島田雅彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
文筆家である大学教授と漫画家の対談や往復書簡集。一言で言うならば、この本の魅力は「ゆるさ」だと思います。本来ならば真面目な文章でごもっともな意見を述べるべきであるかもしれないテーマであるのだけれども、そんなのは基本的に無視して、好き勝手に、思うがままに繰り広げられる話。生死について、イラク問題について、金持ちについて、ニートについて、果ては脊髄についてまで、実に本音と本音がほどよいゆるさでぶつかり合っていて、とても読んでいて面白いです。それでいて、このようなテーマを真面目に考える上での一助にもなる。この本が、少しでも固い考え方に行ってしまったらきっと面白くなかったと思います。だけれど、ユーモア
-
Posted by ブクログ
ネタバレラノベ転生もののパロディ。転生の仕組みを「量子もつれ」により説明しているが、わざとであろうが、衒学的であってももっともらしさはない。ニュー新橋ビルか前ビルと思しき雑居ビルに「転生者支援センター」があり、ヨガ教室の一角で転生支援を行っている。
時雨は転生者と称する二重人格ともみえる男と付き合い、支援センターに就職する。異世界の技術を持ってきた転生者により転生ステーションが完成し、投資家が企む「大植民計画」を阻止しようとする。
「大植民計画」は多重世界を帝国支配しようとする陰謀の一環で、それに対し宗教で対抗しようとする。The島田流で竜頭蛇尾のきらいあり。 -
Posted by ブクログ
禁断の「皇室小説」と銘打っているだけあって、タブーに踏み込んだ印象。しかし、これをタブーとか攻めていると受け取ってしまう、自分の価値観が古いのか?無限のカノン3部作は読んでいないが、理解に困ることなく物語に引き込まれた。
パラレルワールドの皇室が舞台で、主人公はその皇后不二子。著者はやんわりと否定するが、どう見ても不二子のモデルはあのお方。
不二子の様々な悩みや不満、政治への思いが口語体で語られながら話は進んでいく。不二子の発言やSNSの書き込みの体裁で、敗戦国日本としての社会的・政治的問題がわかりやすく説明されており、知見が広がった。最初は、島田雅彦のイメージから、過激なイデオロギーを心配し