五木寛之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人生とは選択の連続である…とは,そのとおりです。
最近,テレビで見たお笑いのネタに,「レストランで,希望のメニューや量や味を必要以上に細かく聞かれる」というのがあって,笑ってしまいました。
こっちが選択しているつもりがなくても,私たちは,日々,選択しながら生きているんだと思います。意識しなくても…です。
今回の衆議院選挙は,選挙に行かなかった人も,「選挙に行かない」という選択をして,結果的には,多数派を支持していることになるのですよね。
選択しながら生きていることを,もう少し意識的にとらえることができれば,今より,主体的に生きていくことができるかも知れないなと思いました。
五木さん -
Posted by ブクログ
「1960、70年代の青年のバイブルだった」と帯にあるように日本が敗戦から、いや敗戦後に生まれた世代にとって海外に出て行くことが新しい価値観や思想を手に入れていく過程であり、今ならば外こもりと言われるような旅の中で出会う人たちと様々な出来事は未知である部分が多かったのがデカいのだろう。
日本が内籠りになってしまった前の十年は海外の文化を取り入れて熟成されたガラパゴス的な日本文化のひとつの形だったが世界へ目を向けれる人が、若い世代が減ったようにも感じられた。世界に目を向けなくても日本自体が進んでいる国で面白いのだから、でも内側からも外側からも見える客観性が必要だと思うのは僕がやはり年をとって青 -
Posted by ブクログ
「山登り」にたとえての筆者の世界観を綴ったこのエッセイは、山好きな父から教わった登山者の心得そのままでした。
登山者にとって山の登りはきついもの。登っているときは早く楽になりたいと思って一生懸命に足を運びます。途中、歩きながら決して上を見てはいけません。バテてしまいます。これからの距離や、自分が登って来た道を見たいなら、一度立ち止まってから見ること。
これが父から教わった「登り」の極意です。
そして、待ちに待った頂上制覇の歓喜。苦しい道のりから解放され、山頂の風に吹かれて味わう達成感と爽快感は経験者にしかわかりません。
その後にあるのは「下山」。登り以上に気をつけて一歩一歩踏みしめるように下 -
Posted by ブクログ
これはぼくの錯覚でしょうか。それとも時代とともに甘味がましたのでしょうか。
人々はむしろ心から人工甘味料を少なくした味を求めているのに。
映画もそうです。
音楽もそうです。
皆が本気で見たい、聴きたい、と思っているものを、創り手が無視して勝手に自分たちの好みを押し付けているのです。
じゃあ、小説はどうか、と、反論されると降参するしかないのですか。
しかし、いつもの思うことですが、大人のきくにたえる音楽がないのは、なぜでしょうか。
大人がレコード屋さんに行かないからだ、という意見が昔ありました。
しかし、いまは若者でもあんまりレコード屋に日参はしません。そして若者の集まるコンサートの何