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Posted by ブクログ
無限カノン最終作。
次もあるのかな?話が娘のスタート地点には戻ってきたけど、カヲルの人生は決着がつかずに終わった。
青くて血を流しててもがいていたカヲルくんは、声も男も失ったおじさんになってしまった。
キャベツと鮭の塩スープ、太古からの暮らしをする森で生きる魔女みたいな老婆と家族。見つからない居場所。択捉島に住む謎の日本人の男。政治的な何らかのメッセージのようだけど、実際は国の中央にいる好きな人との僅かな繋がりを夢見る哀れな男、という政治的とか情勢とかにここまで踏み込んでいながら教訓的な話も作者の政治的思想も読み取れぬ、ただの垂れ流しの小説。
島田雅彦の、若くあろうとするおじさんの昭和の文章が、くたびれたカヲルと、寒々しいモノクロのエトロフとよく似合う。
Posted by ブクログ
無限カノン三部作の最後。
前二作の二人称の語りとは違い、カヲルの一人称で語られる。
命がけの恋を失った後、なんだかんだで妻子を得たがその後、商売道具である歌声を失いどん底へ。偶然にも旧友と再会し、なぜかエトロフ島に住むことになる。そこで現実離れした人々と出会い交流を深めていく中で自身も悟りの境地に至り、それまでの苦しみから解放される、失ったはずの恋によって。
正直な感想としては、この三作目は必要だったのか?と言うか、こういうカタチでしか決着できなかったのか?と思ってしまう。
恋を失った後が端折られ、妻との出会いや生活も端折られているため、歌声を失った後、何故妻子の元へ戻れなかったのかが理解できない。
エトロフ島でも若い女性に恋をし、一方で不二子のことも引きずっている。妻子が蔑ろにされている感じがちょっと受け入れ難い。
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