松岡正剛のレビュー一覧

  • 宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教

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    池上彰と佐藤優の対談が、一番面白かったかな。宗教と資本主義、現代社会をわかりやすくつなげてくれる。試験登用による官僚制は、宦官とか聖職者の独身制の現代版であるとかね。それはつまり世襲によって、権力の固定化を避けたのだ、と。

    資本主義は非常によくできたシステムで、個人がこれにあらがうことは難しい。せめて、というか、お金にならない、何か自分で大切と考えること、後進を育てるとか、見返りを求めない寄付をすることで、社会の重厚さを担保できるんじゃないか、という見方はいいと思う。自分でも、いずれなにか考えよう。まぁ、そう考えたら、自分の子を育てるって、そういうところはあるんだけどね。老後のめんどうをみさ

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    2019年03月03日
  • 千夜千冊エディション 少年の憂鬱

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    <目次>
    第1章  失われた時へ
    第2章  幼心の秘密
    第3章  大人になりたくない
    第4章  菫色の悪だくみ
    第5章  憂鬱も悲哀も憧憬も
    第6章  わが少年期の日々

    <内容>
    松岡正剛氏の「千夜千冊」のエディションのパート5。今回は子ども時代を反映した小説群。これは読みやすかったし、著者の子ども時代の様子が垣間見える内容だった。お薦め本も惹かれるものが多かったし、実際に読んでみたくなった。

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    2018年12月05日
  • 多読術

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    ・読書の醍醐味は「無知」からの「未知」。
    ・目次を見て、感触、構造を立ち上げる。
    ・本のどの部分に気になるところがあるか。
    ・新たな時空をリアルタイムに感じる。
    ・マーキングしながら読む。

    子供の頃に読んで影響を受けた本。
    石井桃子「ノンちゃん雲に乗る」

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    2018年11月23日
  • 千夜千冊エディション デザイン知

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    <目次>
    第1章  「かたち」が「いのち」
    第2章  知覚とデザイン
    第3章  技能から表象へ
    第4章  デザイナーの意表

    <内容>
    松岡正剛の「千夜千冊」の過去の書評からテーマに沿って抜粋したもの。各書評の終わりには、参考文献(むろん書評したもの)が載る。もともとブックナビの「千夜千冊」も難しいのだが、ご自身の専門に近い、この分野は筆が進んでかなり難解(自分がバカなことがよくわかる)。第4章の個々のデザイナーの所だけかろうじて理解できた気がする。

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    2018年07月20日
  • 読む力 現代の羅針盤となる150冊

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    明治時代の論壇は、江戸時代までの儒教や国学や仏教を中心にした体系知の系譜と、解明欧化思想の系譜の2つがあった。一方は教育勅語や国語改良を、他方は欧米自由主義や社会主義やヘーゲル哲学を見つつ、様々な本が刊行された。

    日本の環境論者は、ほとんどがかつての新左翼のメンタリティを引きずっている。新左翼は、ソ連崩壊に直面して自信を失い、環境問題に向かった(佐藤)。

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    2018年10月31日
  • 読む力 現代の羅針盤となる150冊

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    まったく個人的なことだが、僕はあと数年で還暦を迎える。老眼は進むし、集中力の減退を感じる。数はこなせないのだから、読むべき本は、よく考えなければと思う。

    これからの読書の方向を探るつもりで購入。
    最初は、子供の頃に読んだ本などの話があり、平松洋子さんと小川洋子さんの共著「洋子の本棚」を連想したが、‥。

    松岡さんのような、ある年齢層の方たちは、殆どマルクスを体験しているんだな。革マル派の指導者やレーニンの名前も出てくるが、僕が大学の頃、マルクスなんてまともに読む気しなかったもんなあ。
    その後はポストモダンだ、脱構築だと云っているうちに、思想が無くなってしまったと云う。そうなんだろうね。

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    2018年05月29日
  • 読む力 現代の羅針盤となる150冊

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    松岡正剛と佐藤優の対談『読む力』を読み終わった。
    佐藤優はいまいちピンと来ないことが多かったが、『知性とは何か』が優れていた。
    あとがきで佐藤優が「松岡正剛学という学術分野が成立すると考えている」と書いているが、松岡正剛がそれほど優れた人物なのか、私には分からない。
    しかし、一人の人間がどこまで本を読めるかに挑戦した人物のように思う。
    また、松岡正剛がまえがきで指摘した3つの「読む力」は興味深い。すなわち、
    ①アナロジー(類推する力)
    ②アフォーダンス(意味を見出す力)
    ③アブダクション(仮説的推理力)
    の3つであるが、この3つの力を鍛えるのが、読書の効能と言えそうだ。
    全体的には、本の紹介が

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    2018年05月22日
  • 読む力 現代の羅針盤となる150冊

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    <目次>
    第1章  子どもの頃に読んだのは
    第2章  論壇からエロスも官能も消えた
    第3章  ナショナリズム、アナーキニズム、神道、仏教…
    第4章  民族と国家と資本主義
    第5章  ラッセル、養老孟司、弘兼憲史

    <内容>
    この人たちはすごい、のひとこと。ここまでの読書や読み解きは到底できない。第1章の読書遍歴を見ても自分との差がわかる。中、高校生でそのレベル!となります。

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    2018年04月18日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    著者は編集を「関係の発見」とか「新たな対角線の発見」とか、物事の「あいだ」をとらまえることだと語る。フランスの文芸批評家ロジェ・カイヨワ氏との逸話は編集者にみられる話題が飛び飛びのようで実はすべて繋がる「あいだ」の美学を象徴する。とはいえ本書は語りたいことを散漫に書き連ねている印象を拭えない。読者にとって読み難く混乱する。著者の文脈や表現に対する大いなる拘りは好みだが「編集術」をこの本に生かすべきだったかもしれない。

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    2017年11月20日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    「編集」をもっと広い視点で考えてみたいと思い。スポーツのルール、話す時のジェスチャー、日常会話…私たちはあらゆるところで「編集」しており、本書はその「方法」を取り出してみようというもの。難解だったけれど、例えば編集と子供の遊びの話、連想法の話、情報の地(何かの上に乗っている情報)と図(その情報が置かれている状況)の話は分かりやすく、とても面白かったです。

    大量の情報を、どうやって結びつけて分かりやすくするか?/面白くするか?というのは、ずーっと昔からの課題なのだと思う(ヴァネヴァー・ブッシュの「ハイパーリンク」を思い出した)。これからはますます、どんな仕事においても、「編集的」に、結びつけた

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    2014年06月07日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    借りたもの。
    「編集術」の本。人間が世界を認識するのは情報処理、「編集」によるものと指摘。
    日常、子供の遊び、何気ない会話など、その全てに編集は関わっている。
    人とのコミュニケーションには、情報の編集が大きく関わっていることにも気付かされる。
    後半は「編集」の実践的なレクチャーまで。例題が多様で楽しい。
    わかりやすく、読み応えもある一冊。

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    2014年03月11日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    著者が提唱する「編集工学」の基本的な発想とそのテクニックを、分かりやすく解説した本です。

    編集工学的世界観と編集術の間に明確な区別を設けることなく両者を説明しているところに、本書の特徴があります。編集工学は、世界を情報の集積とみなし、私たちが世界の中でおこなっているあらゆる活動を、情報を切り取り、つなぎ合わせることで、新たな意味を作り出していくプロセスとして捉えます。

    具体的なテクニックを学ぶための本というよりは、「編集」という観点から世界を見るということがどのようなことなのかを知るための本と言ってよいのではないかと思います。

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    2014年03月07日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    奥トレに参加したメンバーに「この本に書いてあることは奥トレのヒントになるかも」って教えてもらって読んでみた1冊。確かに子供たちの遊びのパターンから、僕らがおもしろいと思う要素へと編集を試みるっていうアプローチは参考になる部分も多くて、奥トレの今後やってみようと思うヒントをもらうことができました。特に、「宝探し」の要素と、「(あえて)準備しきらない(その日偶然の余地を残す)」っていう部分は自分では思いつかなく、今後ぜひ使ってみたいところだなと。まだまだ大きな子供を集めて、奥トレも準備しきらず大いに遊んでいきたいと思います。^^

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    2013年09月05日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    ネタバレ

    【要約編集(keynote editing)のための多様な技法】p121
    ①ストーリー性を生かしたダイジェストによる「重点化モード」
    ②論旨のアウトライン(骨組)だけに焦点を当てた「輪郭化モード」
    ③一枚ないし二、三枚の図にしてしまう「図解化モード」
    ④論旨の背景となっている考え方との関係を組み込んだ「構造化モード」
    ⑤別のメディアに変換するための「脚本化モード」
    ⑥ニュースとして伝える目的を持った「報道化モード」

    <メモ>
    ハイパークリエイター高城剛
    コンテクストデザイナー高木新平

    松岡正剛『情報の歴史』

    【編集十二段活用】p193
    ①注意のカーソルを対象に向ける
    ②注意の対象およびそ

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    2014年04月28日
  • 花鳥風月の科学

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    タイトルが駄目。タイトルが内容とまったくあっていない、あるいはほんの一部分しかあらわしていないのが残念。「科学」と表現する必要があるのか?という。

    カルチャーセンターの講座の記録がもとだということで[p429]、全体的に思いつきのエッセイのような記述が納得。

    日本文化の歴史的な起源、発祥からみる(「山」から「都」へ[p16]など)だけではなく、科学的なエピソードもエッセイ的に取り込みながら、「景気」を盛りあうためのコミュニケーション様式、ユーザーインターフェースである「花鳥風月」に迫る。「隠れた次元」[p58]を浮き彫りにするよう。

    まさに知識人?で、一つのことに対して芋づる式に別の事柄

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    2013年06月25日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    松岡正剛と聞いたら、知の巨人みたいな人で縦横無尽に難解なこと書くのかなあと始めは思った。
    しかし、それは良い意味で裏切られていて文章は平易だし、知識をひけらかすこともあまりない。さらに、文章も論理的に構成されているというよりも、体験や感覚に基づいていて共感でき、身近に感じた。むしろ、こんなんなのって肩透かしをくらった感じ(笑)
    さすが、「編集」をしているだけあってアウトプットの方法にもこだわっているんだなあと思いました。

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    2013年03月09日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    普段意識せずに行っている編集術は、仕事、遊び双方で適用可能であることや、様々な著者の編集術が豊富に記載されている。
    やや文学的な知識や背景を理解していないと理解が困難な所がなんてんだが、再読の価値ある良書。
    コンサルワークにも十分適用可能。

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    2012年04月05日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    だいたいこのテの本には、映画の撮り方やカット割について言及してることが多い。
    編集の64手は圧巻。ハンター×ハンターのグリードアイランドの魔法カードみたい。

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    2013年01月23日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    同じものを見ても、人によって感じること、考えることが違う。それは、それぞれが自分なりに受け取った情報を編集しているからだ。

    なんだか読みづらい本だった。早口な人の話を聞いてる感じ。忙しい人なのかな。

    ポール・オースター『ムーン・パレス』
    「あいだ」の文学の王者

    村上春樹『羊をめぐる冒険』

    『遊びと人間』カイヨウ
    人間がどのように社会関係を作っていったのかを、遊びの分類から説明している。

    『嘘の効用』末松厳太郎

    『映画編集とは何か』浦岡敬一

    『知の編集工学』

    編集とは、どれか一つを、選び出すこと。可能な限り正しいどれか一つを。

    編集術は、今ある情報を元に、新たな情報を作り出すた

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    2014年10月11日
  • 知の編集術 発想・思考を生み出す技法

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    編集は、
    モノやコトを見ること
    関係性を発見すること
    新たな対角線を結ぶこと

    読書は、
    要約法と連想法の
    組み合わせで成り立っている
    要約できなければ読書にはならない
    連想がおきなければ読書はつまらない


    人が生きることすべてが編集


    知だけでなく
    知を編集することが
    必要なことと感じた

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    2012年12月30日