島田雅彦のレビュー一覧

  • 君が異端だった頃

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    島田雅彦の少年時代から現在に至るまでを描いた、自伝的私小説。

    春先に読んだ『パンとサーカス』やそれ以前の何冊かがおもしろかったので、作者の人となりを知るにはいいかもと手に取ったのだが。
    おもしろおかしく書いている文章は軽妙だが、ひねくれた自意識の過剰ぶりが鼻につく。今後彼の作品を読む際に支障が出そう。

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    2022年10月09日
  • 空想居酒屋

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    文章があんまり好きじゃないな。空想する前にまず世界中回ってるし。
    所々に、高尚な文化人らしい、C,K国大好き、日本はダメだね感が滲み出る。
    ご本人が、どこでも居酒屋開く後半が主らしいが、素人の料理見てもしょうがないし、全部ぶっ飛ばした。
    星二つでも良いかな。

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    2022年06月29日
  • ミイラになるまで 島田雅彦初期短篇集

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    「観光客」3
    「聖アカヒト伝」2
    「ある解剖学者の話」2
    「砂漠のイルカ」4
    「アルマジロ王」3
    「断食少年・青春」3
    「ミイラになるまで」3

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    2022年06月17日
  • 絶望キャラメル

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    爽やか青春小説だったー
    著者には、こんなジャンルもあったんだと。

    新作に取り掛かる前の一服です(笑)

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    2022年05月18日
  • 空想居酒屋

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    芥川賞最多落選の芥川賞選考委員であり呑んべの島田雅彦が好き勝手に自分の最近の呑み遍歴を語り、こんな居酒屋、あんな居酒屋と理想の居酒屋についても語っている。
    さすがにいろんな所に赴き経験を積んでいるようだし、具体的に店名も出ていたりするのでいつか行ってみようかななどという気に誘われるという楽しさはあるかな。
    WEB連載がもとになっているそうでさもありなん。NHK出版新書は2~3冊しか読んでないけど「これほどの人を著者に立てながらこんな中身か」って印象をもってしまいそう。

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    2022年05月15日
  • カタストロフ・マニア(新潮文庫)

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    2017年の本。完全に偶然なんだけど、「コロナ(この本では太陽フレアのことだけど)」「疫病」「隔離」「ワクチン」という単語が、コロナ前に書かれた本の中で出てくる珍しい本じゃないだろうか。本人は原発、震災文学と書いてるけど、今は違う感じにしか受け取れない。

    珍しくそれなりにSF。エオマイア。宮内さんと対談しているけどポストモダンとか幼年期の終わりをオマージュとかそんな難しく評論されるものなんだろうか。少なくとも一冊は他に島田雅彦を読んで雰囲気を掴んだ人でないと楽しめない。達観したおじさんくさいミロク(26)、教訓や伏線があるようなないような奇妙な状況、島田雅彦節が炸裂しててよく分からない適当な

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    2022年04月21日
  • エトロフの恋―無限カノン3―(新潮文庫)

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    無限カノン最終作。
    次もあるのかな?話が娘のスタート地点には戻ってきたけど、カヲルの人生は決着がつかずに終わった。
    青くて血を流しててもがいていたカヲルくんは、声も男も失ったおじさんになってしまった。
    キャベツと鮭の塩スープ、太古からの暮らしをする森で生きる魔女みたいな老婆と家族。見つからない居場所。択捉島に住む謎の日本人の男。政治的な何らかのメッセージのようだけど、実際は国の中央にいる好きな人との僅かな繋がりを夢見る哀れな男、という政治的とか情勢とかにここまで踏み込んでいながら教訓的な話も作者の政治的思想も読み取れぬ、ただの垂れ流しの小説。
    島田雅彦の、若くあろうとするおじさんの昭和の文章が

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    2021年09月29日
  • 空想居酒屋

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    芥川賞最多落選というオビに惹かれて。(笑)読むほどにノドが鳴る。大好きな孤独のグルメとの接点も垣間見られた、食エッセイ。

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    2021年07月11日
  • 別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう

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    ・ヘーゲル 自分の人生を肯定することで幸福に辿り着く
    ・フロイト 愛する人が幸せであることが幸福
    ・井原西鶴 絶望してもそこで一度断念し次に向かう、ため息が深呼吸に変わるその瞬間が断念の後の悟りであり、幸せである

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    2021年07月03日
  • 虚人の星

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    ネタバレ

    7人の人格がいるレインボーマン。
    のび太とドラえもんの総理大臣。
    なんともぶっ飛んだ話なんだけれど、社会背景は至ってまともで深刻、この国を憂う。
    実は本質は至ってまじめな話なのである。

    といいながら、うまく表現できない自分がもどかしい・・・。

    装丁が綺麗。文庫本も同じ?

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    2021年06月07日
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美

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    ネタバレ

    江戸時代は、だいたい現代?

    治められた4つの小説は、どれも名前は聞いたことがあるかな、というもの。読んでみるとスイスイ読める。古典文学だとちょっと遠巻きにしていたのがもったいない。

    「好色一代男」これぞエロの大国日本だな、とか思ってしまう。とことん遊んで最後に船出していく世之介を、嫌える人なんていないだろう。源氏物語のパロディと言われて、なるほどと思う。

    「雨月物語」いくつかの話は知っていたが、通読するのは初めて。しっとりと、また少し不思議で、少し怪しい。

    「通言総籬」つうげんそうまがき。これは知らなかったけど、『なんとなく、クリスタル』ならぬ『なんとなく、総籬』といういとうせいこう訳

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    2021年04月05日
  • カオスの娘 呪術探偵ナルコ

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    物語の展開は正直よく覚えてない。ただ文自体はすらすらと頭に入ってきた。難しい言葉もほとんどなかったし、こういう超常的なことを扱う小説自体はそんなに好みではないけど、特段嫌っているわけでもないからなんて感想書いたらいいかよくわかんない。ほかにも作品読んでみないとわかんないかな。純文にもいろいろジャンルがあると思ってて、蛇を踏む、好き好き大好き超愛してるみたいなわけわかんない超常系、火花とか土の中の子供みたいにひたすら主人公に寄り添う物語(一番純文で読みやすいし、好きなものは好き)、掏摸や羊をめぐる冒険のようなプロットはあるけれど決してエンタメの骨組みでない結末に向かうセカイ系とかに分類できる気が

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    2021年03月04日
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)

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    蝶々夫人。JBから蔵人、4代目のカヲルへと至るアメリカと日本の間の憧れと不信の揺れ動き、音楽と若さと恋心。
    時代をも変える個人的で秘めやかで強い愛。
    フィクションだとはわかっていても偶然と歴史が支配する切ない恋に。決してハッピーとは言えない子供たちの境遇と思いに読み進める本でした。
    どのように現代にたどり着くか、2巻を読みたいと思います

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    2020年12月30日
  • スノードロップ

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    四部作の最後だけ~令和になって10年、赤ら顔の宰相はCIAの手先のようで信用できない。私的な使用人の侍女になうてのハッカーを入れて、クローゼットからダークサイトに接続し、思いの丈を書き込んだ。妨害はあるが、娘の舞子を中国の主席の許に送り出して、夫の後押しをして詔勅を完成さえ、アップした。首相の任命拒否もした。中国からアメリカへ移った舞子を人質に取った日本政府に圧力を掛けられるのはアメリカ大統領しかない。首相のすげ替えに成功したら、娘を天皇にする手立てを講じなければ~もちろん、雅子妃の事じゃないって・・まんまじゃん・パラレルワールドで片付けちゃって

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    2020年11月29日
  • 食いものの恨み

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    食欲の秋シリーズ②
    「私の願いはよりよく食うことである。よく食うには二つの意味があって、一つは大食いであること、今一つはもっとましな食い方をすることである」
    ホント名言ですなー、美味いものを腹一杯食べる。。ニンゲンって結局これに弱くない?

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    2020年11月03日
  • スノードロップ

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    なかなか興味深い内容だった。 この作品が堂々と世に出てるとこ自体が日本が平和な証拠か。 左翼的と言うか現政権を痛烈に批判している内容だが、天皇制を否定せずに弱に利用して現政権の転覆をはかろうとするこれもテロか。 登場人物の名前もひやひやするほどきわどくなってるのも生々しいと言うか逆に笑えてきた。 面白くて一気読みした政治色の濃い作品。

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    2020年10月21日
  • 英雄はそこにいる 呪術探偵ナルコ

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    特命捜査本部の助っ人で未解決事件の謎をひもとき、スピリチュアルな力を持つシャーマンの末裔「ナルヒコ」。天才暗殺者の「イチロー」。世界の権力を手中に収め、世の中を操作する闇の巨大組織「ブラックハウス」。物語は面白かったが、少しあっさりしてる。

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    2020年08月26日
  • ニッチを探して

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    逃亡劇なのだが、都内に出てくる実際の場所、というかニッチは、さながらもやもやスポットか。某番組よろしく、当然商品化されているのだけど。
    しかし、逃亡初日の豪遊は何なのか。おかげで足のつかない(お金をかけない)生活を不可避的に迫られるのだけど、後悔先に立たず。どうにも楽観的というか、行き当たりばったりというか、悔やんでばかりのそんな愛すべき逃亡者の姿に思わず笑ってしまう。

    ニッチとは隙間である。同時に誰かが住む場所でもある。それしそれは空間とも言えない。
    ニッチを求めてさまよい歩く藤原道長は、都内の様々なニッチを目にする。しかし、現代に隙間などは存在するのだろうか? 猛烈な資本主義の嵐の中で、

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    2020年07月19日
  • 人類最年長

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    戦前、戦中、戦後と一人の目を通して見るってことは、こういうことなんだ。やっぱり語り継ぐ、言葉に残すって、大切ですね。

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    2020年05月04日
  • ニッチを探して

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    銀行員が正義のためにホームレスに落ちる。ホームレスの暮らしは面白かったが、ストーリーの結末はちょっと簡単すぎる。

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    2020年01月21日