あらすじ
私たちはみんな、“直感”にとらわれた「バカ」である。日本の急激な“右傾化”も、“正義”を巡る対立も、メディアの“捏造”も、全ては物事を直感で捉える「ファスト思考」という魔物のせいだった!? 嫌韓と反中、憲法改正、ブラック企業、労働問題、テロ、原発問題、STAP細胞……。政治、経済からワイドショーネタまで、超話題の著者が徹底解説。かなり不愉快、しかし納得の社会評論集!
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Posted by ブクログ
本書で言うバカの定義はファスト思考しかできない人のこと。遺伝子が太古の記憶から進化できていず、直感が不愉快で不都合な言動と結果につながっている。まっとうに生きる多数派が割を食い、年功序列と終身雇用の悪弊が社会を支える生産人口を疲弊させる。前作と本書を読むと、不愉快なこと、バカが多い理由が判る反面、希望が持てなくなりそうだ。
Posted by ブクログ
自分の頭で考え・判断しろ、と教えてくれる本。
ニュースや新聞に書かれていることを、そのまま受け止めるのでなく、一歩引いて全体を見る必要がある、と気づかせてくれる。
Posted by ブクログ
バカとは、ファスト思考のこと。人類はみんなファスト思考とスロー思考を使い分ける。つまり、人類はみんなバカである、けれども、スロー思考をちゃんと働かせて、不都合な真実に目を向けよう、という本(のはず)。
タイトルは過激だが、内容は気を衒うものじゃない。
ルワンダ虐殺に関する、人道支援の闇(四肢切断)の話には衝撃を受けた。その事実を炙り出した」クライシスキャラバン」を読みたい。
また、冒頭の、自由、平等、友愛(共同体)の正義はそれぞれ両立せず、政治的な立場の違いがうまれる点はすごく腑に落ちた。
Posted by ブクログ
表紙裏に社会評論集と書いてあるが、まさにそんな感じだ。参考文献を引きながら、時事問題を斬る。その切り口が、考えを放棄したバカに対して、真実を教えてやろうとする橘玲らしい発想だ。この発想、のっけからファスト&スローというダニエル・カーネマンの引用により、先入観で直感に処理する愚かさを挙げる。次にチンパンジーの世界に存在する互酬性などのルール。チンパンジーにも、所有権の概念があり、ボスザルであっても、先に餌を手に入れたサルに遠慮するらしい。人間を馬鹿にしたキワドイ切り口が、なんとも面白い構成である。
Posted by ブクログ
ファスト思考とスロー思考
正義とは、進化の過程で正しいと感じるようになったもの
進化から生まれた3つの政治思想
・自由主義
・平等主義
・共同体主義
啓蒙主義が生んだ政治思想
・功利主義
すべての思想はトレードオフの関係
人間はバカな生き物であるという不愉快な現実をまずは認識する
Posted by ブクログ
少し情報が古いが(2012年の衆議院選挙をベースにした話が多い)、ちょうどこれから衆議院選挙を迎えるにあたり、政治ネタが多く、今回どの党に投票すべきか考えが整理できた。今のうちに読むのがある意味 旬かも。
多くの人が超短期思考か、ほぼ思考停止状態で生きているのかもしれない。。とあらためて思った。
というか、そう考えると辻褄が合うことばかり!
という現実に気づけたのは良いのだけど、実際困ってしまいます。