松岡正剛のレビュー一覧

  • 白川静

    Posted by ブクログ

    松岡セイゴオさんの白川静先生の漢字学説明書。
    白川さんの本は沢山の漢字を平等に扱っているから、うわ~、凄いなあと思いながらも体系だった説明が欲しいなあと思う処。セイゴオさん云う処の漢字マザー、サイや工を最初においての説明は判りやすい。サイが載書から名づけられたという説明は有難い。長年の疑問が氷解した。
    詩経と万葉集についての著作も読んでいる。共通の呪能があるという説明は成程と思われた。日本でその呪能は短期間に失われたという一文には虚を突かれたが。

    最後は漢字は国字であるという主張について。
    漢字をどのように受容していったかという歴史を判りやすく説明している。知ってはいることだけど、改めて納得

    0
    2023年12月29日
  • 日本問答

    Posted by ブクログ

    読書会の予習として。松岡正剛の対談は初です。相変わらずの超絶博覧強記。それについていく法政大学総長もさすが。いくつかの概念を提示されるのですが、それらが動的な概念だからか、イマイチピンと来ないのも相変わらず。若い頃イシス編集学校を受講しようと思って結局実行しなかったのだが、やっとけばよかったと思わされた。今からでも遅くはないんだろうけどやり切れる自信がない。

    0
    2023年11月28日
  • 謎床

    Posted by ブクログ

    本屋でセイゴオさんの本を見かけ購入。浅学でドミニク・チェンさんのことは存じ上げなかった。
    チェンさんがセイゴオさんの「空海の夢」に没入したとあり、ドキリとする。前に読んだが、歯の立たなかった本。

    二人の対談は最初ITコミュニケーションの進化についてなのだが、ヘルメティックとかアフォーダンスとか、知らない言葉が出てきて、PCで検索すること数度。現代の知性に触れるには勉強不足だと自覚した。
    (引用)
    松岡:自分の認知と対象とのあいだに場所を空けておくということかな。それこそエピジェネティックな風景の中に置いておくという感じですね。ただし、いつでもそこに向かえるようにしておくわけです。そうした仕掛

    0
    2023年11月04日
  • 万葉集の詩性 令和時代の心を読む

    Posted by ブクログ

    ネットでHeveneseのラストトークを見ていて、本書に言及があったので購入。令和の語源である万葉集をほとんど知らなかったので、とても興味深く読んだ。8人の著者の、改元をきっかけに書かれた万葉集に関するエッセイ集。

    鈴木大拙は「日本人の霊性」の中で万葉集を「稚拙」だとか「幼稚だ」とか、あまり良い評価をしていなかった。しかしながら本書から万葉集の他の歌集との違いがわかり、納得した。
    曰く、万葉集には中近東的な雰囲気がある、とか、万葉集は文字ではなく大和言葉の響きを口にうたうための歌集である、とかなどと言うように書かれていた。また万葉集には代作という表現があるとの事。これについては日本人が原作を

    0
    2023年02月28日
  • 千夜千冊エディション 情報生命

    Posted by ブクログ

    かなり詰まっていて重いので軽い本と並行してよむとよい…
    ニューロマンサーを筆頭にSFをよく読んだ方がいい!!
    生-情報系、意識は情報の複雑系に依ることは共感。負のエントロピー。

    0
    2023年01月18日
  • 見立て日本

    Posted by ブクログ

     以前、「週刊ポスト」に連載した内容を書籍化し、「現在の日本から何が連想され、暗示され、寓意されるのか」を訴えることを意図したとあります。494ページもありますが、半分は写真なので気の向いたときに読める感じです。
     とは言っても、松岡正剛氏の博覧強記には圧倒されます。日本の伝統・文化・風物・風習などの様々な側面を、見開き2ページで記載していますが、日本人でありながら知らないことだらけ。「三猿は実は四猿」、「近世日本の稀にみる軍縮(江戸時代に木版活字や鉄砲製造をやめ、浮世絵・花火などに転換)」、「漢字の『運』は軍を動かす意で、転じて福禍が動く意」、「正月に歳神を迎えるため門松を立て、火を使わない

    0
    2023年01月04日
  • 千夜千冊エディション 本から本へ

    Posted by ブクログ

    ネットで公開されている「千夜千冊」はパラパラと見ていた。ただスマフォやタブレットだと長い文章を読めない私は、本屋でそれを再編集したらしい文庫本を発見して狂喜した。

    第一巻の本書は、稀代の本読み正剛さんの本への向き合い方が、26冊の本を通して記されている。
    渋そうな本、難しそうな本が並んでいるが、私も親しくそれらの本と「交際」したい。少々出来の悪い小生は先方から「交際」を断られそうな気もするが・・笑
    考えようによっては積読状態になっている我が家の本も、それなりに縁があって我が家に来ているのだろうから、出来ればどの本も全部読みたい。

    中々読み応えのある、千夜千冊の第一巻であった。けっこう難解で

    0
    2022年11月19日
  • 見立て日本

    Posted by ブクログ

    <目次>


    <内容>
    週刊ポストに2011年6月~2013年7月に連載された記事をまとめ、加筆したもの。日本の特徴である、「見立て」を120のコンセプトで写真と共に見開き2ページにまとめたもの。端的に言葉を説明してくれているし、意外なものを結び付けてつなげてくれる(ショウライ=「請来」<外国から大事なものを>・「招来」<招いてでも何かがやってきてほしい>・「将来」<何かがもたらせさせることすべて>)。言葉をうまく使えていない現在、もっと言葉を知りたいし、教えていきたい。

    0
    2022年10月12日
  • 千夜千冊エディション 日本的文芸術

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1章  詠む/写す/代わる
    第2章  虚実をまぜる
    第3章  「私」がはぐれている
    第4章  少しエロテックにする

    <内容>
    千夜千冊エディションの日本文学編の1。あとがきを読むと、日本文学は4分冊になるという。その1巻目。読んでいると、今避けている文学を読みたくなるし、西鶴や芭蕉や近松は、授業にそのまま使える。

    0
    2022年09月12日
  • 千夜千冊エディション 電子の社会

    Posted by ブクログ

    デジタルに関する様々な話を知ることができ、参考になる。テクノロジーだけではなく、その背景にあることは難しかったり、まとまっていないことが多い。そういった話を編者の視点で知ることができる貴重な内容だった。

    0
    2022年09月08日
  • 日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く

    Posted by ブクログ

    日本文化を本当に伝えることができているか?
    本書の掲げる問いに、ちょっと虚を突かれた思いがする。
    内村鑑三、岡倉天心、西田幾多郎など、恐ろしく外国語が堪能な人々が、それでも伝えられないと思い至ったギャップとは何だったのか。
    俄然そんなことが気になってくる。

    それにしても。
    相変わらずこの人の持つ情報量のすごさに圧倒される。
    ポケモンと桃太郎、一寸法師から、スクナヒコナに遡る。
    過差とバサラの関係。
    そういったハッとするような見方を提供してくれる。

    もちろん、細かいところでは自分の見方と異なるところがある。
    鴎外の「ヰタ・セクスアリス」はそれほど軽い作品なのか?とか。
    根本的なところでは、文

    0
    2022年08月08日
  • 千夜千冊エディション 日本的文芸術

    Posted by ブクログ

    セイゴウさんの本は見かけたら、なるべく買う。
    難しくて頭抱える本もあるけれど、本書はスラスラ読めた。

    柿本人麻呂、紀貫之、松尾芭蕉から現代作家までの書評を編集工学から構成したもの。

    近松門左衛門の名文を披露しているが、文楽を聞いているときでも、太夫の語りには聞き惚れるけれど、名文なのかどうなのか判らないんだよな。情けない。亡くなった橋本治さんだったら、こういう義太夫の文章も書けたかな。

    二葉亭四迷「浮雲」や関川夏央さんが四迷について書いた本は読んだ。
    (引用)ここに四迷の最も求めていた「はぐれた私」の彼方というものがある。これはのちに九鬼周蔵が希求しつづけた「意気」というものの近代的な自

    0
    2022年02月27日
  • 多読術

    Posted by ブクログ

     本をたくさん読むということの理由を問うことはむなしい。読むことが読む人をどう変えるのか考えても仕方がない。
     しかし、「世界」は読むことで変わっていくとを読んだ人は知っているはずだ。そういう頼りない期待を励ます本。
     励まされて、読み始めれば、次の本、次の本、次の本・・・が待っている無間地獄かもしれない。
     まあ、しかし、それは、それで、面白いじゃないか。この世にいて出会う無間地獄などたかが知れているに違いない。

    0
    2022年02月17日
  • 千夜千冊エディション 仏教の源流

    Posted by ブクログ

    松岡正剛氏による千夜千冊のエディション、仏教の源流と題して、古代インド哲学の創始から、バガヴァッド・ギーター、ブッタの生涯、仏典の編集的世界像として法華経、華厳経、維摩経、そして中国仏教への発展へとつながる夜たちの話。
    「東洋思想は、ヴェーダとギーターと老荘と法華経と摩訶止観の五つの上に成り立っていると見てもいいのではないか」(p77)とあるが、対局的に仏教の起こりを見てゆくための濃密なブックガイドになっていると感じる。

    0
    2021年12月05日
  • 多読術

    Posted by ブクログ

    千夜千冊という単語を聞いたことはあったが、それがなんのことなのか松岡正剛氏が何をしてる人なのかは知らないまま本書を読んでみた。

    これは、非常に面白い!多読術というより、松岡正剛氏の読書における哲学を語る本。
    目次をしっかり読むこと、背表紙を眺めてる時から読みが始まる、読む時の状況、メモしながら読む、などなど自分の持っている読書哲学と同じような部分が多く共感しながら読み進めた。
    そして松岡正剛氏のやっている千夜千冊が気になり、HPを見に行く…情報量に圧倒された。これはすごい。ちなみにいくつか読んでみたがなかなか難解で理解が追いつかなかった。『松岡正剛』という新しいジャンルに興味が湧き、これこそ

    0
    2021年11月06日
  • 日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く

    Posted by ブクログ

    「知の巨人」と言えば立花隆氏となりますが、最近は、松岡正剛氏ではないかと思うようになりました。「千夜千冊エディション」では、膨大な書物のエッセンスを抽出し、編集工学研究所で「編集」をテーマに活躍されています。そもそも、この人の読書量は並ではない…。

    「知の編集術」以来、久しぶりの新書書き下ろし版が出て、しかも日本文化についてとあり、さっそく読んでみました。西洋の一神教に対して日本は客神、「和する」と「荒ぶる」両方併存が日本の文化、「わび」が「侘び=詫び」、「さび」が「寂び」がもともとの語源とか、などなど…、知らないことのオンパレードで、この博覧強記にはひたすら感心しました。

    知識の開陳とい

    0
    2021年07月11日
  • 千夜千冊エディション 文明の奧と底

    Posted by ブクログ

    ユダヤ人には2~3種類ある。スファラディは、スペインを意味するヘブライ語を語源とする。数度のディアスポラの後、イベリア半島に定住していたが、レコンキスタによって北アフリカ、オランダ、フランス南部に移動し、キリスト教と融合してマラーノと呼ばれた。アシュケナージはドイツを意味するヘブライ語を語源とする。東ヨーロッパでコミュニティを作っていたが、ロシアのポグロムやドイツのホロコーストによって迫害され、西ヨーロッパやアメリカに移住した。世界のユダヤ人の9割がアシュケナージだが、イスラエルにはスファラディとスファラディの流れをくむミズラヒが半分ずつ居住する。

    コーカサス北部に勢力を拡大していたトルコ系

    0
    2021年06月10日
  • 千夜千冊エディション 情報生命

    Posted by ブクログ

    生化学のバナール、量子力学のシュレディンガー、地球科学のヴィグナーは揃って、「地球の生命体とは周囲の環境から物質や自由エネルギーを取り入れることによって内的なエントロピーを減少させ、変衰した物質やエネルギーを排出する開放のシステムである」と結論付けた。
    ラブロックのガイア仮説はリン・マーグリスが支持し、共同研究を行った。批判の急先鋒には、リチャード・ドーキンスやフォード・ドゥーリトルらがいた。

    ドーキンスは、コンラート・ローレンツ、アイブル=アイベスフェルト、ロバート・アードレイが進化において重要なのは種の利益であると考えているのは間違っていると書いた。ドーキンスは、ジョン・メイナード=スミ

    0
    2021年06月10日
  • 日本という方法 おもかげの国・うつろいの国

    Posted by ブクログ

    松岡セイゴオさんの日本論。方法としての日本、てるむくり、など著者の本で読んだ用語がチラチラ見えたので、まあ想定内の本と思って手にしたんだけど、随分大きく予想を超えていた。

    「おもかげの国」「うつろいの国」とか、ウツとウツウという言葉は、セイゴオさん独特の言語感覚なんだと思う。

    「茶」については、村田珠光や武野紹鷗にいて詳しく解説。

    江戸の武家体制を作る基礎になったのが儒学だが、他に手が無かったという話。朱子学と陽明学は生まれた時期が300年隔たれているが、同時期に日本に流入してきている。本書は陽明学の話が大きい。正直、大塩平八郎が頭に浮かぶ程度だったが、後世にも大きな影響を与えている。中

    0
    2021年05月16日
  • 千夜千冊エディション 方法文学 世界名作選II

    Posted by ブクログ

    松岡セイゴオさんが千夜千冊の中から近代から現代の文芸作品評を編集したもの。

    ホーソーン「緋文字」。父の名を語らぬ子を産んだ女性が、呪われたものとして赤いAの字を縫い付けた服を着せられる話と知っていたが、思っていたのとずいぶん違った。アメリカの始祖、ピルグリム・ファーザーのピューリタンの基盤を突き刺す作品とのこと。

    メルヴィル「白鯨」。エイハブ船長のモデルは旧約聖書「列王記」の邪神バアルを信仰した悪王アハブ。語り手のイシュメールのモデルは「創世記」のイシュマエル。
    モービィ・ディックとの三者にうねる「永遠の父なるもの」。それは想像主デミウルゴスとセイゴオさんは語る。自分の知識とかなり違って大

    0
    2021年05月08日