島田雅彦のレビュー一覧

  • スノードロップ

    Posted by ブクログ

    令和の象徴ご夫婦が現政権に背く、パラレルワールドの話。雅子様が不二子さんが 愛子様が舞子さん。トランプ氏がジョーカー氏 日本の現実とリンクしていてとても面白い

    0
    2020年07月06日
  • 人類最年長

    購入済み

    面白かった

    一気に読んだ。

    長生きし過ぎたおじいさんの一人語りというスタイルは決して真新しいアイデアでは無いが、時世時節に変化していく宮川の生き様は痛快であり、自分も心の片隅で長生きしたいと想っているので共感したり、その逞しさに憧れたりする作品だった。

    0
    2019年07月15日
  • 深読み日本文学(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    島田雅彦氏の独特なものの見方、表現が満載の書だった。『源氏物語』に始まり、漱石、太宰、谷崎や一葉らの作品を、著者独自の視点で「深読み」し、我々が読むのとはおそらく異なる解釈を見せてくれる。果ては、解釈の域を超え、これらの作品を俎上に載せながら、社会論のようなフィールドにまで話が及ぶ。
    各章の名前も面白いが、それはそのままその章のテーマであり、その中で思いも寄らない作品が取り上げられたりしながらも決して話の一貫性が破綻するようなことはなく、実に面白おかしい、それていて深い島田氏の解釈が読める。以前、別の新書で氏による日本社会論を読み、そのときも独自の解釈にうなったものだったが、今回の話もまたおお

    0
    2018年12月19日
  • 別冊NHK100分de名著 「幸せ」について考えよう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「幸せ」について、文学の章、経済学の章、哲学の章、心理学の章の4つの章から考察されている本です。
    内容はかなり専門的なので、要点だけ知りたい方は、まとめのページだけ読むだけでもいいかもしれません。

    文学の章は井原西鶴『好色一代男』『好色一代女』。
    経済学の章はアダム・スミス『国富論』。
    哲学の章はヘーゲル『精神現象学』。
    心理学の章はフロイト『精神分析入門』が取り上げられています。
    私は、普段、まず読むことのなさそうな本ばかりですので、この本で要点がわかってよかったです。

    0
    2018年11月23日
  • 深読み日本文学(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    世代が近い作家の書く日本文学史であり、その上の世代が書く物と共通するものもあるが味付けは違い、自分自身としては共感しやすかった。文学は、その書き手が生きている政治、経済状況、また世代によって、異なるものであることを基本に著述されている。古典であればあるほど、本来の日本人らしさが如実に現れるところもあるが、それすら、その時代の政治状況が反映されている部分がある。源氏物語もしかりである。最後に多様性があるから、文学は成り立つものであり、多様性がなくなることは文学の危機状況になる。本書を通じて著者の現代の政治状況に対する危機意識が通底して述べられでいた。

    0
    2018年07月27日
  • カオスの娘 呪術探偵ナルコ

    Posted by ブクログ

    霊的能力のある男の子が出てくるお話でした。
    でも、きっちりと描かれていて面白く読み進めることが出来ました。シリーズ化して欲しい!

    0
    2018年07月01日
  • 虚人の星

    Posted by ブクログ

    日本がスパイ天国だなんて話は虚構でもなく、恐らくは事実だろう。昨今の政治家の立ち居振る舞いを見ても、いったいどの国の国会議員なんだと思われる人間も多数見受けられ、それを支持する国民。そう言った日本の状態を的確に表した、近未来Sci-Fi小説だ。
    軍靴の響きが聞こえるのも、そう遠い未来ではないのかも知れない。
    のび太、頑張れ!

    0
    2017年12月29日
  • 英雄はそこにいる 呪術探偵ナルコ

    Posted by ブクログ

    島田雅彦さんの本は、本当に最初の頃からずっと読んでいますが、とても明るく楽しい作風になっているので嬉しくなりました。
    主人公が能力者ではあるものの、さほど魅力的な外見ではないところも好感がもてます(笑)
    読んでいて楽しい、というのはいいですね。
    事件の内容はシリアスでもありますが、解決にいたる過程、ナルヒコの能力の使い方なども良かったです。
    タイトルは、主人公はナルヒコなのに、なんで「ナルコ」なんだろう?
    と思っていたのですが、これは別の本があるのですね!そっちも読んでみなくっちゃ!

    0
    2017年05月14日
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美

    Posted by ブクログ

    名所旧跡というものがある。人の口に上るので、自分では特に行ってみたいと思っていなくても、一度くらいは行っておいたほうがよいのではと思ってしまう、そんなようなところだ。古典というのもそれに似たところがあるのかもしれない。学校の歴史の授業で名前だけは聞いていても、『雨月物語』はともかく、色恋や女郎買いを主題とした『好色一代男』や『春色梅児誉美』などは、文章の一部すら目にしたことがない。ましてや山東京伝の名前は知っていても廓通いのガイドブックである『通言総籬』などは作品名さえ教科書や参考書には出てこない。しかし、出てこないから、大事ではないということではない。

    「色好み」というのは、日本の文化・伝

    0
    2015年12月24日
  • 徒然草inUSA―自滅するアメリカ 堕落する日本―

    Posted by ブクログ

    日本人には類いなき感性がある。わびさびと不定形の美の受容、自然をモチーフにした芸術的創造。改めて思うに、たとえば食でいえば手間暇かけてできあがった料理のなんと素朴なことか。沢庵、梅干し、納豆に豆腐。主食の銀シャリですら米を炊いただけの姿だ。一見貧しく見えて、実は果てしなく豊かな知恵と味わいが秘められている。さて、こうした文化を誇りと気づき、次代の先進国となるために日本人が動き出すのはいつだろう。

    0
    2014年03月02日
  • 天国が降ってくる

    Posted by ブクログ

    最後は文章の通り、天国が降ってくるのが見えた。読み入りは少し難しいかもしれないけど、半分超えたあたりからは映像を見ているような感覚になる。

    0
    2013年03月08日
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ロマンチックかつ残酷な恋物語。といっても単なるラブストーリーではなく歴史や国家などの要素が絡んできて読むものを飽きさせない。

    0
    2012年02月15日
  • ネコのヒゲは脳である

    Posted by ブクログ

    人の本質について対談した内容
    絶対音感はあるのか、必要な細胞はなにか、顎や人体の誕生など
    質問に対する応答
    感覚と脳のつながりについては参考になった

    0
    2011年09月23日
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    作者のいうとおりこれは「考えられる限り、もっとも危険で、甘美で、それを描くことが難しい恋」のはじまり。

    読んでてくらくらした(もちろんいい意味で)。

    0
    2010年06月02日
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    それは、まるで、
    少女漫画をオトナ買いして読み漁るかのごとく。
    読み進めると、どんどん先が気になる。
    最近、そういう話に出会ってなかった。
    こころにいちいち引っかかるんじゃなくて、
    ただ単純に先がどうなるのか、知りたい。
    という欲求のみに忠実になって、
    夜が朝になることも。
    そして、また、自分の悪いクセで
    身近な人間を本の中に投影。
    あー、このクセが出るところまでもが、
    少女漫画的だ!はまった!!

    0
    2009年10月04日
  • 小説作法ABC(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    現在連載中の日本経済新聞「私の履歴書:篠原三代平」の中の大熊信行氏の話から、彼を調べて行くうち伊藤整氏に遭遇。「小説の方法」を読んでいる途中で本書に出会う。
    氏の作品を読むのは「語らず、歌え」以来10数年ぶりであるが、楽しい時間が経過した。
    本書中のマーケティング的な話などは「小説の方法」に通ずるところもあるのかしらん。

    0
    2009年10月04日
  • 美しい魂―無限カノン2―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    東海岸に渡った不二子を追い、ついに想いの丈を伝えたカヲルは、この恋にふさわしい男になるため、天性の美声をさらに鍛えることを決意する。しかし、このときはまだ、静かな森の奥で、美しく成長した不二子を見つめる、比類無き恋敵の存在には気づいていなかった…。血族四代が悲恋の歴史を刻む「無限カノン」の物語は、甘美なる破滅の予兆をたたえ、禁断の佳境へ深く踏み込んでいく。

    0
    2009年10月04日
  • 天国が降ってくる

    Posted by ブクログ

    島田雅彦が\'85年に発表したこの作品は、狂気と刺激、そして愛に満ちた人生に於いて極めて強烈に残った一作です。初めてこの作品に触れた十代の頃はとにかく主人公・真理男に自身を重ねていたものです。彼の狂気の言動と行動が私の十代の感性にはリアルに感じられていたのだろう。感情移入するのにそう時間はかからなかった。真理男の言葉は滅茶苦茶でも真理を深く秘めている。彼は単純に世界を憎んでいるわけでも見下している訳でも無い。この世が天国であって欲しいと云う「願い」が強すぎるあまり、其の反作用として嫌悪が激しいのだ。それは焦がれる「世界」に認められない愛に飢えた孤児の様に。
    この作品の中には多くの印象

    0
    2009年10月04日
  • 美しい魂―無限カノン2―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    カオルが素敵過ぎる。
    情熱的な愛。持って生まれた美しい声と不二子への愛が比較されてエスカレートしていく。
    そしてやっぱり悲しい結末。繰り返される歴史。
    どこまでも続きやがれ。
    なんか、、もう、、酔いしれて胸いっぱい。
    私にもこんな恋を、じゃなくて、カオルに恋堕ちる。

    0
    2009年10月04日
  • 天国が降ってくる

    Posted by ブクログ

    主人公の壊れ方が胸に突き刺さる。痛くなりました。
    アシワラマリオに恋をした。
    人を喰って生きる特殊な人間の特殊な食生活。
    島田雅彦を核にして、私はその分身達に千回恋をする。

    0
    2009年10月04日