松岡正剛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本、素晴らしい
松岡正剛先生、アタマ良い(誠に、まことに僭越なもの言いですみません…)
筋が通っていてウィットもあり読みやすい
「私は、なんて無知だったんだ…
なんて日本の文化は素晴らしいんだ」と思わせて頂き、
(また、この本とは直接には関係ないのかもしれないですが)
「私は生まれ変わっても、
この“水”に恵まれた、素晴らしい国土の日本に生まれたい。
水源を他国民に売るなんて、なんてバカなんだ」
などと、さまざまなことを思わせて頂けて勉強になる… 感謝です
※さらに、これは私の無知で偏見かもしれないのですが、
"キラキラ・ネーム"って、どんな付け方をして -
Posted by ブクログ
日本とはどういうふうに立ち上がってきたのか。
歴史、文化、建築、文字、文学、政治、宗教、ありとあらゆる知識を総動員して松岡正剛さんがナビゲートする圧倒的な知の渦の本。
日本が、倭国から日本になったのはいつなのか、江戸とは明治とは、大正とは、
日本のおもかげを探り、日本のうつろい方を探り、そこから現れる日本という方法。
それは、一人の人間が親の影響から脱し、自己のアイデンティティーを再形成していく過程のようにも感じた。
アワセ・キソイ・ソロエ・カサネ
ウツリ ウツシ ウツロイ
ウツとウツツのウツロイ
一見何も見えないところに何かが見えてくること。
つじつまの合わなさを感じること
てりむく -
匿名
購入済みもはや錬金術では
松岡正剛の文は、いつも明晰で、理路整然としている。
地に足をつけ、私みたいなおつむゆるゆる読者にもついて行ける論理展開。
でも熱い。
さまざまな事象が、松岡の掌中で化学反応を起こして熱を発しているのだと思われる。
編集とは、素材を切ったり貼ったり並べ替えたりして、読者視聴者に提供することだと思っていたのだけれど。
この話でも最初はそういう話をしていたような気がするのに、
気がついたら、あらゆる境界を越え、目の前の世界を変容させ、受け取るこちらも変容させていく、そういう作業をさす言葉になっていた。
しかもすこぶる実践的。
夢中で読んでいるのに、動きださずにいられない気分にさせられる本。
化学反応 -
Posted by ブクログ
私の人生のミッションには「英知の獲得」があって、継続的な目標として真理の探究というセンテンスを当てているが、本書で松岡氏が導き出した「編集」という切り口は、一つの真理ともいえる概念と言える。
世界は複雑系で、真理として一つのシンプルな統一理論にまとめるには手に余る、というのが私の現時点での結論だ。もしかしたらシンプルな数式なり一文にまとめられるのかもしれないが、その極度に抽象化された概念から世界のすべての具体を理解できるように繋ぐ復号化を、人間の脳の記憶力、計算力で行うにはスペック不足なのではと思う。
編集工学という、再現可能化させられそうな一つのアプローチを生み出し、研究していっているプ -
Posted by ブクログ
大和、ヤマトは山の門(やまのと)
歴史は言葉で作られる
世阿弥の物学(ものまね)、「まねび」を稽古することをもって「まこと」に近づいていくことを「まなび」とした
日本的モードをあらわす言葉、風、様、流、式、派
日本人の表現性は、和歌、俳句から新聞や週刊誌、テレビフリップまで、すこぶるヘッドライン的
日本文化にまうわるコンセプトやキーワードこそが日本社会を探究するための用語になったほうがいい
景気も経営ももとはアートの用語、語源はラテン語のアルス(技芸、方法)
日本文化の精髄は「おもかげ」を通すことによって一途に極められ、「うつろい」を意識することによって多様に表象されてきた
清沢満之の二項同体 -
Posted by ブクログ
知の編集術
著:松岡 正剛
紙版
講談社現代新書 1485
編集という言葉を、広範にとらえ、情報を加工し、人々とコミュニケーションを行う手段として捉えています。
情報をどのように取り出し、編集し、さまざまな局面にいかすようにできるかを、編集術といっています。
気になったことは、以下です
・編集には、堅い編集と、柔らかい編集とがある
堅い編集 印刷やVTR,コンピュータの機能や属性を活かした編集
柔らかい編集 人間の感覚や知覚、言葉やしぐさ、行動によって理解されたり、伝わっていく編集
・編集の基本的な技法、地、図、がある
地:情報の地模様
図:情報の図柄
・情報の解決の糸口は、 -
Posted by ブクログ
読書術の類の本はいくつも読んできたが、これはその中でもダントツで面白かった。
松岡正剛氏(以降セイゴオ)の人となりも好ましく感じられる。言葉選びや思考から伝わってきて、この一冊で一気に好きになってしまった。
多読する上でのコツだとか考え方だとかを対談の形で解説してくれる。
この質問している人が誰であるかが明かされていないが、質問者の方との掛け合いも楽しい。例えば「この話題に関しては本筋から離れてしまうからこの辺にしておこう」とセイゴオが言っても「いや、詳しく話してください」のように否定したり突っ込んで尋ねたりするからだ。
途中で一度、「われわれ編集者は」と言っているので、編集者ということだが