橘玲のレビュー一覧

  • バカが多いのには理由がある

    Posted by ブクログ

    表紙裏に社会評論集と書いてあるが、まさにそんな感じだ。参考文献を引きながら、時事問題を斬る。その切り口が、考えを放棄したバカに対して、真実を教えてやろうとする橘玲らしい発想だ。この発想、のっけからファスト&スローというダニエル・カーネマンの引用により、先入観で直感に処理する愚かさを挙げる。次にチンパンジーの世界に存在する互酬性などのルール。チンパンジーにも、所有権の概念があり、ボスザルであっても、先に餌を手に入れたサルに遠慮するらしい。人間を馬鹿にしたキワドイ切り口が、なんとも面白い構成である。

    0
    2019年03月19日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

    Posted by ブクログ

    リベラルが世界の主流派なのに、なぜ日本のリベラルが信用されないのか、が良く分かりました。返す刀で日本のネトウヨの問題点も指摘しています。
    筆者が戦後民主主義でもなく、ネトウヨでもない第三の道を行こうとしているのは理解できました。
    ただ、途中の論旨がやや脱線気味で、少し冗長にも感じました。

    0
    2019年03月16日
  • 永遠の旅行者(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺人疑惑が浮上した―。謎とスリルの上巻。

    ハワイでの優雅な生活、ハワイの説明・・・などなど前半ページが先に進まず・・・しかし後半から一気に面白くなってきたわ。下巻へ続く

    0
    2019年01月30日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

    Posted by ブクログ

    橘節満載。面白い。
    論点: 安倍政権の政策はリベラル政策。
    世界は、急速にリベラル化している。今の保守層だって、その言動は、50年前の中間層よりもずっとリベラルより。
    リベラルは、どの国の国内でも少数派だが、世界全体で見ると、他の国のリベラル層と連帯できるために多数派になる。保守層は、国内では多数は出会っても、ナショナリスト(自分たちの優位性を守りたい)であるために、他の国の保守層と連帯できず、国際的には少数派になる。
    国内で保守層が強いのは、理論ではなく、感情に基づいた思想だから。人間の脳が進化の過程で獲得した性質が保守思想を生んでいる。
    国内では、保守層に訴えかけ、国際的にはリベラルな政策

    0
    2019年01月25日
  • 80’s エイティーズ ある80年代の物語

    Posted by ブクログ

    青春の書。
    著者は今や、どう賢く生きるか? という本をいくつも記しているが、そんな事を考える間もなかった、若き日々を送っていたことがわかる。
    その焦点は短く、考えは浅い。そんな日々こそが、振り返れば愛おしい。
    時代と結びついた、自分の青春を思い返せる本だった。

    0
    2019年01月25日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

    Posted by ブクログ

    2019.1.25
    日本がどこかシニカルなのは愛国主義=軍国主義のイメージがあり、愛国主義者を名乗りづらいからかというようなことを感じた。
    「繊細な良心 高機能の道徳センサー と高い知能をもつ者が、もっとも効果的に抜け駆けできる。」
    ダブルスタンダードも使いようかなと。そうでない人なんてほとんどいない。

    0
    2019年01月26日
  • 日本人というリスク

    Posted by ブクログ

    2016.11記。

    本書は日本の経済あるいは社会の行く末を論じた本である。が、類書の大半とは異なり楽観論、悲観論を訴えたり、(リフレ派対財政規律派のような)学術論争にも関わらない。一貫しているのは「変化への備え」を提供しようという意志だ。

    私が読んだところ、本書を読む上で最低限持っておかないといけない知識は以下の三つだけ(それも文中で説明はされている)。
    ① バランスシート(あと、できればレバレッジ)
    ② 現在価値
    ③ 分布(正規分布とロングテール)

    さらにそれを要約するとおそらくこんな感じ。
    「我々は自分の持っている資本(お金やあるいは自分の能力そのもの)を使って資産を大きくしていく必

    0
    2019年01月04日
  • 貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

    Posted by ブクログ

    お金の本質は何なのか。お金は信用されている分の価値が高いだけに、人はみなそれを欲しがるのですが、欲に憑かれた人たちの実例を交えながら、我々がどのようにすれば不満もなく行けるのか。読みながら考える一冊。内容は少し専門的な所もあり、読み手によっては退屈を感じるかもしれません。

    0
    2018年12月26日
  • 言ってはいけない―残酷すぎる真実―

    Posted by ブクログ

    世間ではタブーとされている遺伝が人生の多くを決める(≒努力の否定)理由が述べられている。

    遺伝と努力ともに必要だと思ってきたが
    子供は遺伝子の優劣を武器として、子供の集団内で特徴を出そうとする
    という趣旨の内容には強く同意できた。

    遺伝子が得意、不得意としていることは
    自然に相対的な社会生活の中で目立ってくる。
    遺伝子に影響されるウェイトの方が大きい、というのは厳しくもリアル

    0
    2025年03月20日
  • 専業主婦は2億円損をする

    Posted by ブクログ

    著者の「幸福の資本論」を若い女性向けにした本でした。
    昔,とても口汚い言葉で専業主婦をバッシングした本が,世間をにぎわせたことがあり,それぞれの立場から,互いを罵り合うというテレビ番組を見たことがありました。
    私は,その様子を,どんな人生でもその人が選んだこと,他人にあれこれ言われる筋合いはないのにと思いながら見ていました。
    そのときに,この本が出版されていたら,もっと建設的な,冷静な実のある議論ができたであろうにと思います。また,女性の社会進出も進み,今よりもっと働く女性に優しい社会になっていたかもしれません。

    何が自分にとって幸せなのかは人それぞれであり,他人があれこれ口出しできるもので

    0
    2018年12月23日
  • お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門

    Posted by ブクログ

     サラリーマンの搾取ぶりがひどい。
     税務署の話が笑った。
     でも、仕事辞めて(高額所得サラリーマンを辞めて)生活コストは激減したよなー(・ω・)、と実感。
     自分もまた、制度の歪みの中で暮らしている。

    0
    2018年12月22日
  • 国家破産はこわくない 日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル 改訂版

    Posted by ブクログ

    アベノミクスによって景気は回復していると言われるが、見通しは不明。
    デフレは「良いデフレ」「悪いデフレ」はなく皆「デフレ」。
    インフレは経済セ成長を伴う「良いインフレ」と伴わない「悪いインフレ」がある。
    インフレになっても経済成長を伴っているかは別で、ここでアベノミクスの評価が分かれる。

    国家破産(ハイパーインフレ)になった時に起こるのは、
    1金利の上昇
    2円安
    3インフレ

    最初の時期は預貯金で十分だが、さらに進めば
    1国債ベアファンド
    2外貨預金
    3物価連動国債ファンド

    *世界市場に投資 上場MSCI世界株

    さらにさらにすすめば、
    FX、金融先物オプション取引、株の信用取り引き
    で辛

    0
    2018年12月22日
  • 貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

    Posted by ブクログ

    個人で企業に雇用されるのではなく、マイクロ法人として個人を法人登録することで、可処分所得も向上するし、格差を乗り越えることができる手法の一つだと著者が解説した本。

    0
    2018年11月25日
  • 国家破産はこわくない 日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル 改訂版

    Posted by ブクログ

    アベノミクス後のシナリオは
    楽観 景気回復、躍進
    悲観 デフレの継続
    破滅 財政破綻、ハイパーインフレ、国債暴落

    どのケースにしても現状最も有利なのは普通預金
    破滅ケースが現実化してきた場合に有用なのは
    JGBベアファンド、外貨預金、物価連動国債の三つ
    さらに日本に政治的リスクが出てくれば海外金融機関での外貨預金、JGBベア

    説明は平易でわかりやすく中立的に思える

    0
    2018年11月23日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

    Posted by ブクログ

    日本の政治における「リベラル」と,いわゆる世界の「リベラル」というのは,実は随分意味合いが違うということを恥ずかしながら初めて知りました。

    日本の政治において,野党の票がいまいち伸び悩んでいる理由がずばり指摘されていると思いました。

    著者の考えに賛同できないところもありますが,あとがきは「そうだよねえ」とくすりと笑えます。

    0
    2018年10月27日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

    Posted by ブクログ

    著者の本はいつも考えるヒントを与えてくれる。保守、リベラルの違いがだいぶ分かったように思う。なぜ、リベラルが胡散臭いのかも。

    0
    2018年10月21日
  • お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門

    Posted by ブクログ

    "古本屋で購入。日本人向けの経済的自立を目指している方への本。制度の歪みから生じる恩恵を「黄金の天使の羽根」と呼んでいる。
    法人となった場合に受ける恩恵(主に税金制度)などよくわかる。海外投資やトラベラーとしての生き方などにもふれている。"

    0
    2018年10月14日
  • 知的幸福の技術 自由な人生のための40の物語

    Posted by ブクログ

    人生設計、生命保険、年金、医療、教育、不動産、資産運用、市場経済というテーマについて、身もふたもない真理を淡々と指し示す40のエッセイから成る本です。

    タイトルは、梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波新書)にもとづいているのでしょうが、アカデミシャンの梅棹の本にある種の熱量がこもっているように感じられるのとは対照的に、本書はきわめてクールな現実の認識が、読者にあててそっと差し出されています。とはいうものの、ほんとうはだれもが薄々感じていながらも正面から目を向けることを怠っていた「幸福」のための技術をはっきりと提示した本書には、「知的生産」のための技術があるという、当時としては破天荒な主張を展開

    0
    2018年10月13日
  • 知的幸福の技術 自由な人生のための40の物語

    Posted by ブクログ

    橘氏のエッセンスが凝縮された美しいエッセイです。

    これまでお金にまつわる様々な著作を発表されてきた著者ですが、本書はそれらのエッセンスをまとめたものです。

    もとは、日経に連載されていたものとのこと。

    それに加えて、氏の思想のバックボーンとなっている思想が紹介されているので、とても興味深く、それらも読んでみたくなります。

    解説をKBSの小幡先生が書いていることも、目から鱗でした。なるほど。

    0
    2018年10月12日
  • マネーロンダリング入門 国際金融詐欺からテロ資金まで

    Posted by ブクログ

    この人はどんな人なんだろう??
    橘氏の著作を読むたびに思う。

    本書では、海外投資の一つの形として、
    マネーロンダリング(資金洗浄)を説明する。

    カシオの詐欺事件をはじめとして、
    マネーロンダリングに関する
    ノンフィクションとしても楽しめる。

    コレスポンデント口座の話などは、勉強になった。

    正直言って、すべてを理解し切れたとは言い難く、
    従って、マネロンの指南役にもなれないのだが、
    こういう世界があるのか、と感心させられる本だった。

    [more]
    (目次)
    はじめに 山口組の指南役になった日

    第1章 世にも奇妙な金融犯罪
    発端
    計画
    流出
    隠蔽

    第2章 プライベートバンクの憂鬱

    0
    2018年10月12日