島田雅彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「輝かしき文学史的事件! 芥川賞最多落選者であり現・芥川賞選考委員である」などと称される島田雅彦さん。少しお堅いイメージがあったのと、食指が伸びず機会を逸してしまい、今回が初読です。
今の社会の閉塞感を打破するような、爽快な青春小説でした。疲弊した地方都市に、どこまでも前向きな坊主が現れ、地元の高校生4人に目を付けます。ここから「原石発掘プロジェクト」がスタートしていきます。
彼らは、失敗しながらも夢を見る力を少しずつ獲得して、絶望を希望に変え、町おこしへつなげていきます。しかし、古里のためという悲壮感は漂わず、あくまでも自分のため仲間のためがメインです。
また、現実社会の問題点を指摘 -
Posted by ブクログ
とてもいい内容だと感じました。
私は虫が苦手ですが、内容は文句なく素晴らしいです。
表紙にある四冊が主軸で、人類の歴史と多くの人々、関連する書籍も紹介されています。
政治や体制の主義主張などを叫ぶだけの眠たいものを想像していたら、驚くほどに人の持つ陰のような部分を浮き彫りにしていました。
・服従したがる本能(生存目的)
・強烈な承認欲求
・生まれてきた不安
どれも普段は無視しできる範囲で暮らしています。
そして、本題の「ナショナリズム」。その生まれ、価値、その危険性にも堂々と切り込んで、具体的に示してくれています。私が常々「ナショナリズム」を唱えるメディアから感じる薄気味悪さの -
Posted by ブクログ
妻子持ちの銀行員が突然失踪した。しかも背任と横領の嫌疑がかかっている。真面目で誠実な人柄ゆえ、そんな犯罪に手を染めることは考えられないが、実際に融資するはずの金が全く関係ない中小企業に融資されていた。
実は銀行が加担する悪事を暴露するための爆弾が炸裂するまでの時間稼ぎとして自ら失踪したのであった。
路上暮らしの先輩達に助けられ、確信犯的な認知症の女性に助けられて今か今かと刻を待っていたが、ついに悪事を潰された人物の刺客に囚われ絶体絶命のピンチに陥る。危機を脱し、家族の元へ帰れるのか…。
島田雅彦の本だなという感じ。難しいこと考えてるなと思いきや俗なことだったり。
主人公の銀行員のキャラがけっ