京極夏彦のレビュー一覧
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文句なしの満点。
この作品も再読だったがあまり記憶になく、改めて楽しめた。
今までは、この百鬼夜行シリーズの中では鉄鼠の檻が一番好きだったが大人になり改めて理解した今、この陰摩羅鬼の瑕がとても心をつかむ作品だということに気付かされる。
社会性を身につけることは、社会で生きていれば当たり前で京極堂の言うとおりに意識することなど皆無だが、閉ざされた世界で生きる人にとっては当たり前ではないことに周りも気がつけない。これが今回の最もな悲劇となるわけだが最後の、京極堂の憑き物落としのなかで発せられた「間違っているのではなく、違っているのです」
この言葉がとても優しく、更に真実を的確に伝える言葉で涙が止 -
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「巷説百物語シリーズ」、今回はすべて仕掛けられる側の視点で物語られる。それにしても京極氏のスタイリッシュぶりよ。全作品五つの節から構成される。壱で視点人物が登場し、何やら妖しげな状況に置かれているが、まだ読み手には良く分からない。それが弐、参と進むにつれて事件が明らかにされつつ、肆で反転(ネタバレになるので詳しく書けない)、結末にいたり、後で仕掛の種明かしがされるという同一形式。そして文章のすばらしさにうっとりさせられる。そして殆どの作品、視点人物が悪なのだけれど、それぞれなりの事情を抱えており、なんとも哀しかったりする。そして最終話。又市が、林蔵が、(これまでのシリーズ作でほのめかされてきた
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「嘘でした」と急に言われても、一体どこから嘘なのか、わからなくなるときがある。この本は、そんな嘘の範囲の曖昧さを巧妙に描いた、短編集である。
あまりに嘘が多過ぎてしまうと、いったい全体この本の内容は、読む価値があるのかしら、と思ってしまうが、そこで読む手を止めることなく進んでいただきたい。
嘘である、前提をもとに、ではどこからどこまでは本当の話なのか、と考えながら読むことをお勧めする。
とはいえ、この作品はフィクションだから、全て嘘といえば嘘なのだが…。
京極夏彦氏の本を初めて読んだが、なかなかに難しい表現があって面白い。日本語の表現力の可能性を再び、三度感じさせる。 -
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初めて読んだ京極夏彦先生の作品。
表紙の「弔堂」はドールハウス⁉︎ 凄い。
六話収録。
この物語は’奇’ではあるが’怪’ではない。
明治二十年代の東京。「燈台みたいな変梃な」(p21)書舗を訪れる種々の客たち。
この客たちというのが普通の客ではないのだが、その正体は各話とも初めは伏せられており、その正体が明かされるまでのワクワク感が堪らない。
また、真名が伏せられている間の会話等に所々ヒントとなるような情報が散りばめられており、客が誰かを推理することも決して不可能ではない…というよりも詳しい人ならばすぐにピンと来るのかもしれないが。
どの話も好きだが、〈探書肆 贖罪〉が特に良い。「鯨を -
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3階みっしり本で埋め尽くされてる空間はさぞかし圧巻だろう。是非とも訪れてみたい、心が踊る
しかしそこは本という墓を取り扱う墓場という
その本を必要とする人に売る(逢わせる)を弔うという
考えたこともなかった
そこは本の再生とか甦るとかではないのか
その本が誰かにとって生涯の1冊であっても、人生を変える1冊であっても、生きていく力をくれても、墓は墓のまま、現れるのは過去の、知識の幽霊。
だから弔いになるのか
こんな考え方もあるのか
舞台となった明治は激動の時代だ。文学、宗教、身分、国と身の回りのあらゆることが変化した
流れをつくる者、流れに乗る者、流れに逆らう者、流される者、たくさんの生き方