今野敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズでは毎度のことながら
主人公である碓氷弘一はあまり目立たない。
個性豊かな相棒となる人物の補佐のような立ち位置で
事件に立ち向かう、と言う、一風変わった警察小説。
殺害現場に残された古代文字は果たしてどんな意味を持つのか?
それを解決するのはその筋に詳しいアルトマンという大学教授。もじゃもじゃ頭の小柄で小太りな外国人紳士。
今回も碓氷本人には取り立てて活躍の場はなく、
アルトマンの話を聞き、質問をし、彼と行動を共にするうちにするするっと謎が解明されていく。
この彼の何もしなさがなんだか心地良く、
タッグを組む相手にとってもそうなのかも、と思われる。
事件自体は少し首をひねってしま -
Posted by ブクログ
主人公の興した流派をやっていたので、純粋な創作作品として読めなかった。
パワーとスピード重視の流派になったのはそういう経緯があったのね、とか。
主人公が柔軟に試合を取り入れていれば、かえって本来の琉球空手を試合で生かすことができたのでは?と歯痒い思い。
全空連系寸止め空手のスポーツ化、これへのアンチとしてのフルコンの隆盛、そして格闘技ブームの中での空手の失権。
根本に、主人公の保守性、優柔不断さ、本質を見失う安易さがあったのではないだろうか。
いやそんなことはいいたくないんだ船越先生に対して。先生の写真を拝見して鉄騎の練習してるんだ俺は。
心が引き裂かれそうになる、しんどい小説。。。 -
Posted by ブクログ
今野 敏(こんの びん、1955年9月27日 - )は、日本の小説家、元漫画原作者、武道家。本名は敏(さとし)。血液型はO型。長年の空手の経験から武道や格闘技の描写に優れる。裏社会や登場人物の心理描写も特徴的で、上品でポジティブな作風から女性のファンも多い。ジャンルとしては警察小説、SF、バイオレンス、アクション、伝奇、オカルトといった分野の作品が多い。2013年、日本推理作家協会理事長に就任し、のち、2014年から2019年まで代表理事を務める。
1999年より空手道今野塾を主宰(常心門から独立。現・少林流空手今野塾)。本部は東京。支部は大阪、広島、モスクワ、サンクトペテルブルクなどにある。