橘玲のレビュー一覧
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購入済み
内容は難解だが....
進化心理学や行動遺伝学の知見を敷衍し、自我という不可侵の領域をビッグファイブや遺伝率という指標で解剖する野心作。
意識は後付けの錯覚に過ぎず、パーソナリティ空間における無意識のアルゴリズムこそが我々の本性であるという主張は、自由意志を根底から揺さぶる。終盤には霊魂の終焉が宣告されており、その徹底した還元主義的構成は難解ではあるが興味深い。
INTP型を自認する私にとって、この決定論的な人間観は陳腐な精神論の虚妄が払拭される点で面白い。
自他の情動や非合理な振る舞いすらも、進化の淘汰がもたらした適応の帰結とされているが、さて冷徹に俯瞰し最適化を図る、
それが真に合理的な人生なのかといわれると虚 -
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自由を求めてるはずなのに、自由になってってるはずなのに、現実はどんどん息苦しくなる。
ポリコレやソーシャルジャスティスの名の下に、今日もあちらこちらで火が上がる。SNSでの炎上は、もはや通常運転のうちになっています。オンライン上に残した足跡はすべて監視され、バレたら総叩きの目に。いまやこの世はおそるおそる薄氷の上をゆくようなキャンセル・カルチャーの嵐です。どうしてこんなことになったのか、またどうやってこの地獄をサバイブすべきかをこの本は教えてくれます。
五輪担当をキャンセルされた小山田圭吾の問題。会田誠の芸術作品『犬』に見る表現の自由と言論の自由。差別へのNoを先鋭化させた海外リベラルの -
Posted by ブクログ
頭が良くなった気がする!
いつも当たり前に使っていてもシステムも何も分からない世界を垣間見ました。ハッキングといっても何でもかんでもできるわけではなく、そこに張り巡らされた戦略がある、という点にドキドキします。
主人公のどっちつかずで無気力な感じと、意図せず巨大な陰謀に巻き込まれていく展開がワクワクしました。
この作者さんのこのシリーズは初見で、なんとなく本作を読んだのですが、HALさんの正体が気になりますね。悪魔的頭脳を持った本物の天才は人間性が皆無なのか、その点も含めて気になります!
良いエンディングが思い浮かばない展開ばかりでしたが、ラストのまとめ方がスッキリ。個人的には、あの女性と幸せ -
Posted by ブクログ
友人に薦められて手に取った一冊。
著者・橘玲さんの文章は、学生時代にネットニュースメディアで読んだ記憶があったが、小説を読むのは本作が初めてだった。
結論から言うと、非常に満足度の高い読書体験だった。
Netflixドラマを思わせるテンポの良さと引きの強さがあり、物語を追う中で語られる実在の事件や、比較的新しいテクノロジー・社会問題に関するテクニカルな話が、自然と読者の知見も広げてくれる。エンタメとして面白いだけでなく、「読んだ感」がしっかり残る作品だと感じた。他の橘作品にも手を伸ばしてみたくなった。
直近で読んだ早瀬耕『未必のマクベス』とは、雰囲気・展開・舞台設定が驚くほど似ており、強い -
Posted by ブクログ
話題にするのを憚られるような内容を集めたような本。
キャンセルカルチャー、差別、偏見、頭の悪い人、自尊心、マウントなど、SNSで発言しようものならあちこちから叩かれそうなことについて科学的な実験をもとに見解を述べている。
ちゃんとした実験をエビデンスにしているようなので内容はある程度信頼できるが、人間相手の実験なので、時代や被験者で結果は変わるかもしれない。
ただ、色々な事柄について書かれてはいるが、本書全体を通して筆者が言いたいことはイマイチ伝わってこないかもしれない。
それで結局どうなのか?ということについてもう少し書いて欲しかった。
SNSや企業PRでキレイゴトばかり並べたててるけど -
Posted by ブクログ
なるほど確かに、自分らしく生きるの呪縛はすごい。
夢ハラスメントを起こしかねないしひいては孤独をも生み出す。
資本主義のもとで平和が続くと格差は拡大していくんだって。
私は資本主義社会、知識社会に於いては恵まれている側の人間だからこそ知らなかったことも沢山あるなと感じた。
現代社会では、失敗しても死ぬことはないだろうと思っていたけど、死にたくなるくらいの絶望はあるのかもしれない、、、。
じゃあそこを解決するために尽力することはできないけど、現実を知っておくこと、その上で自分はどんなスタンスを取りたいか常に考えておくことは重要だと感じた。
もっと経済の勉強がしたくなった。