五木寛之のレビュー一覧

  • よりそう言葉

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     本書は、2015年から10年間にわたり「ボケない名言」とのタイトルで「サンデー毎日」に連載されたものの再録です。108の〈名言〉を材料に、五木さんの心に浮かんだ思いを自在に語ったものです。
     軽い読み物ですが、やはりいろいろと新たな気づきはあるものですね。

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    2025年12月18日
  • かもめのジョナサン【完成版】

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    小説というよりもポエム、
    自己啓発というよりもスピリチュアル、
    そんな本。

    「食って寝るだけの人生なんて嫌だ」
    「あいつらと私は違う」

    “意識高い系”という言葉が一時期流行ったが、「意識が高いこと」、それ自体は何の問題もない。問題があるとするなら、「私はあいつらとは違う」と、周囲を下にみるような態度をとるときだ。はみ出しものでかまわないが、だからといって、私以外のその他を蔑めば、愛のない人となる。

    では、周囲に手を差し伸べることが「愛」か。裕福な人が貧しい人を支援すれば、それが「愛」なのか。

    ──ぶっちゃけ、「胡散臭い本である」と、私はそう思った。

    その印象は最終章を読むことで少し変

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    2025年12月14日
  • 昭和の夢は夜ひらく(新潮新書)

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     週刊新潮のエッセイからの抜粋である。昭和7年生まれの五木さんは父親と同じ年でこんな父親ならきっと自分も違った人生を歩いていたなと思ったことがあります。
     そんな五木さんが昭和を語ってます。

     時代とは、政治でも社会機構の変動でもなく、人、である。その人物の仕事やキャラクターを通じて時代を実感する。

     昭和はラジオ、テレビを媒体とした、歌謡曲、アニメ、漫才などすべてが人を介し、私も心の奥底にとどまっています。
     平岩弓枝さんとの箸帯の思い出は面白いね。

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    2025年11月27日
  • 錆びない生き方

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    文化人の言葉には重みがあり、作者の知見がさらに深める。読み取れる能力あり、思慮出来る感性が自分にあるかは疑わしい。

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    2025年11月24日
  • 下山の思想

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    新橋駅SL広場の古本市で目が合って購入した本。「下山の思想」。まず、タイトルが良い。激渋。世界経済の発展や時代性についてを、登山と下山に擬えて語られたエッセイ。60歳近く上の方が、2011年に書いた本。飲み屋街の立ち呑み屋。カウンターで隣の老人がくだを巻く様を想像しながら読んだのだが、不思議なくらいとっても読みやすかった。思ったよりも書き口が軽妙でよかった。おまけに唾も飛んでこないし、入れ歯臭くもないし。

    テーマや目的こそ違うが、これは「和製DIE WITH ZERO」なのではないか?と思った。

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    2025年11月20日
  • 大河の一滴

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    天国の中に天国はない。
    地獄の中に天国があり、濃い闇を見て背後の光に気付き、夜があるから朝が来る。
    「あれか、これか」ではなく「あれも、これも」と包括的に生きること。

    親鸞の「寂しさから逃げてはいけない、寂しさはあなたを育てる運命」という言葉は印象に残った。
    干天の慈雨に感謝して寛容に生きろということを伝えたかったのかなと思った。

    今生きている世界では大多数の人が周りとの比較や自己顕示欲に囚われていることが事実。
    そのため、私も生にランクの違いはなく、それぞれの想いを抱えて今日まで生きていることが偉業なのだと思いたい、思っているが、どこか隅の方で自分が他人より幸せではないと感じたり、幸せに

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    2025年10月03日
  • 遊行期 オレたちはどうボケるか

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    ヒトはある年齢に達すると、必ずボケる。
    よい方向へボケる工夫として、聴力、視力、咀嚼力、歩行力等の著者の養生法が紹介されていました。

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    2025年06月19日
  • よりそう言葉

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    よりそう言葉、、正直、個人的にはあまり共感できるものがなかったかなと。
    ちょっと面白いと思ったのは、ガッツ石松とショーペンハウアーの言葉くらいでした。

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    2025年06月11日
  • 忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉(新潮選書)

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    五木寛之氏の出会った人、関わった人の
    その幅広さ。

    そして、その人たちの
    さりげない言葉から、垣間見える
    人柄や、茶目っ気や、哀しみや。

    うっかりと言葉にしたことが
    誰かの心に残って、いつまでも
    自分という人間が、その一言で
    イメージされた印象が残るのでは、
    という怖さもある。

    一方で、自分自身は、誰かの言葉に
    こんなふうに、掬い取り、
    ふとした時に思い出して
    懐かしく思い出せるのだろうか。
    そんな思いも感じた。

    人と会う、人の言葉を聴く。
    その関わりを大切にしたいと改めて思った。

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    2025年05月31日
  • かもめのジョナサン【完成版】

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    パート1でジョナサンが限界に挑むところが好みでした。後半になるにつれて考えさせられる部分も多かったです。

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    2025年05月22日
  • 大河の一滴

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    なんとか前向きに生きたいと思う。しかし、プラス思考はそう続かない。頑張ることにはもう疲れてしまった―。そういう人々へむけて、著者は静かに語ろうとする。「いまこそ、人生は苦しみと絶望の連続だと、あきらめることからはじめよう」「傷みや苦痛を敵視して闘うのはよそう。ブッダも親鸞も、究極のマイナス思考から出発したのだ」と。この一冊をひもとくことで、すべての読者の心に真の勇気と生きる希望がわいてくる
    …………
    言ってることはわかるが、やはり背景が古いので、何となく心には響かない。
    当時の人々には響いたであろうが。
    今の世代には難しいかなぁ。
    戦争の頃の話を持ち出されても、想像ができない自分がいる。随所に

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    2025年05月22日
  • 五木寛之×栗山英樹 「対話」の力

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    五木寛之さんはすごい仏教に詳しいが、突き詰めていくと結局、人は分からないと。
    結局、突き詰めれば突き詰めるほど、分からないという、一種の悟りというか、結局なんなの?というか。

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    2025年05月17日
  • 遊行期 オレたちはどうボケるか

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    ボケを生理的現象として受け入れ、ボケ対策も楽しみながら対策する。意識して行動すること、いろんな道具を活用して精神活動、知的好奇心を維持することとか、いろいろと前向きになれる1冊でした。

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    2025年05月13日
  • 遊行期 オレたちはどうボケるか

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    ネタバレ

    ボケは自然の流れの中にある。
    親鸞は75歳頃から和讃(歌詞)を書き始めて90で死ぬまで書き続けた。
    鼻歌を歌う=ボケてる人で鼻歌を歌う人はいない。
    「人は軽気がよき」(蓮如)最後まで軽薄なくらい活動的に生きる。

    衰えは、聴力、視力、咀嚼力、歩行力からくる。
    ときどき遠くを見て、焦点距離をあわせるトレーニングをする。目をパチクリさせる。上目遣いに見る。上瞼を上げる。
    物忘れはほっておかない。執念深く思い出す。
    認知症のリハビリ療法には、回想法で昔の話を思い出すトレーニグがある。
    一日に3人、知らない人と口を利く。
    オレオレ詐欺は寂しいから引っかかる。
    聞こえないことをほっておかない。

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    2025年05月08日
  • 忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉(新潮選書)

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    92歳にしてなお執筆をつづける著者がこれまで接してきた著名人の言葉を綴った本。
    目次を見れば十分。
    ことばにまつわるエピソードも短い。
    もっと深いと思ってた。


    はじめに

    寺山修司
    ぼくはあなたよりも、あなたが読んでいる本に興味があるんだ

    徳大寺有恒
    命、お預かりします

    小林秀雄
    人間は生まれた時から、死へ向かってとぼとぼ歩いていくような存在です

    八千草薫
    激しい豪雨ではなく日本らしい雨期になって欲しいです

    秋山庄太郎
    鍛えれば歯茎でスルメでも噛めるんだ

    三木 卓
    ぼくらは同じ刻印を背おった人間だから

    藤子不二雄(A)
    みんな薄情なんだなあ

    犬養道子
    世の中はちょっとルーズ

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    2025年04月01日
  • 生きるヒント ―自分の人生を愛するための12章―

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    うつ状態の時は生きてることだけで必死で、先のことなど考えられませんでした。
    それでも生きていて良かったと今は思います。
    こうして本が読めることも喜びの一つです。
    今日も生きててエライ!

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    2025年03月20日
  • 背進の思想(新潮新書)

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    喫緊の著なのかな。
    コロナ禍を経験しているから。
    五木寛之氏も90歳ということらしい。
    もう大御所も大御所なのだろう。
    こんなエッセイ(失礼)で晩年の小遣いが稼げればもうけものだな。

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    2025年03月10日
  • こころは今日も旅をする

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    穏やかな筆致のエッセイで読んでいて心が和んだ。

    ユーモアに富んでおり、ChatGPTや最新の流行についての五木さんなりの考察には思わず微笑んでしまうような可笑しみを含んだ面白さがあると思った。

    人生に疲れた時に再読したいエッセイ集。

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    2025年02月21日
  • かもめのジョナサン【完成版】

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    ネタバレ

    あとがきが最高!
    自分の疑問に向き合うために翻訳に挑戦したという著者の思考に感銘を受けた。
    食べるために生きることは醜いことではないという翻訳者の意見に賛同する。
    アメリカはトップダウンの神的な主導者の存在を渇望する。
    神聖なもの、完全なものになりたいと思い、努力すればなれるという思想的な物語だった。

    かもめ版ドラゴンボール。
    スーパーサイヤかもめ。
    瞬間移動はスピードを極めすぎ。
    脳細胞がトップギアにもほどがある。

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    2025年02月12日
  • かもめのジョナサン【完成版】

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    周りから遅れを取らないように、気がつけば人生の喜びを後回しにしてまで必死に生きていた日常に、新たな活力を与えてくれた本。
    ジョナサンは決して、同調圧力に飲まれることなく、「飛ぶ喜び」を追求する。その生き様に、私ももっと毎日を、自身の人生の喜びを追求するように生きていいのだと励まされた。
    また、落ち込んだり、感動したり、また反省したり、一喜一憂するカモメの姿は、愛らしくもあり、私たちも共感できる部分が多々あるのも面白い。
    ストイックに飛行の練習を繰り返すカモメの描写を読むと、無性に私も物事に熱中して努力をしたくなってきた。
    とはいえ、一日中好きなことをしているわけにはいかないし、嫌でも生きるため

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    2025年02月06日