島田雅彦のレビュー一覧
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物語の展開は正直よく覚えてない。ただ文自体はすらすらと頭に入ってきた。難しい言葉もほとんどなかったし、こういう超常的なことを扱う小説自体はそんなに好みではないけど、特段嫌っているわけでもないからなんて感想書いたらいいかよくわかんない。ほかにも作品読んでみないとわかんないかな。純文にもいろいろジャンルがあると思ってて、蛇を踏む、好き好き大好き超愛してるみたいなわけわかんない超常系、火花とか土の中の子供みたいにひたすら主人公に寄り添う物語(一番純文で読みやすいし、好きなものは好き)、掏摸や羊をめぐる冒険のようなプロットはあるけれど決してエンタメの骨組みでない結末に向かうセカイ系とかに分類できる気が
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四部作の最後だけ~令和になって10年、赤ら顔の宰相はCIAの手先のようで信用できない。私的な使用人の侍女になうてのハッカーを入れて、クローゼットからダークサイトに接続し、思いの丈を書き込んだ。妨害はあるが、娘の舞子を中国の主席の許に送り出して、夫の後押しをして詔勅を完成さえ、アップした。首相の任命拒否もした。中国からアメリカへ移った舞子を人質に取った日本政府に圧力を掛けられるのはアメリカ大統領しかない。首相のすげ替えに成功したら、娘を天皇にする手立てを講じなければ~もちろん、雅子妃の事じゃないって・・まんまじゃん・パラレルワールドで片付けちゃって
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逃亡劇なのだが、都内に出てくる実際の場所、というかニッチは、さながらもやもやスポットか。某番組よろしく、当然商品化されているのだけど。
しかし、逃亡初日の豪遊は何なのか。おかげで足のつかない(お金をかけない)生活を不可避的に迫られるのだけど、後悔先に立たず。どうにも楽観的というか、行き当たりばったりというか、悔やんでばかりのそんな愛すべき逃亡者の姿に思わず笑ってしまう。
ニッチとは隙間である。同時に誰かが住む場所でもある。それしそれは空間とも言えない。
ニッチを求めてさまよい歩く藤原道長は、都内の様々なニッチを目にする。しかし、現代に隙間などは存在するのだろうか? 猛烈な資本主義の嵐の中で、 -
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私の最も好きな作家の文章論であり、ゆえに読む前の期待値が大きすぎたのかもしれない。タイトルは「文章作法」であり、前半はたしかに文章作法として読めたのだが、後半に移るにつれ、内容は人生論あるいは社会批評になってしまった感がある。
思い切って、本書を人生論、もしくは社会論評として読めば、内容はそれに見合った、著者ならではの洞察にあふれた書として読むことができる。だが、「文章作法」を読みたいという動機で本書を手にした私には、いささか拍子抜けの感があった。
島田雅彦氏の小説は、かなりの数を読んだと自負しており、その中にはすばらしい佳作が多くあった。だからこそ氏の書いた「文章作法」に期待した。少しでも島 -
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ネタバレ実は初めての島田雅彦。特に理由はないのだけれど、今までなぜか読む機会が訪れなかった。
最初はもやもやさせられるのだけれど、途中からはエンタメ的な流れになって、ページを繰る手が止まらないくらい。
でも話が盛り上がってくるにつれ、不安も覚えはじめる。期待される話の流れに対して、残ページ数が足らない気がするのだ。大団円の長ぜりふは、おそらく作者がいちばん言いたいことだと思うのだけれど、その後の展開がなく終わるので、読後感も結局は中途半端なまま。村上龍ならここから第2巻まで話をふくらませるだろうに、トム・クランシーなら1話4巻物で大河ドラマ化するだろうに、実に惜しい(笑)
余談ながら、解説を書いて -
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深読み、というタイトルからは想像しなかったほど、面白くて読みやすい!
これを以って文学史とするには……だけど、どのような時代の流れ(や、当時の人々の気質)が、そうした作品を生み出し、受容する土壌となってきたかという所が分かりやすい。
色好みの文学として『源氏物語』から始まった時は、全容が掴めずにいたけれど。
漱石の神経衰弱には、「写生文」を書くことでセラピーと成り得たのではないか、というくだりは、なるほどと思わされた。
態度価値の話も面白くて、なぜ『こころ』の先生は、何もしないんだ!と。それを災害時の自粛モードに重ね合わせてみる。
まぁ、もっともっと自分への罰する感情は強いのだけど。
谷崎 -
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直木賞芥川賞選考委員でもある作家島田雅彦氏、彼の独自の思想と観点による日本文学史概論。
全十章は時代順に構成され、古典『源氏物語』に見る色好みの伝統から、西鶴と近松に見る江戸文学、漱石・一葉・谷崎から迫る近代文学の深奥、太宰と安吾らの作品から感じる戦後日本の精神と文学、そして文学の未来「AI小説」までと内容は多岐に亘る。
多様な視点と膨大な知識の上に成り立つ歴史観、そして作家の感性から日本文学史を捉え直し、日本文学に通底する日本人のDNAと文学そのものの存在意義を確信に満ちた光で照らし出す新しい文学論。
私にとって日本文学は茫洋たる大海と同じである。文学史の概要を言葉の上で理解する -
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別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう (島田 雅彦;浜 矩子;西 研;鈴木 晶)
アダムスミス、フロイトなどの過去の識者は幸福をどうとらえたのか?を総合的に解説。
まず資本主義の開祖アダム・スミス。どちらかというと自由放任のイメージがあるが、金銀財宝の量に富の源泉を見出す重商主義を否定し労働によってこそ価値が生まれるという労働価値説を展開しました。重商主義ならぬ「重人主義」。
人々に、話す力と同じくらい黙っている力があれば、世の中はもっと幸せになるだろう。──スピノザ
「幸福」について、初めてちゃんとしたかたちで語った哲学者はアリストテレス(*)です。『ニコマコス倫理学』という