橘玲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人生設計、生命保険、年金、医療、教育、不動産、資産運用、市場経済というテーマについて、身もふたもない真理を淡々と指し示す40のエッセイから成る本です。
タイトルは、梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波新書)にもとづいているのでしょうが、アカデミシャンの梅棹の本にある種の熱量がこもっているように感じられるのとは対照的に、本書はきわめてクールな現実の認識が、読者にあててそっと差し出されています。とはいうものの、ほんとうはだれもが薄々感じていながらも正面から目を向けることを怠っていた「幸福」のための技術をはっきりと提示した本書には、「知的生産」のための技術があるという、当時としては破天荒な主張を展開 -
Posted by ブクログ
この人はどんな人なんだろう??
橘氏の著作を読むたびに思う。
本書では、海外投資の一つの形として、
マネーロンダリング(資金洗浄)を説明する。
カシオの詐欺事件をはじめとして、
マネーロンダリングに関する
ノンフィクションとしても楽しめる。
コレスポンデント口座の話などは、勉強になった。
正直言って、すべてを理解し切れたとは言い難く、
従って、マネロンの指南役にもなれないのだが、
こういう世界があるのか、と感心させられる本だった。
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(目次)
はじめに 山口組の指南役になった日
第1章 世にも奇妙な金融犯罪
発端
計画
流出
隠蔽
第2章 プライベートバンクの憂鬱
プ -
購入済み
朝日ぎらい よりよい世界のため
始めて橘氏の本を読みました。
日本のリベラルに対して持っているもやもやを大分晴らしてくれました。
ただ自分が持っているもやもやはすべて解消されなかったのは残念でした。 -
Posted by ブクログ
世界は急速にリベラル化し、奴隷制などの善悪のはっきりしている問題のほとんどを解決する成果を上げた。残っているのは、信仰の自由と世俗主義の対立、経済格差と自己責任、地球温暖化と原発の是非など、簡単には善悪を決められない問題ばかりのため、リベラルは敗北するようになった。
人びとが不道徳や犯罪を夢中になってバッシングするのは、それが協同体を維持するのに最もコストが安い方法のため。道徳に反したものを罰すると、それを見ただけで脳からドーパミンが放出される。週刊誌のゴシップやネットの書き込みは、正義に依存した病理現象。
歴史的に個人よりも世間が重視されてきた日本では、リベラルと呼ばれる人の多くはコミュ -
Posted by ブクログ
私は独身で正社員として働いてます。周りには、子育てのため早く帰る女性(専門職なので給与は変わらない)や、専業主婦になった女性もいます。専業主婦の奥さんが家のことは全部やってくれるように見える男性もいます。さらには不妊治療を頑張る女性もいれば、不倫を頑張る男性もいます。祖母や母は専業主婦で、電話をすれば「結婚は?子供は?」と聞いてきます。
それで、つい「私の生き方は正しいんだろうか。幸せなんだろうか。」と悩んでしまうのです。
もし同じように悩む女性がいたら、ぜひ勧めたいです。答えは書いていないけれど、考え方や情報は載っています。作者が女性でないためか、嫉妬も見下しの気持ちもわいてこない安心し