島田雅彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
実力派作家と人気漫画家による異色のバラエティー対談。
「メメントモリ」(死を忘れるな)という思いを基調に、ざっくばらんに世相を斬る。
日本人の良識が壊れて、親殺し、子殺しがニュースに流れ続ける現在、私たちはどのように未来を考えればいいのだろうか?
ケータイ、病気、子育て、ニート、韓流ブーム、セクハラ、ボランティア、お金、名誉、徳、さらには政治家、戦争、ナショナリズム…身近なモノ、コトに対する二人の温かくも冷徹な言葉が、思わぬところで視野を広げてくれる。
[ 目次 ]
第1章 生と死のちょっと真面目なアンサンブル(青木ヶ原で死に場所探し;俺たち流の「メメントモリ」;死後はどうしま -
Posted by ブクログ
島田雅彦氏の作品です。
3つの小説ですが、無限カノン三部作として副題が与えられています。
『蝶々(ちょうちょう)夫人』をご存知でしょうか。
蝶々夫人はマダムバタフライの邦訳タイトルです。『マダムバタフライ』という小説は弁護士
ジョン・ルーサー・ロングが1898年にアメリカで発表した作品。
とゆらはこの作品に触れるまで、『蝶々夫人』の名前を聞いたことがあるという程度でした。
この小説『蝶々夫人』は後に、プッチーニによって2幕もののオペラとして発表されますから
こちらでご存知の方の方が圧倒的に多いことでしょう。
この『蝶々夫人』のストーリーは長崎が舞台です。
没落藩士令嬢の蝶々さんとアメリカ -
Posted by ブクログ
春樹の『ねじまき鳥クロニクル』と並行して読んでいたアンチ春樹の島田雅彦による三部作の第一部。
あとがきに、「考えられる限り、もっとも危険で、甘美で、それを描くことが難しい恋」を描いたと作者自身が語るように、国家レベルの非常に壮大なスケールで壮大なスケールの「恋」が描かれる。
恋愛ってこんなに真剣で、非情で、苦しくて、でも結局美しいんだってヒシヒシと伝わってくる。
また、作者は「ほかの誰にも書き得ない小説」を書きたかったともあとがきで述べており、その意気込みも充分に伝わってくる。
2部作に期待。
ヨーロッパ行きの時間がたっぷりある機内で読み始めちゃいます。