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Posted by ブクログ
百寺巡礼の旅も遂に最終巻で私の故郷の九州へ。
どんなお寺を巡るのか楽しみにしていたのだけど、なるほどまだまだ知らない場所やお話は沢山あって、最初の巻にあった新鮮な感嘆は最後まで途切れることなく。
お遍路さんを見ては、『人はなにもかも自力のままに行動するのではない』という、「縁」とか「他力」の不思議さ大切さに思い巡らせ、「隠れ念仏」の口伝には人吉の地に埋まっている多くの人々が紡いだ歴史の痛みが知れる。
そしてこれまでに何度も出てくた神仏習合に対しても、『巨木や巨石や山や海などに対する畏怖と尊敬の念のなかから自然に育まれてきた』日本人の神の意識と中国大陸や朝鮮半島から伝来した仏教の自然な融和について、仏の里であり神の里でもある国東半島で改めて感じ入る。
そして第百番・羅漢寺の岩窟のなんと印象的なこと。
室生寺の石段から始まった巡礼の旅も羅漢寺の石段にて大団円。
私の旅はこの文庫を持って筆者の後をなぞる今から始まる。
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。四国および九州の寺がとりあげられています。
九州では、ヤマト政権の中心地から離れた太宰府をたずね、それよりもさらに長い歴史をもつ観世音寺に、古代からの九州と朝鮮半島の関係の跡を見ようとしています。さらに長崎では、鎖国状態にあった江戸時代において、中国との交流の窓口であり、異国情緒をふんだんにただよわせる街のようすに著者の連想はおよんでいきます。
四国では、「お遍路さん」の隆盛に触れつつ、現在の日本人の心のなかにも受け継がれている信仰のありかたについての考察が展開されています。また人吉別院では、一向宗の禁制が敷かれるなかで、「隠れ念仏」と呼ばれる、信仰を守ってきた人びとのことが紹介されています。
最終巻となり終わりが近づいてくるにつれて、著者がこの二年間の旅でのさまざまな出会いや、著者をここまでみちびいてきた宿縁について振り返って語っているところもあり、一読者としてもどこか感慨深い思いになります。
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