026年01月25日
  • 壁(新潮文庫)

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    ・起きたら名前がなくなってたり、服が喋り出したりとファンタジーな世界のようで、何故か現実に起こりえそうな気がするリアル感、緊迫感を持って展開される、安倍公房の不思議な世界観の物語。
    ・「壁」がテーマになっており、主人公によって色んな壁の解釈をしていた。第一部にあった「遥か彼方に見渡す地平線と、目の前のある壁は同じ」という主張が、分かりそうで分かり得なかった。
    ・物語として読みやすい内容ではあったが、その一歩先の安倍公房の主張や考えを読み解くことができなかった。砂の女の方がその辺りは読み取りやすかったように思う。壁はデビュー作である一方、その10年後に砂の女は書かれているからかな。ただ、安倍公房

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    2026年01月20日